暑さや寒さに強い植物
アガベ「パリー・パリー」&「パリー・トランカータ」の基本データ
育 て 易 さ:★★★★★
成 長 速 度:★★☆☆☆
入手し易さ:★★★★★
耐 寒 性:★★★★★★★★(耐寒温度(目安):マイナス18℃)
耐 暑 性:★★★★★
原産地:メキシコ(ドゥランゴ州~サカテカス州)、アメリカ(ニューメキシコ州)
花言葉:繊細、気高い貴婦人
科・属:キジカクシ科(クサスギカズラ科)・リュウゼツラン(アガベ)属
学 名:Agave parryi ssp. parryi(アガベ・パリー・パリー)
Agave parryi var. truncata(アガベ・パリー・トランカータ)
アガベ「パリー・パリー」&「パリー・トランカータ」の成長記録
アガベ「パリー・パリー(Agave parryi ssp. parryi)」と「パリー・トランカータ(Agave parryi var. truncata)」の、成長記録を付けていきます
埼玉県草加市にある総合園芸専門店、「シマムラ園芸」で購入しました
「シマムラ園芸」の様子は、以下の記事でご紹介しています
2023年5月19日(May 19, 2023)
自宅にお迎えしたときの、アガベ「パリー・パリー」&「パリー・トランカータ」の様子です。
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右側の株がアガベ「パリー・パリー」です。
どちらの株も小さめなビニールポットに植えられ、現状の葉数は6~7枚ほどです。
まだまだ、幼いすがたをしていますが、たねから育てると、すでに1年ほどは経過していると思います。
「パリー・パリー」と「パリー・トランカータ」の比較
葉に付ける鋸歯は、どちらの株も赤紫色に染めています。
まだまだ小苗ですが、今後大きく成長するにつれて、どのような特徴があらわれるのか観察を行います
暑さや寒さに強く、ドライガーデンに用いられることが多い
リュウゼツラン(アガベ)属の植物は、全体的に暑さには強いですが、寒さに強いかどうかは品種により異なります。
「パリー」は暑さだけではなく寒さにも強いため、乾燥を好む植物でお庭をつくり上げる“ドライガーデン”に用いられることが多いです。
「トランカータ」or「トルンカータ」
横文字を無理やりカタカナに変換しているので、名前の表記が異なるのは、園芸の世界ではよくあることです。
本記事では、「トランカータ」の方を採用しています。
アガベの中でも成長速度が遅い
成長速度が早くないアガベの中でも、特に「パリー」は、ゆっくりと成長する品種なのだそう。
ただしこれまで実際に育てたことはないので、実際にどれぐらいの成長速度なのかは、今後の育成過程の中で確認していきます
2023年9月10日(September 10, 2023)
お迎えしてから約4か月が経過したときの、「パリー・パリー」&「パリー・トランカータ」の様子です。
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アガベは、成長しているのか、把握しづらいことがあります。
株がどれくらい成長しているのか、確認したいときには、葉の枚数を数えると分かりやすいです。
植え替えのストレス&酷暑の影響で、大きな成長は見せていない
植物にとって「植え替え」はストレスを感じるものですが、数か月前に植え替えをし、ストレスから回復したころに、真夏の酷暑が到来しました。
「パリー」は暑い季節に旺盛に成長する『夏型』の多肉植物とされていますが、日本の真夏は高い気温に加え、湿度も高く、過酷な季節に…。
高温多湿な環境では、暑さに強い「パリー」でも成長が鈍るので、この季節に成長できなかったのは許容範囲です。
現状の調子はよさそう
よく見ると、どちらの「パリー」の葉にも、うっすらと斑のようなものが見えます。
排水性&通気性のよい培養土を使用すれば、雨ざらしでも育てられる
お迎えしてからというもの、ずっと雨ざらしの環境で育てています
「パリー」は、湿度が高い環境を嫌う植物です。
雨ざらしの環境でも調子を崩さないのは、排水性&通気性がよい培養土に植えているからでしょう。
自宅で配合している多肉植物用の培養土については、以下の記事でご紹介しているので、ご興味があればお読みください
2023年12月9日(December 9, 2023)
前回の記録から、約3か月が経過したときの「パリー・パリー」&「パリー・トランカータ」です。
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植え替えたときに大きめの鉢に植えたので、以前は鉢内のスペースに余裕がありましたが、株の成長とともに、鉢相応のサイズまで成長しています
そして、少しだけ「パリー・トランカータ」の方が、早く成長しています。
「パリー・パリー」よりも「パリー・トランカータ」の方が葉の幅が広い分、たくさん光を浴びることができ、多くのエネルギーをつくり出せているのかもしれません。
2024年4月27日(April 27, 2024)
前回の記録から、4か月半が経過したときの様子です。
冬のあいだも、屋外の雨ざらしの環境で育てていました。
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2024年の冬は、神奈川県内でも雪が降りました
雪が降った翌日に「パリー」を見てみると、株の上に数cmの雪が積もる事態に…。
今は、寒さが厳しい季節を屋外で過ごしたことを感じさせないキレイな見た目で、春の成長期を迎えています
やわらかいプラスチック鉢の特徴
植え替え後は、やわらかい材質のプラスチック鉢を使用しているので、根の状態を把握しやすいです。
- 根をそこまで張っていない状態
- 鉢を側面から押したときに、やわらかい質感がある
- 根を旺盛に張り、根詰まり気味な状態
- 鉢を側面から押したときに、硬くなっている
鉢内が根でギュウギュウになってきました
鉢を押したら硬さがあるので、鉢内が「パリー」の根で、ギュウギュウになっている様子が伝わってきます。
前回の植え替えから、1年が経過していないタイミングですが、すでに植え替えどきを迎えているのかもしれません。
乾燥した環境を好むアガベは、土が乾きやすくなる「スリット鉢」との相性が、とてもよいです
以下の記事で、スリット鉢のメリットなどをご紹介しているので、ご興味があればお読みください
2024年9月7日(September 7, 2024)
前回の記録から約4か月半が経過したときの、「パリー・パリー」&「パリー・トランカータ」の様子です。
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どちらの株も、葉の先端に付ける鋸歯こと、‟トップスパイン”の鋭さに磨きがかかり、4~5cmほどの長さになりました
株のサイズは、成長の差が大きくなり、「パリー・トランカータ」の方がひと回り大きく成長しています
ウォーターマークがあらわれてきました
ウォーターマークが出てきてから、オシャレな見た目に、磨きがかかってきました
鉢のスリットから顔を出した子株
そして「パリー・パリー」を植えている鉢のスリットから、子株が顔を出しました
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この現象は、アガベを育てていると、たまに起こることです。
土の中で“ランナー”と呼ばれる茎を伸ばし、その先で子株を吹くアガベの性質上、必ずしも、親株の株元から子株を吹くとは限りません。
このまま成長をつづけると、スリット鉢が壊れてしまう可能性もあります。
ただしこの小さな子株を取り外しても、しっかりと自分の根を生やし成長できる大きさではないので、このまま子株を付けた状態で育てていくつもりです。
今はまだ成長をつづけているものの、今の鉢では、もうじき「パリー」の成長にも限界がくることでしょう…。
2025年3月7日(March 7, 2025)
前回の記録から、半年が経過しました。
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葉の色が「パリー・パリー」は赤っぽく、「パリー・トランカータ」は紫色に変色しています。
調子が悪いのは、寒さによる影響ではなく、根詰まりが深刻化したことによるものでしょう…。
一部のスリットからは、根がはみ出てきている様子も確認できます。
今のところ、アガベの「パリー」は成長が遅いですが、同じアガベ属の植物にはもっと成長の遅い品種がいます。
アガベの中で「パリー」は、成長速度がとても遅い部類に入らないと感じています。
(更新中)
自宅では「パリー・トランカータ」に黄色い斑が入っている品種、「ライムストリーク」も育てています
「ライムストリーク」の成長記録&育成環境は、以下の記事でご紹介しています
自宅で育成している、アガベ属の植物の成長記録などは、以下の記事でまとめています
よろしければ、あわせてお読みください

アガベ「パリー・パリー」&「パリー・トランカータ」の育成環境
日当たり
「パリー」は日光浴が好きなため、直射日光によく当てることが、基本的な育成方法です。
強い光が確保できない環境で育てていると、葉が間延びする「徒長」を起こすリスクが高まります。
徒長は見た目の問題だけではなく、株が調子を崩しやすくなるので、可能な限り避けたいところです。
自宅では、一年を通して、直射日光がよく当たる場所で育てています
「パリー」は強い光に耐性をもっているので、真夏の強い直射日光に当てても、葉焼けを起こしたことはありません。
風通しが悪い環境では、葉焼けのリスクが高まるので、「パリー」が葉焼けを起こす場合には、風通しに問題がないか確認しましょう。
植物育成用のLEDライトは、強い光を生み出せる製品が、市販されています。
LEDライトを必要以上に至近距離で使用すると、「パリー」が葉焼けを起こすリスクが高まるので、使用する場合は、メーカー推奨の距離を守りましょう。
もし、株を早く成長させるために推奨距離よりも近づける場合は、株の様子を見ながら、徐々に距離を近づけていくことが望まれます。
水やり
「パリー」は乾燥した環境で暮らしているため、水やりを控えめにすることで、健康的に育ちます。
水やりの頻度は、土の中までしっかりと乾いてから3~4日後に与えるのが、基本的な水やりサイクルです。
「パリー」の葉数が10枚未満など、小さいうちは、表土が乾いたらすぐに水を与えることで、水切れによるリスクを回避でき、株の成長を促せるでしょう。
自宅では、「パリー」の成長期である春と秋には、土が完全に乾いたタイミングで水やりをしています。
真夏は、水切れのリスクが高まる季節なので、雨が降らない日は、ほとんど毎日水やりをしています。
冬は土が乾きづらく、根腐れのリスクが高まる季節。
基本的に雨に水やりを任せていますが、雨が長期的に降らない場合は、月に1~2回ほどの頻度で水やりをしています。
水やりを控えめにすることで寒さ対策になりますが、神奈川の環境では、特に寒さ対策を講じなくても冬を乗り越えています。
水やりの量は、季節を問わず鉢底から水が流れ出てくるまで、たっぷりと与えることが重要です。
水と一緒に、鉢内に新鮮な空気を送り込むことができ、鉢内の雑菌を鉢底から洗い流せます。
植物の水やりは、以下の記事で詳しくご紹介しているので、よろしければお読みください
肥料
「パリー」は、肥料分の少ない土壌で暮らしているので、多くの肥料分を必要としません。
自宅では「パリー」を植えている培養土に、固形肥料(緩効性肥料)『マグァンプ』を配合し、徐々に肥料分を吸わせています。
『マグァンプ』のメリットは、植物が必要とするときだけ肥料分を効かせるので、肥料で失敗するリスクが低い点。
肥料は数多くの商品が市販されていますが、その中でも、アガベには定番の肥料です。
また、春と秋の季節には、1か月に1回ほどの頻度で、液体肥料をサボテン類と同じ希釈率に薄めて与えています。
「パリー」の培養土に配合している、固形肥料(緩効性肥料)は、以下のものです。
大粒のものだと、効果が2年間持続するので、肥料を与える手間を減らせます。
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