塊根が緑いろの多肉植物
アデニア・グラウカ(ゲンチョウカズラ)の基本データ
育 て 易 さ:★★★★★
成 長 速 度:★★★★☆
入手し易さ:★★★☆☆
耐 寒 性:★★★★☆(耐寒温度(目安):5℃)
耐 暑 性:★★★★☆
原産地:南アフリカ(リンポポ州)、ボツワナ共和国
科・属:トケイソウ科・アデニア属
学 名:Adenia glauca(アデニア・グラウカ)
別 名:幻蝶かずら(ゲンチョウカズラ)
アデニア・グラウカ(ゲンチョウカズラ)の成長記録
「アデニア・グラウカ(Adenia glauca)」の成長記録を付けていきます
2022年12月13日(December 13, 2022)
自宅で育てはじめてから、2年3か月ほど経過している「アデニア・グラウカ」の様子です。
フリマアプリでたねを購入し、自宅でたねから育てている“実生”(みしょう)株です。
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株元では木質化を進め、その上はグリーンに染めるツートンカラー、そして塊根部分を大きく肥大させる点が、「アデニア・グラウカ」の特徴です。
幹の部分は、株が小さいうちは明るい緑色をしていますが、大きく成長するにつれて、緑色に深みが増していきます。
塊根部分もさることながら、伸ばした幹からユニークな葉を展開するすがたも魅力のひとつで、高い人気を誇る多肉植物です。
以前は、小さい「アデニア・グラウカ」は、他の品種より安価で入手しやすかったですが、最近は販売価格が高くなっているように感じます。
植物はタイミングによって、販売価格が変わるので、近い将来また金額が落ち着いてくるかもしれません。
塊根植物(コーデックス)の仲間
「アデニア・グラウカ」のように、根や茎をプックリと肥大させる多肉植物は、「塊根(かいこん)植物」と呼ばれます。
身体の一部を大きく肥大させる理由は、乾燥への対策。
体内に水を溜めておくことで、長いあいだ雨が降らなくても、生きていけるように進化した植物です。
冬は落葉して、休眠状態に入る
「アデニア・グラウカ」の成長期は、春から秋までの暖かい季節。
この季節には葉を旺盛に展開させるものの、寒い季節は葉を落とし“休眠状態”に入ります。
休眠することで、厳しい寒さにも強くなります。
剪定と挿し木
塊根部分を肥大する速度を上げ、かわいらしい見た目をキープするために、春ごろに剪定を行うことは必須になるでしょう。
毎年行わなくても、2~3年ごとの剪定は行った方がよいと思います。
剪定の方法などは、下記の記事でご紹介しているので、よろしければ参考にしてみてください。
「アデニア・グラウカ」は、剪定した枝から根を生やさせる「挿し木」でも増やすことができます。
ただし、挿し木株が実生株のように、塊根部分をプックリと肥大させるかは分かりません。
多くの品種は、挿し木株は塊根部分を太らせないのが一般的です。
強い光は苦手
「アデニア・グラウカ」は強い性質をもち、初心者でも育てやすい品種ですが、強い日差しは苦手です。
葉が焼けても、どのみち秋~冬には葉を落としはじめます。
ただし、塊根部分が焼けてしまうと、結構な痛手になるでしょう。
自宅で育てている「アデニア・グラウカ」のうち、塊根部分が焼けてしまった株がいますが、痛々しい傷跡として残ってしまいました…。
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株ごとに個性があらわれる
塊根部分には、丸っこいカタチやいびつなカタチなど、株ごとの形状には個性があらわれ、木質化する範囲も株によって若干の違いがあります。
雄株と雌株が揃わないと受粉しない
「アデニア・グラウカ」は、雄雌異株(しゆういしゅ)と呼ばれる植物で、ひと株だけで受粉する“自家受粉”はしません。
雄株(おかぶ)と雌株(めかぶ)がいて、雄株と雌株の双方が揃わないと、受粉することができず、タネを採ることができません。
さらに、雄株と雌株の開花のタイミングが合うことが、受粉の条件になるので、受粉のハードルは低くない品種といえるでしょう。
自宅では、「アデニア・グラウカ」を複数育てていますが、今のところ、性別は分かりません。
「アデニア・グラウカ」は開花して、はじめて株の性別が分かりますが、自宅ではまだ開花したことがありません。
数年後にはタネができるように、気長に育てていきたいと思います
2023年11月3日(November 3, 2023)
前回の記録から1年弱が経過した、「アデニア・グラウカ」の様子です。
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成長期である春から今に至るまで、青々とした葉を付けて過ごしてきましたが、もう少し寒さが厳しくなったら、葉を落とすでしょう。
ここまで、年を重ねるごとに、どんどん大きく成長してきましたが、今年は塊根部分を1~2cmほど肥大させた程度に留まりました。
ある程度の大きくなった株が、さらに大きく成長する速度は、そこまで早くないようです。
一般的に、鉢底から植物の根が出てきたタイミングが、植え替えが推奨されるサイン。
今のところ「アデニア・グラウカ」の鉢底から根は見えず、鉢を手で押しても、根が詰まっている様子は感じられません。
前回の植え替えから2年ほど経過していますが、このままの環境で育てていくつもりです。
2024年3月24日(March 24, 2024)
前回の記録から、4か月半が経過しました。
2023年は12月に入ったタイミングで落葉し、その後は3か月以上、休眠状態に入っていました。
今は、暖かい春の訪れを感じて、動き出したところです
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幹の上部(右側)から、あたらしい葉が顔を出しています
剪定するタイミングを逃してしまったので、今年は、剪定せずにこのまま育てていきます。
2024年8月18日(August 18, 2024)
前回の記録から、約5か月が経過したときの様子です。
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苦手な強い光が降りそそぐ真夏を迎えていますが、強い光が当たらない日陰で育てているので、葉焼けを起こす様子はありません。
塊根部分は、春から比べてもほとんど成長を見せませんが、今年も枝葉を元気よく伸ばしています!
まだ少しのあいだ、強い日差しが照りつける季節が続きますが、このままの調子でいけば、なにごともなく乗り切れそうです!
2025年1月21日(January 21, 2025)
記録開始から、2年以上が経過しました。
今年は早いタイミングで剪定したので、今は塊根部分だけの状態で、春の到来を待っています。
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今後も「アデニア・グラウカ」の成長記録を付けていきます
(更新中)
自宅で育てている塊根植物の成長記録は、下記の記事でまとめているので、よろしければあわせてお読みください

アデニア・グラウカ(ゲンチョウカズラ)の育成環境
日当たり
「アデニア・グラウカ」は春と秋が成長期で、夏は成育が緩慢に、そして冬は休眠状態に入る品種です。
一般的に多肉植物は直射日光を当てて育てるのが基本ですが、他の多肉植物と同じように、強い直射日光を長い時間当てると、株が焼けてしまうことがあります。
逆に日照が不足すると、株が間延びする「徒長」を起こすリスクが高くなるでしょう。
自宅では、春と秋は日中に2~3時間程度、直射日光が当たる場所で育てています。
直射日光にあまり強くないので、夏は日陰に置き、強い日差しを避けています。
冬は最低気温がひと桁になってきたら室内に取り込み、春までは窓際に置いて、レースのカーテン越しの光を当たる場所が基本の置き場です。
年によっては、冬は植物育成用LEDライトに当てることもあります。
水やり
「アデニア・グラウカ」は乾燥した環境を好みますが、他の多肉植物と比べると、水が好きな品種です。
植物は体温調整などのために、葉から水分を蒸発(蒸散)させます。
「アデニア・グラウカ」は成長期には多くの葉を茂らせ、水分をどんどん蒸散させていくので、多くの水が必要となるのでしょう。
体内の水分が不足すると、あきらかに葉が萎れるので、“水切れのサイン”が分かりやすい特徴をもっています。
自宅では春から秋にかけて、雨ざらしの環境で育てているので、水やりは雨に任せることも多いです。
水切れのサインを発している場合は、水やりをしています。
冬に水やりをまったくしないと根が機能しなくなり、春からの立ち上がりが遅くなることや、最悪の場合、休眠から目覚めない原因にも…。
自宅では、冬でも1か月に1度ぐらいのペースで、表土が湿る程度の水やりをしています。
ちなみに、「アデニア・グラウカ」は、あまり土を選り好みしません。
多肉植物用の土はもちろん、観葉植物用の土に植えても問題なく育っています。
水やりがスムーズに排水されない場合や、土が乾きづらくなっている場合は、水やりの問題ではなく、土が劣化している可能性があります。
「アデニア・グラウカ」との相性がよいと感じる市販の培養土は、プロトリーフさんから出ている、以下の培養土です。
ある程度の保水性があり、水が好きな品種との相性がよいです。
排水性は、そこまで高くないので、品種を選んで使用する必要はあります。
肥料
「アデニア・グラウカ」は、肥料は少なめに与えるのが基本です。
用法容量を守って肥料を与えることで、健康的に育てることができるでしょう。
植えている土に、ゆっくりと効きだす固形肥料(緩効性肥料)を混ぜ込んでいます。
また、春と秋の成長期には液体肥料を2週間に1度程度、水に溶かして与えています。
(希釈率はサボテンと同じです)
夏と冬は肥料分を欲しなくなるので、与える必要はありません。
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