『多肉植物のタネの購入ルート』おすすめ5選!発芽率はタネの鮮度次第!?

観葉植物のタネも

植物をタネから育てる「実生(みしょう)」は、多肉植物の奥深い楽しみ方のひとつ

実生は、普段聞き慣れない言葉かもしれませんが、多肉植物の世界では一般的に使われます。
市販の苗を育てるより実生はむずかしいですが、その分、発芽したときの喜びや成長を見守る過程には、計り知れない愛着が湧くことでしょう。

本記事では、多肉植物のタネの購入先を比較し、それぞれの購入ルートのメリットやデメリットを、詳しく解説します

観葉植物のタネも同じルートで入手できるため、良質のタネを見つけ、実生の楽しさを味わえる一助となれば幸いです

ちなみに、観葉植物のおすすめネットショップについては、以下の記事で詳しくご紹介しています
ご興味があれば、チェックしてみてください

スポンサーリンク
目次

「実生(みしょう)」とは植物をタネから育てること

実生の難易度は高い

発芽したばかりの幼苗や、小さな植物は、成熟した株に比べて体力が少ないです。
小さなうちから過度に乾燥させたり、強すぎる光を当てたりすると、調子を崩し、枯れるリスクもあります。

さらにタネから育てる「実生」を楽しむ場合、タネが発芽しないこともあり、その後もトラブルはつきものです…

実生の難易度は高いですが、自分でタネから育てた植物には愛着が湧きやすく、その魅力にドハマりしているひとは少なくありません。

実生はリーズナブルに楽しめる

野菜や果物、季節の花々を楽しめる植物のタネは、一般的に数十粒の単位で販売されています。

ただし多肉植物は、希少価値が高い品種も多く、タネの単価は高くなる傾向があります。

それでも、ある程度の大きさの株を購入するより、リーズナブルに済みやすいのが実生の魅力です。

多肉植物(観葉植物)のタネの購入方法は、おもにインターネット

野菜などのタネは園芸店だけではなく、100円ショップでも入手できます。
一方の多肉植物のタネは、マニアックな部類に入るため、大型園芸店でも入手できず、購入方法はおもにインターネットに限られます。

タネの「鮮度」はタネの発芽率に大きく影響を与えるため、実生を楽しむためには、新鮮なタネを入手することが重要です

ちなみに多肉植物のタネの蒔き方は、以下の記事で詳しくご紹介しているため、ご興味があればチェックしてみてください

タネの購入先・購入ルート

これまで、実際に多肉植物のタネを購入したルートは、以下の5つです。

  • Koehres(ケーレス)
  • seed stock(シード ストック)
  • 多肉植物ワールド
  • Yahoo!オークション
  • メルカリ

購入ルートごとのメリット&デメリット

Koehres(ケーレス)

Koehresで購入することのメリット

  • 日本から購入できる購入ルートの中では、タネの品揃えがもっとも多い
    • 多肉植物だけではなく、観葉植物のタネも豊富なバリエーションがある

Koehresで購入することのデメリット

  • サイトが英語で表記されているため、英語が得意ではない場合、利用するハードルが高い
  • 輸入に伴う経費が発生するため、購入する量が少ないと割高になる
    • まとめ買いをすることで、対策可能
  • 購入してから手元に届くまでの期間が、2週間~4週間ほどかかる

Koehresの総合レビュー

生産農家の方からも利用されているネットショップ

「Koehres」は海外(ドイツ)にある会社で、多肉植物だけではなく、観葉植物などのタネも販売しています。
園芸を趣味にしている方だけではなく、生産農家の方などからも、利用されている購入先です。

とにかく品揃えが豊富

「Koehres」で購入することの最大のメリットは、タネの品揃えが豊富な点です。

筆者

どうしても入手したい植物があるなら、いちど「Koehres」を覗いてみる価値があります!

輸入するための費用が発生する

タネを輸入するための費用がかかるため、少量のタネを購入したい場合は、割高になってしまう点は否めません。

対策としては、まとまった数を一気に購入すること。

多くの植物を注文する予定がないなら、植物の仲間と一緒に購入することで、トータル金額はそこまで高くはならないでしょう。

注文してから自宅に届くまでの期間が長い

個人的に感じる「Koehres」の大きなデメリットは、タネを注文してから、自宅に届くまでの期間が長い点です…。
海外から日本にタネを輸入するためには、タネを詳細に確認してもらう「検疫(けんえき)」という作業が入ります。

検疫はタネと一緒に、病害虫が日本に侵入しないように、必要な作業です。

検疫には、ある程度の時間がかかるので、タネを購入したことを忘れたころに、ようやくタネが到着することも…。
気になった植物を見つけてからすぐに「Koehres」でタネを注文しても、タネが到着するころには、注文時より植物への関心が薄れてしまっている可能性もあります。

Koehres(ケーレス)の公式HP

※実際に利用したことがないため、レビューできませんが、タネを販売している海外の会社には「Mesa Garden(メサガーデン)」というアメリカの会社もあります。

seed stock(シード ストック)

seed stockで購入することのメリット

  • 日本のネットショップの中では、タネの品揃えがもっとも多い
  • タネの鮮度が高く、発芽率が高い
  • 誠実な対応がみられる
    • 自社でも発芽率を確認し、発芽率が低い場合はサイト内で通知の上、販売価格を下げる など
  • 期間限定のセールなど、キャンペーンが開催されていることもある
  • おまけのタネが入っている
    • 多肉植物Aを購入したら、多肉植物Bも同封されている
    • タネを10粒購入したら、おまけが2粒あり、12粒のタネが届く など

seed stockで購入することのデメリット

  • 「Koehres」と比較すると、タネの品揃えは少ない

seed stockの総合レビュー

日本のネットショップの中では、もっとも多くのタネを販売している

「seed stock」は、多肉植物のタネを扱う日本のネットショップの中では、もっとも多くのタネを販売しています。

発芽率が高く、リピーターが多い

「seed stock」で販売しているタネは、全体的に発芽率が高いため、リピーターが多いショップです。

品種ごとに入荷日を明記している点も、安心してショッピングできるポイントです

発芽率が低いタネは割引価格で販売していたり、発芽率が低いことを周知したりするなど、誠実な対応が見られます。

Ⅹ(旧Twitter)で、タネの新着情報を発信している

「seed stock」ではⅩ(旧Twitter)で、タネの新着情報を発信しています。

あらかじめⅩで設定しておけば、あたらしいタネの情報が公開された際に、すぐに確認できます。
この設定をしておくと、わざわざウェブサイトを確認しなくても、リアルタイムに新着情報を受け取れるため、植物好きなら設定しておきたい機能です。

おまけのタネが入っている

「seed stock」でタネを注文すると、おまけのタネが入っています。
自らは買わないであろう植物を育てることになり、未知なる植物にハマるキッカケを与えてくれます。
ただしおまけの存在は、必然的に植物の数が増えることになり、育成スペースの確保が深刻になるかもしれません…。

筆者

植物は徐々に大きく成長するため、多くの株数を育てる場合、育成場所の確保は大きな問題になります。

seed stockの公式HP

多肉植物ワールド

多肉植物ワールドで購入することのメリット

  • 他のルートでは入手できないような、めずらしい品種のタネを購入できることがある
  • Yahoo!ショッピングで購入するため、手続きを進めやすい
  • 丁寧な対応が見られる
    • ちょっとしたアクシデントがあった際に、丁寧に対応してくれた

多肉植物ワールドで購入することのデメリット

  • タネの発芽率にバラつきがある
    • 発芽率が悪かったり、1粒も発芽しなかったこともある

多肉植物ワールドの総合レビュー

Yahoo!ショッピングで購入する

「多肉植物ワールド」からタネを購入する場合には、Yahoo!ショッピングで購入することになります。
Yahoo!ショッピングは、すでに利用されたことがある方も多いと思うので、手続きを進めやすい点はメリットとして挙げられます。

丁寧な対応が見られる

タネを発送したタイミングで、

多肉植物ワールド

本日、植物Aのタネを発送しました。

というメールが届きます。
以前、引っ越し後に住所変更の手続きをしておらず、タネが届かないアクシデントがありました…。
不手際に気づき、メールで問い合わせたところ、無償で発送し直してくれました。

「seed stock」と同じく、タネを仕入れた日を明記しているため、タネの鮮度を確認しやすいです

発芽率は、ロットごとに差が大きい

何度も「多肉植物ワールド」で購入し、大きなデメリットと感じているのは、タネの発芽率です。
高い確率で発芽することもありますが、発芽率が低いときは、100粒蒔いたタネが1粒も発芽しないこともありました…。
発芽率がもっと安定しているなら、より一層おすすめな購入ルートと言えるでしょう。

筆者

そもそも発芽率がとても低い品種は、どこから入手しても、1粒も発芽しないことはめずらしくありません。

多肉植物ワールドの購入ページ

Yahoo!オークション

スポンサーリンク

Yahoo!オークションで購入することのメリット

  • 購入方法はオークション形式のため、タイミングがよければ(他にライバルがいなければ)、驚くような低価格で入札できることがある
  • 趣味家の方が自家採取されたタネを販売していることもあるため、採れたばかりの新鮮なタネを入手できることもある
    • 鮮度が高いタネの方が、発芽率が高い傾向がある

Yahoo!オークションで購入することのデメリット

  • 出品されているタネのバリエーションには、物足りなさを覚える
  • 悪意のある出品者もいるため、トラブルが多い
    • 商品の発送が遅い
    • 購入したはずの植物とは、違う植物が発芽する
    • タネがまったく発芽しない など
  • オークションの際に、タイミングが悪ければ(ライバルがいたら)、想定価格よりも高めな金額で落札してしまうこともある
    • オークション形式は、入札価格を競い合っているうちに、販売価格が上がりやすい

Yahoo!オークションの総合レビュー

善良な販売者さんを見極められれば、よいショッピングができる

「Yahoo!オークション」には、趣味家や専門業者など、さまざまな方が出品されています。
善良な販売者さんを見極められるのであれば、鮮度が高いタネを、良心的な価格で入手できる可能性があります。

悪意のある出品者もいる

特にインターネットを通じて購入した植物のタネは、以下のような過程を踏まないと、その植物が何の品種なのか判断がむずかしいです。

  • タネを購入する
  • タネが届く
  • タネを蒔く
  • 発芽する
  • 特徴があらわれるまで育てる

さらに、いつ採取されたタネなのかを確認するのは、現実的にむずかしいです。

筆者

見た目がそっくりなタネは多いため、出品者からの情報を信じるしかありません。

タネの見た目だけで、品種名や採取日が分からないことを利用して、ニセモノが出品されていることも少なくありません

以下のように、これまで実際に「Yahoo!オークション」で購入したタネを蒔いて、イヤな経験をしたことがあります。

  • 購入したはずの植物とは、違う品種の植物が発芽した
  • タネがまったく発芽しない
    • 「自宅でタネを蒔き、発芽率が高い(90パーセント以上)ことを確認済みのタネ。」と書かれていたが…。

善良な販売者さんがいる一方で、一部の悪意のある方々の影響で、サービス全体の質が上がらないのは残念です。

メルカリ

メルカリで購入することのメリット

  • タイミングがよければ、お買い得にショッピングできる
  • 「Yahoo!オークション」よりも、めずらしい品種のタネとの遭遇率が高い
  • 「Yahoo!オークション」と同じく、自家採取の新鮮なタネが販売されていることもある

メルカリで購入することのデメリット

  • 「Yahoo!オークション」と同じく悪徳業者もいるため、トラブルが多い
  • 「Yahoo!オークション」と同じく、オークションの際に、高めな金額で落札してしまうこともある

メルカリの総合レビュー

ほとんど「Yahoo!オークション」と同じ

メルカリの評価は、ほとんど「Yahoo!オークション」と同じです。
これまでオークション形式であるかどうかが、メルカリと「Yahoo!オークション」の大きな違いでしたが、2025年1月からメルカリでもオークション形式で出品できるようになりました。

メルカリの方が「Yahoo!オークション」より出品数が多い

植物のタネはメルカリの方が「Yahoo!オークション」より出品数が多いため、さまざまな品種のタネを入手しやすいです。

メルカリのタネにも当たりハズレがあるため、善良な出品者さんを見つけられるかが、カギを握っています

購入ルートの比較(表)

5つの購入ルートの比較を表にまとめると、以下のようになります。

スクロールできます
購入ルートメリットデメリット
Koehres(ケーレス)品揃え到着までの期間が長い
seed stock発芽率Koehresに比較すると品揃えが少ない
(日本ではもっとも多い)
多肉植物ワールドタイミングによりレアな種子を入手可発芽率が一定でない
Yahoo!オークションタイミングにより新鮮な種子入手可悪意をもった販売者
メルカリタイミングにより新鮮な種子入手可悪意をもった販売者
購入ルートの比較表
筆者

それぞれ一長一短あるため、品質が高いタネを入手できるかどうかは、運の要素も強いです。

おすすめな購入ルート

重視するポイントは品揃えと鮮度

植物のタネの購入ルートを選ぶときに重視するべきポイントは、タネの「品揃え」と「鮮度」の2点です。

タネの品揃え

世界中に存在する多肉植物の数は、10,000種とも、20,000種とも言われています。
お気に入りの植物がいれば、自分の好みではない品種もいるでしょう。

タネの品揃えが豊富なほど、お気に入りの植物に出逢いやすくなるため、選択肢のバリエーションは重視したいポイントです

タネの鮮度

繰り返しになりますが、タネの鮮度は発芽率に大きく影響します。

  • 鮮度が悪いタネ
    • 発芽率が低い
  • 鮮度が高いタネ
    • 発芽率が高い

そのタネがいつ採取されているのか、明記しているショップは、発芽率を想定しやすくなります

何を重視するかで、おすすめな購入ルートは異なる

それぞれのショップに特徴があるため、何を重視するかで、おすすめな購入ルートは異なります。

  • タネの品揃えで選ぶ場合
    • 「Koehres」がおすすめ、次いで「seed stock」
  • タネの鮮度で選ぶ場合
    • 「seed stock」がおすすめ、次いで「多肉植物ワールド」

総合的に、もっともおすすめな購入ルートは「seed stock」です

サイトも分かりやすいため、快適にショッピングできます。

ガーデニング用品があれば、一年中タネを蒔ける

多くの植物のタネの蒔きどきは春ですが、中には、秋に蒔いた方がよい品種も存在します。
ただしそれは屋外でタネを蒔くケースで、室内で植物を育成できるガーデニング用品が揃っているなら、季節にこだわる必要はありません。

植物を室内で育成できる用品
  • 植物育成用のLEDライト
  • サーキュレーター
  • 園芸用のヒーターマット など

植物の室内育成を行うための初期費用や、ランニングコスト(電気代)については、以下の記事で詳しくご紹介しています
ご興味があれば、お読みください

植物にハマりだしたころは、ほとんど屋外で育てていましたが、今は用品を揃え、室内で育てることもあります。

筆者

今は季節を問わずに園芸を楽しめているので、「設備を揃えてよかった。」と思っています!

ちなみに、自宅で使用している用品は、以下のとおり。

【植物育成用のLEDライト(スポット型)】
以下の製品はスポット型で、照度範囲が狭いため、育てている植物の数が少ない場合におすすめです。

【植物育成用LEDライト(パネル型)】
以下の製品はパネル型で、スポット型に比べると照射範囲が広いため、植物の数が多くても対応できます。

【園芸用のヒーターマット】
すずしい季節など、発芽に必要な温度が足りない場合に、園芸用のヒーターマットを使用することで、適温を保ちやすくなります。

まとめ

本記事では、植物を種から育てる「実生」の魅力と、多肉植物・観葉植物のタネの購入ルートについて詳しく解説しました

それぞれの購入ルートには、メリットだけではなくデメリットもあります。
タネの「鮮度」は発芽率に大きく影響するため、信頼できる購入ルートを選ぶのが重要です。

植物をタネから育てる「実生」は、発芽したときの喜びを感じたり、一から植物の成長を見守れたりする特別な楽しみ方です

本記事が、最適なタネの入手方法を見つけ、実生の奥深い世界を楽しむ一助となれば幸いです。

自宅でタネを蒔き、育てている多肉植物の実生記録は、以下の記事でまとめています
よろしければ、あわせてお読みください

スポンサーリンク
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次