アガベ・パリー『ライムストリーク』(斑入りのトランカータ)の成長記録&育て方

斑入りの多肉植物

目次

アガベ・パリー『ライムストリーク』の基本データ

育 て 易 さ:★★★★★
成 長 速 度:★☆☆☆☆
入手し易さ:★★★★★
耐 寒 性:★★★★★★★★(耐寒温度(目安):マイナス18℃)
耐 暑 性:★★★★★

原産地:メキシコ(ドゥランゴ州~サカテカス州)、アメリカ(ニューメキシコ州)
花言葉:繊細、気高い貴婦人
科・属:キジカクシ科(クサスギカズラ科)・リュウゼツラン(アガベ)属
学 名:Agave parryi var. truncata ‘Lime Streak’(アガベ・パリー・バラエティ・トランカータ・’ライムストリーク’)

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アガベ・パリー『ライムストリーク』の成長記録

アガベ属「パリー・トランカータ」の斑入り品種、「ライムストリーク(Lime Streak)」の成長記録を付けていきます

東京都内で定期的に開催されている多肉植物のイベント、「サボテン・多肉植物ビッグバザール」で入手した株です
「サボテン・多肉植物ビッグバザール」については、以下の記事でご紹介しています

2023年11月26日(November 26, 2023)

記録開始時の「ライムストリーク」の様子です。

筆者

鉢(土)に植えられていない状態の「ベアルート株」として購入しました。

購入時の「ライムストリーク」に付いていた根は、茶色っぽく、機能しているかは微妙でした。

上の写真は、水耕栽培で1~2週間ほど発根管理をし、無事に「ライムストリーク」が白い根を伸ばしたときの様子です

白っぽい根と茶色っぽい根
  • 白っぽい根=新鮮な根
    • 白い根が多い株は、調子がよい傾向がある
  • 茶色っぽい根=古くなった根
    • あたらしい根と比べ、多くの水分を吸い上げられない
    • 茶色い根が多い株は、調子がイマイチな傾向がある

アガベの発根管理については、以下の記事で解説しているため、ご興味があればお読みください

アガベは、未発根株として流通することが多い

アガベは乾燥に強いため、根が生えていない状態でも、半年以上は生きられる植物です
ある程度の大きさに成長したアガベだと、水分が吸い上げられなくても、2~3年生きることもあります。

乾燥に強いアガベの特徴をふまえ、根がない「未発根株」として流通することも、めずらしくありません。

パリー系の品種は成長速度が遅い

自宅では、パリー系のアガベをいくつか育てています。
ゆっくりと成長するアガベの中でも、パリー系の品種は、特に成長速度が遅いです。

一般的に、斑入り品種は葉緑体が少ない分、成長速度は遅い傾向があります。
「ライムストリーク」は、斑が入っていないパリー系の品種より、ゆっくりとした成長を見せるのかもしれません。

2023年12月2日(December 2, 2023)

前回の記録から、約1週間が経ちました。

筆者

今後の成長を促すため、ひと回り大きなスリット鉢に植えています。

スリット鉢は、鉢底の側面に切れ目が入った鉢で、通気性や排水性を向上させます
以下の記事で、スリット鉢のメリットやデメリットをご紹介しているため、よろしければお読みください

黄緑色の縦斑が不規則に入る点が、「ライムストリーク」の魅力のひとつです
葉数が増えると、あざやかさが増すと思います

葉の縁に、黒っぽい傷みが出ています

「ライムストリーク」を購入したときから、下葉の一部に傷みが出ていました。
傷んだ葉は水気を失い、しわしわに萎れていたため、植え込む前に切り落としています。
比較的あたらしい葉の縁の部分にも、黒っぽいダメージが見られますが、腐食したものではないため深刻なダメージではないでしょう。

筆者

アガベの葉は徐々に下葉に回り込み、いずれは枯れるため、今展開している葉の見た目(傷)は、あまり気にしていません。

原種の「パリー・トランカータ」は、マイナス20℃の寒さまで耐える

「ライムストリーク」は株の選抜などを人工的に行い、生み出された園芸品種で、自然の中で暮らす植物ではありません。
原種の「パリー・トランカータ」は、季節ごとの寒暖差が大きく、生きものが暮らすには過酷な環境で暮らしています。

パリー・トランカータが自生する地域
  • 真冬=最低気温がマイナス20℃ほどまで下がる
  • 真夏=最高気温が40℃ほどまで上がる

暑さに強い多肉植物は少なくありませんが、ここまで耐寒性がある品種はそう多くありません。

筆者

寒冷地でも育てやすいため、パリー系のアガベが、ドライガーデンに用いられることは多いです

この冬は、室内で育てることにしました

このタイミングは12月の上旬。耐寒性が低い植物は暖かい室内に取り込むなど、寒さ対策をする必要が出てきます。
「ライムストリーク」は耐寒性が高いため、少なくとも関東圏内であれば、屋外でも問題なく冬を越せるでしょう。

筆者

ただし自宅のライムストリークはまだ小さいため、体力をつけてもらうために、株の成長を促したいものです。

この冬は株の成長を促すために、暖かい室内で植物育成用のLEDライトを当てて、育てることにしました

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2024年1月13日(January 13, 2024)

前回の記録から、1か月半が経過しました。

成長点付近のあたらしい葉が、徐々に展開してきています。

筆者

成長速度が遅くないアガベを同じ環境で育てると、月に2~3枚ほど葉を展開するため、やはりライムストリークの成長速度は遅いです。

いくら強いアガベといえども、葉が数枚しかないベアルート株は、発根せずに枯れる可能性がないわけではありません。
葉に動きがあるということは、根を張り、水を吸い上げられている証拠なので、ひと安心といったところです

ちなみに、多肉植物の室内育成に必要なガーデニング用品や、電気代は以下の記事でまとめてご紹介しています
ご興味があれば、お読みください

2024年4月27日(April 27, 2024)

前回の記録から、3か月半が経過しました。

4月下旬に差しかかり、最低気温が15℃程度まで上がってきたため、日当たりがよい屋外に移動しました

筆者

植物育成用のLEDライトも進化を遂げているため、今は室内の方が、よい育成環境を維持できます。
屋外は天候をはじめ、周囲の環境が変化するため、今後は都度、環境を調整する必要が出てくるでしょう。

株の直径に目立った変化は見られないものの、購入時に付いていた葉と比べ、幅が広い葉を展開してきました

自宅で「ライムストリーク」に使用している培養土については、以下の記事で詳しくご紹介しています

ちなみに2025年、プロトリーフさんから、多肉植物や観葉植物を室内でも育てられる硬質タイプの培養土が発売されました。
粒が崩れにくいため、排水性や通気性が劣化しづらい特徴があります。
微塵が発生しにくいことから、用土を再利用しやすく、おすすめの培養土です。

2024年6月3日(June 3, 2024)

前回の記録から、約1か月が経ちました。

葉の先端の鋸歯(きょし=トゲ)が赤くなり、葉を染める斑がさえわたっています

筆者

「ライムストリーク」は調子が上がると、身体の色合いがあざやかになるようです。

株の調子が上向いた要因として、以下の点が考えられます。

  • 水分量が増えたこと
    • 雨ざらしの環境で育てているため、室内で育てていたときよりも、多くの水分を吸い上げている
  • 気温が上昇したこと
    • 最高気温が25℃を超える日が増え、成長にブーストがかかった
  • 昼と夜の寒暖差が大きくなったこと
    • 屋外に出し、昼と夜の寒暖差が10℃ほど生まれた(適度な寒暖差がある方が、植物の調子は上がりやすい)
筆者

購入したときより、おしゃれな見た目に磨きをかけているため、今後のさらなる成長に期待しています

2024年10月6日(October 6, 2024)

前回の記録から、約4か月が経過しました。

連日のように35℃を超える酷暑のあいだは、ほとんど成長を見せませんでしたが、調子を崩すことはありませんでした。

今は暑さを乗り越え、「ライムストリーク」の成長期にあたる秋を迎えたところです

「ライムストリーク」を植えた当初は、少し大きすぎるように見えた鉢でしたが、株の成長とともに、ちょうどよい大きさになりました。
鉢を大きくする「鉢増し」をしてもよいかもしれませんが、成長が停滞しているわけではないため、今は様子を見ています。

パリー系の品種だけあって「ライムストリーク」の成長速度は遅いものの、アガベの中には、もっと成長が遅い品種も存在します。

2025年7月16日(July 16, 2025)

前回の記録から、約9か月が経過しました。

2~3か月前に、大きな鉢に植え替え、今は酷暑の季節に突入しています。
鉢の余ったスペースに生えてくる雑草を抜こうとして、定期的に「ライムストリーク」の鋸歯に刺さっています…。

斑入り品種が好きで、時間をかけて植物を徐々に仕立てるのが好きな方に、「ライムストリーク」はピッタリです

今後も「ライムストリーク」のゆっくりとした成長速度にあわせながら、成長記録を付けていきます

(更新中)

自宅では「ライムストリーク」以外にも、多くのアガベを育成し、成長記録を付けています
以下の記事で、アガベの成長記録をまとめているため、ご興味があればお読みください

アガベ・パリー『ライムストリーク』の育成環境

日当たり

「ライムストリーク」は、強い光を好むアガベ属の植物です。
直射日光を基本とした、強い光量を当てることで、健康的に育てられるでしょう。

室内で育成していたときは、植物育成用のLEDライトで、毎日10時間ほどの照射時間を確保していました。
屋外で管理する際は、朝から夕方まで日が当たる場所で育てています。
LEDライトは、照射時間を長くすれば、その分だけ植物の成長を早められるわけではありません。
植物が1日に光合成できる量は決まっているため、LEDライトは当てすぎないようにしましょう。

自宅では真夏の直射日光に長時間当てても、葉焼けを起こしたことはないため、強い光には耐性があります。
ただし風通しや気温などによっても日差しの影響は変わるため、「ライムストリーク」が調子を崩すようなら、日陰に移動するなど、光量を調整することが重要です。

水やり

「ライムストリーク」の原種である「パリー・トランカータ」は、降水量が少ない地域に自生しています。
水やりは控えめにし、多湿を避けて育てることで、健康的に育てられるでしょう。
アガベは「用土が完全に乾いてから、3~4日後に水やりをする」ことが基本的な水やりサイクルです。

「ライムストリーク」が小さなうちは、表土が乾いたら水を与え、多めの水分で株の成長を促していました。
株が大きくなってからは、土が完全に乾いたら水やりをしています。
アガベは他の多肉植物に比べて根腐れのリスクは低く、水やりが多少多くても、調子を崩すことが少ない植物だと感じています。

水やりの際は、鉢底から水が流れ出てくるまで与え、鉢内の空気を新鮮にすることが重要です。

肥料

「ライムストリーク」の原種である「パリー・トランカータ」は、栄養分が少ない土壌で暮らしています。
「ライムストリーク」も、多くの肥料を与える必要はありません。
肥料がなくても成長できますが、成長期に少量の肥料を与えることで、より健康的なすがたを見せるでしょう。

自宅で使用している培養土に、徐々に効きだす緩効性肥料「マグァンプ」を配合しています。
春と秋の成長期には、月に1~2回ほどの頻度で液体肥料を与えていますが、冬と夏には液体肥料を与えていません。

アガベや塊根植物の肥料については、以下の記事で解説しています
ご興味があれば、チェックしてみてください

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