植物を育成する材料
植物を健康的に育てていくためには、水やりや日当たりなど、いくつかの要素を適切な状態にキープすることが必須です!
健康的に育てるための要素の中でも、もっとも重要とも言えるのは「水やり」です。
水やりが少なすぎると、植物は水不足を起こして調子を崩し、最悪の場合は枯れてしまうことにも。
逆に水やりは多すぎても、根が呼吸をできないことで引き起こされる“根腐れ”によって、植物は調子を崩してしまいます。
しかし、適切なタイミングを見極めるのは意外と難しいものです。
植物への水やりは、用土が乾いたら与えるのが基本的な水やりのペースとなりますが、用土が乾いているのか濡れているのか分かりづらい・・・。
鉢を手で持ち上げたときの重さで、水のやりどきを判断する方法もありますが、特に大きい鉢だと重たい・・・。
そこで本記事では、割りばしを用いることで、簡単に水やりのタイミングを知ることができる方法をご紹介します!
割りばし(水やりチェッカー)のメリット
まずは、割りばしを使用する“水やりチェッカー”のメリットについて、ご紹介します!
- 土の中の状態を、知ることができる
- 水やりによる失敗するリスクを、軽減させることができる
- 高い金額を支払って、水やりチェッカーを購入する必要がない
- 必要なものを揃えることや作業自体も簡単なので、手軽に行うことができる
- 植物の根を傷つけるリスクが低い
主に、植物を枯らしてしまうリスクを下げることができる点や、手軽さといった点がメリットとして挙げられるでしょう!!
用意するもの
用意するものですが、必要なものは単純明快!
100円ショップでも入手可能な「割りばし」があれば、大丈夫です!
仮に家に置いていなかったとしても、わりと簡単に準備ができてしまいますね。
今回は、回転寿司のチェーン店「スシロー」の割りばしが余っていたので、使用させてもらうことに!
個人的には一回ぐらい食事の際に使用した割りばしでも、洗って乾燥させれば問題なく使えるのではないかと思ってしまいますが、衛生面で気にするのであれば、使用済みは控えた方が無難です
割りばしは洗剤などで洗ったとしても、中に雑菌がしみ込んでいることもあるので、注意が必要ですね
他に必要なものは、もしこれから植物をお迎えし園芸グッズが何も無いのであれば、水やりをするためのジョウロなども買い揃えた方が良いですが、ペットボトルなどでも水やりはできてしまうので、必須アイテムとまではいかないです。
割りばしは、税込110円とまではいきませんが、Amazonや楽天などでも安価に購入できます。
水やりチェッカーの使用手順
必要なもの(割りばし)を準備したところで、実際に使用していきます!
用意するものだけではなく、使用手順も簡単に行うことができます!
割りばしをふたつに割る
まずは、用意した割りばしを袋などから取り出して、ふたつに割りましょう!!
割りばしを割らずにそのまま土の中に刺しても期待できる効果は同じですが、複数箇所に刺した方が土の中が湿ったままなのか把握しやすいので、ふたつに割って複数箇所に使用することをオススメします。
割りばしを土に刺す
ふたつに割ったら、日光がよく当たる位置と日光があまり当たらず植物の影になる位置(逆側の位置)に、割りばしをひとつずつ刺します!
観葉植物
まずは、フィカス系の観葉植物を植えている鉢に、割りばしを刺しました!
自宅では主に家の南側のスペースで植物を育てているので、南側にひとつを刺し、そして北側に残ったひとつを刺すといった具合です!
多肉植物
観葉植物とは違う培養土に植えている多肉植物(サボテン)の鉢にも、刺してみました!
植物を育てているスペースの方角によっても日当たりは変わるので、太陽が昇っている向きによって、割りばしを刺す箇所を調整しましょう。
太陽が当たらない北側の場所などであれば、壁側とその真逆といった位置でも良いと思います。
米割りばしは2か所ではなく1か所にだけ刺しても、水やりのタイミングを図る目安になるので、必ずふたつ刺さなければいけないワケではありません。
割りばしを引き抜いて水やりのタイミングをチェック
あとは「水のやりどきかな!?」と思ったら、あらかじめ刺しておいた割りばしを鉢から引き抜いて、割りばしの状態を確認します!
- 引き抜いた割りばしが、湿っているとき
- 土の中も湿った状態なため、水やりのタイミングではない。
- 引き抜いた割りばしが、乾いているとき
- 土の中が乾いている証拠なので、水やりのタイミングです。
実際に、濡れている状態の割りばしと、乾いている状態の割りばしを見ていきます。
観葉植物の場合
観葉植物の場合は、特に割りばしの見た目に、変化が顕著にあらわれました!
割りばしが濡れている状態かという点も、もちろん判断基準になりますが、引き抜いた割りばしに土が付いているかどうか。という点も判別する基準にできそうです!
これは一目瞭然で、分かりやすい!
多肉植物の場合
一方の多肉植物。
多肉植物の場合には使用している用土の粒が観葉植物よりも大きいので、割りばしを引き抜いたときに土が一緒についてくることはほとんどありませんでした。
観葉植物よりは分かりづらいものの、割りばしが濡れているかどうかは、割りばしの色が異なるので、見た目で判別することは可能といったところ!
使用している土の種類によっても、割りばしの状態が異なることは理解した上で、使用していくことが望まれます!
多肉植物の場合には、観葉植物よりも水やりは少なめの方がイイので、乾いた翌日ぐらいに水やりをしようと思います。
割りばし:水やりチェッカーのポイント
植物への水やりチェッカーとしての役割を果たす「割りばし」ですが、使用にあたってはいくつかポイントもあるので、確認しておきます。
- 土の表面に刺すだけでは、水やりチェッカーの役割を果たせないので、なるべく深いところまで割りばしを刺しましょう。
- 植物のすぐ近くに割りばしを刺すと、刺したときに植物の根を傷つけてしまう可能性があります。なるべく、植物から遠い位置に割りばしを刺し、植物の根を傷つけてしまうリスクを回避しましょう。
- 深い鉢に使用する場合、割りばしでは深いところまで刺せないことがあります。その場合には菜箸(さえばし)を使用することで、割りばしよりも深いところまで刺すことができます。
- 鉢内の根の状態や方角によって水の乾き方は変わってくるので、複数の箇所でチェックすることで、土の乾き具合を正確に把握することができます。
割りばしよりは金額が高くなりますが、水やりチェッカーのために開発されたガーデニンググッズ、「SUSTEE」を使用することでも水やりのタイミングが一目瞭然で分かります。
割りばしのように、水やりのタイミングを図るために、土から抜き差しをしなくてもいいメリットもあります。
水やりチェッカー「SUSTEE」は、白色だけではなく緑色のタイプも市販されているので、植物の置き場所の雰囲気や鉢の色に合う方を選んでもいいのではないでしょうか!
水やりの基本
ここまで「割りばし」を用いた水やり方法のご紹介をしてきましたが、あらためて水やりの基本についても、ご紹介しておきます!
- 植物の品種、天気、風通しなど影響によっても望ましい水やりの頻度は変わっていくので、乾燥した環境が好きな植物には控え目な水やりを、湿潤を好む植物には多めな水やりを行います。
- 寒い冬の時期は植物の成長がゆっくりとしたペースになり、暖かい季節に比べて多くの水を必要としません。季節によっても水やりの頻度を調整しましょう。
水やりについては、別の記事で詳しく書いていますので、よろしければお読みください。
まとめ
多肉植物の土に刺すときに感じたことですが、「割りばし」を土に刺すときに、鉢内の土の粒がつぶれて粉々になってしまうことは、デメリットとして考えられます。
割りばしを刺す箇所は鉢内の一部だけなので、そこまで大きな悪影響を及ぼすものではありませんが、土の粒が粉々になってしまうと、排水性や通気性に影響を与えることになるでしょう。
また、わたしはそこまで気になりませんが、鉢に割りばしが刺さっている光景は、美観の面でもデメリットとなりえます。
美観を気にするのであれば、本記事でご紹介した「SUSTEE」の方が無難ではあります。
水やりの感覚を習得することができて、水やりチェッカーの割りばしが無くてもなんとかなるようになった場合は、割りばしを別の用途に使用することも可能です。
たとえば植え替えのときに根鉢を思い切って整理するときにも、割りばしで根をほぐすこともできますし、植物が小さいうちには支柱として活用することもできるでしょう。
持続可能な園芸ライフのために、割りばしの再利用を含めて、できることには取り組んでいきたいところです!
水やりの習得には三年を要するという意味で、“水やり三年”といった言葉があるぐらい水やりの難易度は高く、習得するには長い時間がかかるもの。
割りばしは、水やりのタイミングを知りたいときに有効活用できるアイテムのひとつです。
自宅や職場の植物育成に取り入れ、植物を枯らしてしまうリスクを避けることに、役立ててみてもいいかもしれませんね!
最後に、自宅で実際に観葉植物に使用している土を、参考までに載せておきます。
観葉植物がどんどん育つので、ここ2~3年は同じ土を使用しています。