‟灌木系”コーデックス
背丈が低く、樹木のようなすがたをした植物を、『灌木系(かんぼくけい)コーデックス』と呼びます。
灌木系コーデックスには、以下のような品種がいます。
- オペルクリカリア・パキプス
- オペルクリカリア・デカリー
- センナ・メリディオナリス
本記事では「ボスウェリア・ネグレクタ」をたねから育てる記録について、ご紹介します
ボスウェリア・ネグレクタの基本データ
育 て 易 さ:★★☆☆☆
成 長 速 度:★☆☆☆☆
入手し易さ:★★★★☆
耐 寒 性:★☆☆☆☆(耐寒温度(目安):15℃)
耐 暑 性:★★★★★
原産地:ケニア、エチオピア、ソマリア
科・属:カンラン科・ボスウェリア属
学 名:Boswellia neglecta(ボスウェリア・ネグレクタ)
別 名:乳香の木(にゅうこうのき)
※『乳香』とは、ボスウェリア属の樹木から分泌される、樹脂のこと。
ボスウェリア・ネグレクタの特徴
自生地では、5~6mまで育つ
自生地で大きく成長した「ボスウェリア・ネグレクタ(Boswellia neglecta)」は、5~6mまで大きく成長します
ワイルドな幹から枝を四方に伸ばし、枝先から、小さな葉を無数に展開する点が特徴的です。
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寒い環境が苦手
自生地であるケニアやエチオピアなどの地域には、厳しい寒さを伴う季節が到来しません。
そのため「ネグレクタ」の耐寒温度は15℃と、寒い環境を苦手としています。
たねから育てれば、輸入した株より日本の環境になじみやすい
海外の自然の中で育っている植物を、輸入した株のことを、“現地球”(げんちきゅう)と呼びます。
現地球は、これまで暮らしてきた原産地の環境に慣れているため、環境が異なる日本で健康的に育てることは、カンタンではありません。
ただし、日本でたねから育てた“実生株”(みしょうかぶ)であれば、日本の環境になじみやすくなります。
たねから育てることにしました
いつかは「ネグレクタ」のたねを購入して、実生株を育ててみたい
と思っていたところに、「ネグレクタ」のたねの入荷情報が入ってきたので、たねを購入しました!
たねも安い金額ではありませんが、立派なすがたをした現地球と比べれば、お財布にやさしい金額で入手できます。
多肉植物のたねの購入先は、以下で、レビュー記事を書いています
ボスウェリア・ネグレクタをたねから育てる記録
準備した園芸用品
「ネグレクタ」のたねをまくにあたり、準備した園芸用品は、以下の通りです。
- 多肉植物用の培養土
- プラスチック製の鉢
- 水を溜めておける容器
- ダコニール(殺菌剤)
- メネデール水溶液(植物活力素)
培養土
多肉植物のたねまきには、バーミキュライトやピートモスなど、細かい粒の土がよく使われます。
ただし「ネグレクタ」の場合は、特別に粒が小さい土を使用しなくても、土の中にスムーズに根を潜らせていきました。
無菌の土を使用することは前提ですが、それ以外は特にこだわる必要はないでしょう。
殺菌剤&植物活力素の存在
多肉植物のたねからカビが発生することも、めずらしくありません。
たねをまいた環境
「ネグレクタ」のたねまきをした環境は、以下の通りです。
- 植物用のヒーターマットを使用
- 「ネグレクタ」は暖かい季節が好きな‟夏型”の植物で、発芽する温度は、30℃以上が望ましい。
- 霧吹きをかけて高湿度をキープ(ラップは不使用)
- 発芽には高い湿度を保つ方が望ましいため、霧吹きをかけ、たねを湿らすようにしている。
- ラップをかける方法もあるが、カビ発生のリスク回避から、自宅では使用していない。
- 培養土は、赤玉土とひゅうが土を配合したものを使用
- 多湿の環境で鹿沼土を使用すると、苔が大量に発生することがあるため、使用していない。
- 3~4cmの深さに固形肥料「マグァンプ」を使用。
多肉植物のたねのまき方については、以下の記事で詳しくご紹介しています
ご興味があれば、参考にしてみてください
たねまき初日(2023年5月3日)
ゴールデンウィークを迎えたタイミングで、「ネグレクタ」のたねをまきました。
「ダコニール」と「メネデール水溶液」を水で希釈したものを容器に溜め、鉢ごと水に浸ける腰水(こしみず)で管理しています。
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合計で12粒蒔きました。
植物が発芽するパターンは、以下の2つのタイプが存在します。
- 好光性種子(こうこうせいしゅし)
- 発芽するために‟光”を必要とする
(明るい環境を保つことで、発芽する条件をクリアできる)
- 発芽するために‟光”を必要とする
- 嫌光性種子(けんこうせいしゅし)
- 発芽する際は、光の当たらない土の中で発芽する
(暗い環境を保つことで、発芽する条件をクリアできる)
- 発芽する際は、光の当たらない土の中で発芽する
たねまきから4日後(2023年5月7日)
たねをまいてから、4日が経過しました。
早くも、「ネグレクタ」に動きがありました!
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「ネグレクタ」は嫌光性種子と聞いたことがありますが、光を当てても問題なく発芽しました。
たねの鮮度によっては、ひと粒も発芽しないこともあるので、まずはひと安心です。
たねまきから8日後(2023年5月11日)
さらに、4日が経過しました。
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今のところ、順調な成長を見せています
たねまきから14日後(2023年5月17日)
たねをまいてから、14日が経過したところです。
前回から比べると、発芽した株数が増えました
発芽したうちの1株は、茎を伸ばして立ち上がったものの、そこからなかなか、たねの殻を脱ぐことができずにいます。
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このような状態になると、なかなか殻を脱げないまま最終的に枯れてしまうことも、めずらしくありません。
ただし殻を完全に脱げないわけではなく、一部の葉は出てきているので、少なからず光合成はできるように思います。
なんとか枯れずに、頑張ってほしいところですが…。
殻をピンセットなどで取ろうとしても、うまくいかないことが多いので、今回はこのまま見守ります。
とても高い発芽率ではありませんでしたが、まったく発芽しなかったわけではないので、よしとします
たねまきから360日後(2024年4月27日)
たねまきから、約1年が経過しました。
「ネグレクタ」は、寒さを感じると落葉し、休眠期に入ります。
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結局、発芽してから間もないタイミングで殻を脱げずにいた「ネグレクタ」は、そのまま枯れてしまいました…。
原因は分かりませんが、もう1株も枯れてしまい、今は3株が生き残っています
2023年は秋にさしかかるタイミングで、周囲で育てている他のコーデックスよりも、早いタイミングで葉を落としました。
枯れてしまったのかと思いましたが、休眠に入るタイミングが早過ぎただけのようです
ここまでの結果は、以下の通りです。
- 発芽率:約42%(12分の5)
- 発芽~1年後に生き残っている株:60%(5分の3)
- たねまきから現在に至るまで:25%(12分の3)
たねまきから486日後(2024年8月31日)
前回の記録から、約4か月が経過しました。
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枝葉を旺盛に展開している「ネグレクタ」もいますが、他の2株からは、元気な様子は伝わってきません。
そして、すべての「ネグレクタ」の葉の一部が、焼けています…。
夏のあいだは、ほとんど毎日水やりをしていましたが、それでも葉焼けを起こしたので、水分不足が原因でなく、強すぎる光による影響だと思います。
その後、ガーデンラックの2段目に避難させたところ、葉焼けが進行することはなくなりました!
たねまきから666日後(2025年2月27日)
前回の記録から、さらに約4か月が経過しました。
休眠期の「ネグレクタ」を見ると、
もしかして、枯れた…!?
と、不安な気持ちになることもありますが、おそらく枯れていないと思います。
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昨年の休眠明けのタイミングでは、あたらしく枝を伸ばしていましたが、枝が立派に成長したので、同じ枝から葉を展開するのではないでしょうか
ここまで緩やかなペースですが、成長をつづけている「ネグレクタ」。
今後も、成長記録を付けていきます
(更新中)
自宅でたねから育てている多肉植物は、下記の記事でまとめています
よろしければ、あわせてお読みください

ボスウェリア・ネグレクタの育成環境
日当たり
「ネグレクタ」は、日光浴が好きな植物ですが、真夏の強過ぎる直射日光は避けた方がよいでしょう。
自宅では、春から秋までは屋外の雨ざらしの環境で育成し、朝から夕方まで直射日光を当てています
ただし真夏に葉焼けを起こしたので、それ以降、暑い季節は屋外の日陰に避難させています。
「ネグレクタ」は寒さにとても弱いので、冬越しができるかどうかが、育成のカギです
冬は、室内に取り込み、植物育成用のLEDライトを当てて育てています
多肉植物の室内育成は、以下の記事で詳しくご紹介しているので、ご興味があれば参考にしてみてください
水やり
「ネグレクタ」は乾燥した環境で暮らしているので、水やりは控えめにするのが、基本的な育成方法です
水やりが多すぎると、徒長や根腐れのリスクが高まる原因にも…。
自宅で育てている「ネグレクタ」はまだ小さく、体内に蓄えている水分量が少ないため、表土が乾いたらすぐに水やりをしています。
冬に「ネグレクタ」が休眠している場合は、ほとんど水やりをしていません。
寒い季節に高い頻度で水やりをすると、植物の耐寒性を下げてしまう原因になります。
冬は他の季節よりも、さらに水やりを控えめにするのが、無難です。
植物の寒さ対策は、以下の記事で詳しくご紹介しているので、よろしければお読みください
肥料
「ネグレクタ」は栄養分の少ない土壌で暮らしているので、成長にあたり、多くの肥料を必要としません。
ただし、実生の「ネグレクタ」は、肥料を多く与えた方が、早く大きく成長するでしょう。
自宅では土の中に固形肥料(緩効性肥料)を入れ、肥料分をゆっくりと効かせています。
液体肥料は1か月に1回ほどの頻度で、サボテンの希釈率に薄めた上で、与えています。
肥料を与え過ぎてしまうと、植物にとっては“毒”になってしまうので、注意しましょう
「ネグレクタ」をはじめとして、自宅で育てているコーデックスには、ハイポネックスの粉タイプの肥料を与えています。
その都度、粉を水に溶かす作業は発生しますが、配合されている肥料分の割合を考えると、この肥料がベターだと思います。
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