塊根植物(コーデックス)13選の成長記録&育て方のまとめ:パキポ・オトンナなど

乾燥地帯で暮らす植物

「塊根(かいこん)植物」は、そのユニークな姿から、ファンの多い植物たちです!

「塊根」とは、根(ね)の塊(かたまり)と漢字であらわす通り、根が大きく肥大した状態を指します。
また、茎を肥大させた植物に「塊茎(かいけい)植物」がいますが、日本では塊茎植物を塊根植物として売られていることがめずらしくありません。

肥大させた根や茎の部分に、水分や栄養分を蓄えられることができるので、雨の少ない乾燥地帯や栄養分の少ない土壌でも、長いあいだ生きていけるように進化してきました!

塊根植物は、品種によって成長期が異なる生きもので、成長期によって下記のように分類されています。

塊根植物の成長期
  • 「夏型」の品種
    • 暑い夏の季節に、成長期をむかえる
    • 気温が低下する秋から春までは、休眠期に入る
  • 「冬型」の品種
    • 涼しい冬の季節に、成長期をむかえる
    • 気温が上昇する春から秋までは、休眠期に入る
  • 「春秋型」の品種
    • 暖かい春や秋の季節に、成長期をむかえる
    • 冬の季節や夏の季節には、休眠期に入る

塊根植物は育てるのがむずかしいと思われがちですが、いざ育ててみるとコツさえつかめば育成難易度は高いものではありません。

本記事では、自宅で実際に育てている、塊根植物の成長記録と育て方をまとめています

すでに塊根植物を育てているひとや、塊根植物を育成を検討しているひとにとって、本記事の内容がすこしでも参考になれば幸いです!

目次

夏型の塊根植物

パキポディウム・ブレビカウレ(恵比寿笑い)

「パキポディウム・ブレビカウレ」は、「恵比寿笑い」というユニークな和名で親しまれている塊根植物です。

真っ白いおまんじゅうのような肌質は、ほかの植物に類を見ない姿をしています。

原産地マダガスカル
科・属キョウチクトウ科 パキポディウム属
学 名Pachypodium brevicaule(パキポディウム・ブレビカウレ)
記録開始日2024年4月27日から(継続中)
パキポディウム・ブレビカウレ(恵比寿笑い)の基本データ

同じパキポディウム属の、「ラメリー」に接ぎ木をした「ブレビカウレ」の成長記録をつけています

成長が遅かったり、枯れやすかったりする植物は、強い植物に接ぐことで、強い性質をもった植物になり、成長速度もあがるもの!
本来の「ブレビカウレ」は成長速度が遅めですが、自宅で育てている株はラメリーに接ぎ木されている分、成長速度が早めです!

パキポディウム・デンシカウレ(恵比寿大黒)

「パキポディウム・デンシカウレ」は、人工的な交配によってつくり出された園芸品種なので、自生地では育っていません。

株ごとに親株の性質をどう受け継ぐかが異なるので、見た目が多岐にわたる点は、おもしろい品種といえるでしょう!

原産地
科・属キョウチクトウ科・パキポディウム属
学 名Pachypodium densicaule(パキポディウム・デンシカウレ)
※園芸品種のため、正式な学名ではありません
記録開始日2023年5月19日から(継続中)
パキポディウム・デンシカウレ(恵比寿大黒)の基本データ

「パキポディウム・デンシカウレ」は、「恵比寿大黒」という縁起のよい和名で呼ばれることが多く、「デンシカウレ」という名前で呼ばれることは多くありません。

自宅では、これからどう成長していくのか、特徴がまだ出ていない株の成長記録をつけています

パキポディウム・デンシフローラム

塊根部分に鋭いトゲをつけ、白っぽいボディをしている品種に「パキポディウム・デンシフローラム」がいます!

自生地であるマダガスカルでも、イカツイ見た目をして育っている様子が、容易に伝わってきます!

原産地マダガスカル中央部
科・属キョウチクトウ科・パキポディウム属
学 名Pachypodium densiflorum(パキポディウム・デンシフローラム)
記録開始日2022年12月1日から(継続中)
パキポディウム・デンシフローラムの基本データ

パキポディウム属の中でも育てやすいので、これまで塊根植物を育てたことのないひとにも、オススメできる品種です!

パキポディウム・ビスピノーサム

「パキポディウム・ビスピノーサム」は、自宅では屋外でも冬を越してしまうほど、寒さに強い性質をもっています。

パキポディウム属の中には、「光堂」などの冬型の品種もいますが、「ビスピノーサム」は冬型の品種ではなく、夏型の品種に分類されています。

原産地南アフリカ
科・属キョウチクトウ科・パキポディウム属
学 名Pachypodium bispinosum(パキポディウム・ビスピノーサム)
記録開始日2023年9月19日から(継続中)
パキポディウム・ビスピノーサムの基本データ

自生地で育つ株を輸入した「現地球」は、ワイルド感あふれる姿をしていますが、自宅で育てている株は、まだまだかわいい見た目をしています。
よい意味では、これからの育て甲斐があるともいえるので、プラス思考で育てていきたいところ!

パキポディウム・ホロンベンセ

「パキポディウム・ホロンベンセ」は、「デンシフローラム」と同じく、白い塊根ボディから鋭利なトゲを出す品種です!

塊根植物の育て方をよく分からないうちにお迎えしたので、株が間延びする「徒長」してしまっているようにも思いますが、まだまだ立て直しは可能だと思っています!

原産地マダガスカル南部(ホロンべ高原)
科・属キョウチクトウ科・パキポディウム属
学 名Pachypodium horombense(パキポディウム・ホロンベンセ)
記録開始日2022年12月1日から(継続中)
パキポディウム・ホロンベンセの基本データ

春には黄色いお花を咲かせてくれるので、うまく育てることができれば、育成している環境を華やかに彩ってくれます!

「ホロンベンセ」を含めて塊根植物には、そこまで多くの肥料を与えない方がよいでしょう。

パキポディウム・ラメリー(ラメレイ)

「パキポディウム・ラメリー(ラメレイ)」は、パキポディウム属の中で、もっとも育てやすいともいえるぐらい強く、枯れづらい品種といえるでしょう!

原産地マダガスカル
科・属キョウチクトウ科・パキポディウム属
学 名Pachypodium lamerei(パキポディウム・ラメリー)
記録開始日2023年5月19日から(継続中)
パキポディウム・ラメリー(ラメレイ)の基本データ

パキポディウム属に限らず、塊根植物は成長速度が遅い品種が多いので、小さな見た目をしていてもすでに何年も育成されていることもめずらしくありません。
育成に時間がかかっている分、数千円から数万円といった金額で売られていることが多いですが、「ラメリー」は小さな株であれば、千円前後で入手できることもあります!

アデニア・グラウカ

「アデニア・グラウカ」は、塊根植物の中ではめずらしく、塊根部分は緑色をしています。

原産地南アフリカ(リンポポ州)、ボツワナ共和国
科・属トケイソウ科 アデニア属
学 名Adenia glauca(アデニア グラウカ)
別 名幻蝶かずら(ゲンチョウカズラ)
記録開始日2022年12月13日から(継続中)
アデニア・グラウカの基本データ

つる性の植物なので、毎年剪定をしないとつるが長く成長し、周囲のものに巻き付いてしまうことも。
大切に育てている植物に刃を入れることは、度胸が必要ですが、植物の健康的な成長やトラブル防止にも、剪定をしてあげた方がよいでしょう。

プセウドボンバックス・エリプティクム

「プセウドボンバックス・エリプティクム」は、樹木のような幹質から茎を伸ばし、大きな葉を展開させる塊根植物です。

原産地グアテマラ、インド
科・属キワタ(パンヤ)科 プセウドボンバックス属
学 名Pseudobombax ellipticum(プセウドボンバックス・エリプティクム)
別 名シェービング・ブラシノキ
記録開始日2022年12月1日から(継続中)
プセウドボンバックス・エリプティクムの基本データ

塊根植物の中でも、よく知られた品種で、観葉植物として売られていることもあります。

冬型の塊根植物

亀甲竜(キッコウリュウ)

「亀甲竜(キッコウリュウ)」は、本種をなくして冬型の塊根植物を語ることはできない立ち位置に君臨し、冬型の塊根植物を代表する品種といえるでしょう!

原産地南アフリカ(ケープ州)
科・属ヤマノイモ科・ディオスコレア属
学 名Dioscorea elephantipes(ディオスコレア・エレファンティペス)
記録開始日2023年1月2日から(継続中)
亀甲竜(キッコウリュウ)の基本データ

名前の由来となっている亀の甲羅のような見た目をした塊根部分は、ひとびとに愛されている理由がよく分かる「亀甲竜」の特徴のひとつ!

「亀甲竜」には夏型と冬型がいますが、冬型の「亀甲竜」の成長記録をつけています

オトンナ・カカリオイデス

「オトンナ・カカリオイデス」は、オトンナ属の中では1位2位を争うほど、人気が集まっている品種といえるでしょう!

原産地南アフリカ、ナミビア
科・属キク科・オトンナ属
学 名Othonna cacalioides(オトンナ カカリオイデス)
記録開始日2024年1月20日から(継続中)
オトンナ・カカリオイデスの基本データ

自宅で育てている「カカリオイデス」は、なかなか成長してくれませんが、じっくりと焦らずに育てていきたいところ!

オトンナ属の中でも、気むずかしい性質をもっている植物だと感じています。

「カカリオイデス」は、特に夏のあいだは、室内で育てた方が安心です。
植物の室内育成については、下記の記事で書いています。

オトンナ・トリプリネルビア

塊根植物の中でも、高い人気を誇る品種がいれば、あまりスポットを浴びていない品種もいます。

「オトンナ・トリプリネルビア」は、オトンナ属の植物の中では、あまり注目されていない品種といえるでしょう。

原産地熱帯アフリカ
科・属キク科・オトンナ属
学 名Ficus lyrata(フィカス・リラータ)
記録開始日2024年5月6日から(継続中)
オトンナ・トリプリネルビアの基本データ

人気が集中している塊根植物も、もちろんカッコイイですが、自分の直感を大切に植物を選んだ方が、植物をより一層楽しめるのではないでしょうか!

「オトンナ・トリプリネルビア」のプックリとした塊根部分は、愛着のわくシルエットをしています!

オトンナ・ヘレー

「オトンナ・ヘレー」は、ダークな茶色をした肌色をし、ゴツゴツとした幹質がユニークな塊根植物です!

原産地熱帯アフリカ
科・属キク科・オトンナ属
学 名Ficus lyrata(フィカス・リラータ)
記録開始日2024年5月6日から(継続中)
オトンナ・ヘレーの基本データ

自宅で育てている株は、秋から春までの成長期に、塊根部分が覆い隠されるぐらい多くの葉を展開します!
多くの葉から、たくさん光合成をしているように見えますが、今のところ塊根部分はそこまで肥大していません・・・。

植物はあたらしく葉を展開させるだけでも、少なからず体力を消耗するので、エネルギッシュな塊根植物といえるでしょう!

ちなみに、「オトンナ・カカリオイデス」と「オトンナ・ヘレー」は、自宅で発根管理から育てている株です!
下記の記事で、発根管理の方法をご紹介しています

フィロボルス・アマビリス

「フィロボルス・アマビリス」は、濃い緑色の葉を直立させる姿が、とてもユニークな品種です!

原産地南アフリカ
科・属ハマミズナ科・フィロボルス属
学 名Phyllobolus amabilis(フィロボルス・アマビリス)
記録開始日2023年10月14日から(継続中)
フィロボルス・アマビリスの基本データ

春先に葉を落とし、秋まで葉を展開させない冬型の品種もいますが、「フィロボルス・アマビリス」の休眠期は短め。
梅雨ごろに葉を落とし、まだ暑さの残る季節から、あたらしい葉を展開させています!

まとめ

本記事では、実際に自宅で育てている塊根植物をまとめました!

塊根植物には、それぞれの品種ごとの違いもありますが、品種の違いだけではなく株ごとの個体差もあります。
そのため同じ育て方をしていても、カタチが異なる個体に成長することも、しばしばあることです。

塊根植物は育てるにはコツが必要ですが、いちど塊根植物の性質を理解してしまえば、難易度は高くありません!

塊根植物は成長速度がゆっくりな分、育成に時間がかかり、高価な価格で売られていることも多いもの。
成長速度が遅いからこそ、試行錯誤をしていきながら育てているひとも多く、魅力的な存在です!

今後も成長記録をつけて、本記事も更新していきたいと思います!

ちなみに、塊根植物の成長期以外でも、塊根植物を楽しむことはできるでしょう!
下記の記事で、成長期以外の楽しみ方を書いています

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