スタイリッシュなAgave
「パリー・パリー」&「パリー・トランカータ」の基本データ
育 て 易 さ:★★★★★
成 長 速 度:★☆☆☆☆
入手し易さ:★★★★★
耐 寒 性:★★★★★★★★(耐寒温度(目安):マイナス18℃~マイナス17℃)
耐 暑 性:★★★★★
原産地:メキシコ(ドゥランゴ州~サカテカス州)、アメリカ(ニューメキシコ州)
原産地の特徴①:一部の地域では、平均最低気温が-20℃程度まで下がる。
原産地の特徴②:一部の地域では、平均最高気温が40℃程度まで12~1月は最低気温が1桁になる日も。
原産地の特徴③:年間降水量は少なく、日本の3分の1に満たない。
風水・花言葉:『繊細』『気高い貴婦人』
科・属:キジカクシ科(クサスギカズラ科) リュウゼツラン(アガベ)属
学名:Agave parryi ssp. parryi(アガベ パリー・パリー)
Agave parryi var. truncata(アガベ パリー・トランカータ)
「パリー・パリー」&「パリー・トランカータ」の成長記録
アガベのパリーの中でも普及種の「パリー・パリー(Agave parryi ssp. parryi)」と「パリー・トランカータ(Agave parryi var. truncata)」の成長記録を付けていきます!
2023年5月19日(May 19, 2023)
埼玉県草加市にある総合園芸専門店「シマムラ園芸」で、「パリー・パリー」そして「パリー・トランカータ」を購入してきました!
左側のアガベが「パリー・パリー」、そして左側のアガベが「パリー・トランカータ」です!
ト“ラ”ンカータ”はト“ル”ンカータとして流通していることもありますが、横文字を無理やり日本語に訳しているので、名前に少しばかり相違がでるのは、植物の名前にはよくあること。
どちらも正解で、どちらも不正解といってもいいことですが、本記事では“トランカータ”の方を採用しています。
アガベが葉に付けるトゲ「鋸歯(きょし)」はどちらのパリーも赤紫色をしていますが、ふたつの品種を比較すると、「パリー・トランカータ」の方がすこし鋭いように見えます!
また、葉の先端のトゲである“トップスパイン”も、「パリー・トランカータ」の方が長くて刺さったら痛そうなモノを付けていますが、まだまだ子苗なので、あくまで現状の特徴といったところですね。
葉は「パリー・パリー」がシャープな見た目で、「パリー・トランカータ」はすこし幅の広い葉を展開しています!
リュウゼツラン(アガベ)属の植物は暑さに強い性質を持っていますが、「パリー」は暑さだけではなく寒さにも強い性質を持っているので、乾燥を好む植物で自宅のお庭をつくり上げる“ドライガーデン”にも用いられることが多く、高い人気を誇るアガベのひとつです。
以前から、成長の早くないアガベの中でも「パリー」は、成長が特に遅いアガベだと小耳に挟んでいたものの、これまで育てたことのない品種なので、実際にどれぐらいの成長速度なのかは気になるところ!
このあと、根を張るスペースを確保し成長を促すために、大きめサイズの鉢に植え替えました!
パリーを購入した「シマムラ園芸」では、売られている植物の金額が全体的に安いですが、特に小さい苗の価格帯は安いものが多いです。
「シマムラ園芸」については、塊根植物やアガベが好きなひとたちの中では、有名なガーデニングショップ。
詳細は、別の記事でご紹介しているので、ご興味があればお読みください。
2023年9月10日(September 10, 2023)
お迎えしてから、そして植え替えから約4か月が経過したときの「パリー・パリー」、そして「パリー・トランカータ」の様子です!
ちょっと画像の向きが合っていませんが、今は直射日光のよく当たる環境で、雨ざらしの環境で育てている「パリー」。
アガベは成長速度の遅い植物で成長が分かりづらいことがありますが、どれぐらい成長しているのか確認するためには、葉数を数えてみると分かりやすいです。
今のところ「パリー・パリー」も「パリー・トランカータ」も、葉数もあまり変わらず、ほとんど成長していない様子がうかがえます。
植え替えは植物に相当なストレスがかかるものですが、植え替えによるストレスから回復したころに、暑い夏の季節に入り、うまく成長ができなかったのだと思われます。
「パリー」が本来暮らしているメキシコなどの自生地では、夏の季節に大きく成長する“夏型”の多肉植物とされていますが、日本の夏は暑すぎる気温に加えて湿度も高いもの。
日本の高温多湿な環境では、「パリー」の成長も鈍ってしまうと思うので、この季節に成長できなかったのは許容範囲です。
逆に、植え替えをして苦手な高温多湿な季節を迎えても、大きなダメージを負うことがなかったので、良しとしています!
よーく見ると、斑と呼べるかあやしい度合いですが、どちらの「パリー」も葉にうっすらと斑が入っているように見えます。
「パリー」は高い湿度を嫌う植物ですが、雨ざらしの環境でも不調を訴えないのは、自宅で配合している水はけの良い培養土との相性がいいこともあるでしょう。
2023年12月9日(December 9, 2023)
さらに、約3か月が経過したときの「パリー・パリー」、そして「パリー・トランカータ」です!
ずっと成長をしているのか分からない状態で育てていましたが、秋口に入り、気温が落ち着いたタイミングでようやく成長を見せはじめました!
これまで植えている鉢の方が株のサイズよりも大きな状態でしたが、今は鉢相応な大きさまで成長をしています!
そして、これは個体差なのかもしれませんが、少しだけ「パリー・トランカータ」の方が早く成長しています。
「パリー・パリー」よりも「パリー・トランカータ」の方が一枚あたりの葉の幅が広い分、より多く光を浴びることができ、成長するエネルギーをつくり出せているのかもしれません。
2024年4月27日(April 27, 2024)
冬のあいだも、ずっと屋外の雨ざらしの環境で過ごした「パリー・パリー」&「パリー・トランカータ」。
神奈川県でも2024年の冬は雪が降った日があり、雪が降った翌日に「パリー」を見てみると、株の上に数cmの雪が積もっていました。
おそらく雪の温度は、0℃程度だと思われますが、「パリー」はその程度の寒さではびくともしない植物。
今は、寒さの厳しい冬の季節を屋外で過ごしたことを感じさせないような、きれいな見た目をして、春の成長期を迎えているところです。
「パリー」は、柔らかめなプラスチック鉢に植えているので、植物の根が張っていない状態だと鉢を押したときに、まだ柔らかい質感がありますが、現時点で鉢を押したら結構な硬さがあるので、鉢の中が「パリー」の根でギュウギュウになってきている状況が伝わってきます。
アガベは、鉢内が根で張り巡らされた状態でも、しばらくの間は成長を見せることが多いですが、植え替えどきを迎えているようです。
いったんは、現状の鉢に植えたまま経過観察を続けていきたいと思います!
蒸れに弱いアガベには、土が乾きやすくなる“スリット鉢”との相性が、抜群に良いと感じています!
2024年9月7日(September 7, 2024)
そして、前回から約4か月半が経過しました。
鉢の中には、「パリー」が根を伸ばせるスペースは、残りわずかしかないと思われますが、やはり成長をしてくれています!
特に「パリー・トランカータ」の方に顕著にあらわれていますが、葉に跡のようなものが浮き出ています。
これは“ウォーターマーク”といって、アガベの葉が成長していく過程で葉につく勲章のようなモノですが、ウォーターマークが出てきてからカッコ良さに磨きがかかってきました!
そして、「パリー・パリー」は植えている鉢のスリットから、子株を出してきました!
この現象は、アガベではたまに起こることですが、“ランナー”と呼ばれる茎を土の中で伸ばしていき、その先に子株をつけるアガベの性質上、親株の近くから子株を吹くとは限らないものです。
スリットの部分から子株を出すことはたまにあることで、ときには鉢底から子株を出すことさえあります。
このまま成長をしていくと、スリット鉢が壊れてしまう可能性がありますが、この小さな子株を外しても育てていけるか微妙なところなので、このままの状態で育てていくつもりです。
今はまだ成長を続けてくれているものの、今の鉢ではもうじき成長にも限界がくることでしょう。
植物の育成場所の問題が深刻化してきていますが、なんとかスペースを確保して、植え替えをしてあげたいところです!
今のところ、アガベの「パリー」はたしかに成長が遅いですが、同じアガベ属の植物にはもっと成長の遅い品種はいるので、アガベの中では成長速度が極めて遅い部類に入らない品種だと感じています。
(継続更新中)
「パリー・トランカータ」に黄色い斑が入っている品種“ライムストリーク”の記事は、下記の記事で書いているので、お時間があれば読んでみてください。
また、育成面では悪戦苦闘していますが、同じアガベ属の“笹吹雪”(ささふぶき)という品種は、ものすごく成長が遅い植物です。
下記の記事で、笹吹雪の成長記録をつけているので、正直なところうまく育てられていませんが、あわせてお読みいただけるとうれしいです。
「パリー・パリー」&「パリー・トランカータ」の育成環境
日当たり
水やり
肥料
「パリー」の土に入れている、緩効性肥料は下記のものです。
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