おすすめお花見スポット
春といえば、冬に落葉して眠っていた落葉樹たちが、芽吹きを再開し目覚める季節。
そして、テレビを付ければ連日のように桜の開花予想が報道される、桜のお花見シーズンが到来する季節です!
本記事では、神奈川県横浜市鶴見区にある総合公園、神奈川県立「三ツ池公園」にお花見に行ってきたときのことを、ご紹介します!
三ツ池公園には、その名にある通り、三つの池が存在します。
その三つの池は、かつて、田畑に水を引いてくる灌漑(かんがい)用のためにつくられたもの。
今では、公園のうつくしい景色を水面に映し出し、公園内のうつくしさを引き立てる重要な役割を果たしています!
三ツ池公園の敷地内でおよそ70品種、約1,000本の桜が開花を見せる景色は、「日本さくら名所100選」に選ばれるほどの絶景です。
横浜市や神奈川県の枠にとどまらず、日本を代表するお花見スポットといえるでしょう!
神奈川県立三ツ池公園
三ツ池公園は、昭和32年から一般公開されているので、60年以上にわたる歴史を持つ公園。
公園の敷地面積は、約29.7ヘクタールという、とても広大な敷地面積を誇っています。
東京ドームが約4.6ヘクタールなので、東京ドーム約6.5個分という計算になります!
公園内のエリア
三ツ池公園の中は複数のエリアに分かれていて、期間限定で公開されているエリアや、工事中のエリアもありました。
目的のエリアがある場合には、足を運ぶ前に、公開されているのか確認した方がよいでしょう。
- パークセンター
- パンフレットの配布、休憩スペース、コインロッカーなどがある。
- 3つの池
- 公園の名前にもなっている。「上の池(かみのいけ)」、「中の池(なかのいけ)」、「下の池(しものいけ)」からなっている。
- コリア庭園
- 本格的なコリア庭園。おとずれたときは、工事中で立ち入り禁止となっていた。
- スポーツ施設
- テニスコート、軟式野球場、多目的広場がある。
- 無料開放はされていないため、有償での使用となる。
- じゃぶじゃぶプール
- 夏の季節に、期間限定で開設される施設。
- 売店・キッチンカー
- 食べものや飲みもの、お菓子などの軽食が購入できる。
広大な敷地内には多くのエリアがあるので、観光目的の方やスポーツに励まれる方、お散歩道として通られる方などの多くの人びとがおとずれるスポットです!
特に桜のお花見シーズンともなれば、来園者数は相当なものになります。
実際に、駐車場に入れずに、待っている方で前面道路まで行列ができていました…。
三ツ池公園内の動植物たち
三ツ池公園では、10月下旬からはイチョウ並木で紅葉がはじまり、11月中旬に入ると紅葉が見ごろを迎えます。
桜(Cherry Blossom)
この日の三ツ池公園は、冬の終わりを告げ、暖かい春の到来を感じさせる穏やかな空気に包まれていました!
池の周りでは、満開を迎えた桜が風情のあるお花を咲かせ、うつくしい景色が広がっていました!
三ツ池公園で見られる桜の多くは、日本を代表する桜「ソメイヨシノ」です。
この桜は、気象庁が開花や満開の基準とする品種でもあり、「エドヒガン」と「オオシマザクラ」を人工的に交配させて生まれた園芸品種です。
三ツ池公園を歩くと、首からカメラを下げた人びとや、池の周辺で熱心に風景画をデッサンする人も多く見られました。
デッサンを描く人が、10名以上いるほどの人気ぶりには、驚きました。
この光景を間近で見れば、写真や絵画というかたちに残したい気持ちも、よく伝わってきます!
また、公園内にはベビーカーの貸し出しやおむつ販売、授乳室なども整備されているため、小さな子ども連れのご家族も安心して楽しめるでしょう。
ただし、公園内に生息する動植物には注意が必要です
ヘビ(Snake)
この日、天気が良く心地よい気温の中を歩いていると、前方を歩いていた親子連れが、何かを見つけた様子。
その目線の先にいたのは、「三ツ池公園の守り神」と思われるヘビでした。
動かずにじっとしていたので、おそらくお昼寝中だったのでしょう。
ヘビにはまぶたが無いので、たとえ寝ていたとしても、目を閉じることはありません。
春の陽気は、人間だけでなく動物たちにも、快適な眠りを誘っているようです。
昔、ネズミの被害を防ぐためにヘビが「家の守り神」として歓迎されたこともあったそうです。
ヘビがいることで小動物が近寄らなくなり、家が守られていたとのこと。
そのため、公園内にはヘビが食べる小動物や、鳥、そしてさまざまな植物たちとの共存も見られるでしょう。
三ツ池公園は、「かながわの探鳥地50選」にも選ばれている場所で、おとずれる鳥の種類も豊富です。
地面の中に根を張らせる植物や、地面の上で暮らす動物、そして空を舞う鳥が共に息づく公園の魅力を、存分に楽しむことができます!
ヘビに直接触る度胸はありませんが、一定の距離感から眺めている分には、とてもかわいい生き物です。
ヘビのお昼寝を邪魔しないよう、そっとその場を離れ、園内の散歩をつづけることにしました!
ヤマブキ(Kerria japonica)
春の季節の三ツ池公園は、「桜」目当ての来園者が多いですが、散歩道では「ヤマブキ」もうつくしく咲いていました。
ほかの来園者は桜に夢中で「ヤマブキ」に注目する人は少なかったようですが、よく観察すると、脇役ではもったいないほど見事なお花を咲かせています。
日常的に特別な手入れをされていないように見えますが、その元気さには感心させられました!
ちなみに、「ヤマブキ」に似た植物に「シロヤマブキ」がいますが、単なる色違いではなく別の品種です。
ふたつの植物の、おもな違いは下記の通りです。
ヤマブキ | シロヤマブキ |
---|---|
・枝の両側から、互い違いに葉が生える | ・花びらは5枚・枝の両側の、同じ位置から葉が生える | ・花びらは4枚
「ヤマブキ」と調べると、「シロヤマブキとの見分け方」がよく紹介されています。
品種は違えど、兄弟のような位置づけで捉えられることが多い植物です。
ネモフィラ(Nemophila)
池の近くでは、桜の木のそばに、「ネモフィラ」のじゅうたんが広がっていました!
三ツ池公園のボランティアの方々が、たねを蒔き、大切に育てたもののようです。
後に、神奈川県公園協会のHPを確認したところ、「ネモフィラ」の摘み取り体験を予定していることがわかりました。
「ネモフィラ」の花言葉は、“清々しい心”。
これほど見事に育ったお花を摘み取るのは、少し惜しい気もしますが、摘み取った人たちがその花言葉どおり、清々しい気持ちになれれば、それでよいのかもしれません。
青い花を咲かせる植物はアジサイやバラなど、ほかにもありますが、「ネモフィラ」のように、あざやかな青色を見せる植物は少なく、そのうつくしさは際立っています!
池の周辺では、見上げれば満開の桜、足元には色鮮やかなネモフィラが広がり、贅沢なお花の光景が広がっていました!
ほかのスポットでは見られないような景色は、おとずれた人びとの心に残ることでしょう。
お花畑(Flower garden)
三ツ池公園内には、チューリップ、ビオラ、パンジーなど、季節を彩るカラフルな花々が咲き誇るお花畑が点在しています。
紫、白、ピンク、オレンジなど、さまざまな色が混ざり合い、まるで絵画のような景色を楽しむことができました!
お花畑の周りでは、スマホやカメラを手にした人たちが思い思いに写真を撮影しており、とても賑やかな雰囲気でした。
桜のエリアのように、デッサンを描いている人はいませんでしたが、ここはまた別の魅力があります。
特に、花々から風に乗って漂う甘い香りが心地よく、ほかの場所では感じられない特別な体験ができました!
三ツ池公園の花壇やお花畑は、ボランティア団体によって丁寧に維持管理されているようです。
こうした魅力的な空間を生み出しているボランティアの方々も、楽しみながら活動に取り組んでいるのだろうと想像すると、さらに温かな気持ちになります!
三ツ池公園のボランティア活動
さいごに、三ツ池公園で行われているボランティア活動についても触れておきます。
公園には複数のボランティア団体があり、公園内の環境保全や子どもたちが自然に親しむための取り組みを行っています!
それぞれの団体が、特化した活動を展開することで、公園の魅力を支えているのでしょう。
- 環境探偵団
- チョウや野草の観察会、トンボの調査などを実施
- 花壇クラブ
- 花壇や芋畑の手入れを実施
- 里山クラブ
- 農薬や化学肥料を使わずに、お米づくりを行う取り組み
- 雑木林クラブ
- 原木が育つ環境づくりを目指した活動
これらのボランティアの方々の尽力によって、うつくしい風景や快適な環境が維持されていることを、実感しました。
三ツ池公園がこれほど魅力的な場所であるのは、間違いなくボランティアの方々のおかげですね。
神奈川県を中心にいくつもある、オススメお花見スポットを、下記の記事でまとめています
三ツ池公園の基本情報
住所・アクセス
神奈川県横浜市鶴見区三ツ池公園1-1
アクセス(バス):「新横浜駅」、「鶴見駅」から
アクセス(車):駐車場有り
営業時間・定休日
常時開放・年中無休
※施設により、使用時間の制限や定休日有り
入園料
基本無料
施設による
電話番号・公式HP
045-581-0287(管理事務所)※ 8:30~17:00
三ツ池公園の公式HP(神奈川県公園協会)
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