90年愛される、梅の花々
「お花見」と聞いて、どの植物の花を思い浮かべますか?
多くのひとが「桜」をイメージするでしょう。
華やかで、春の訪れを告げる桜は、日本人にとって特別な存在です。
しかし、時代を遡れば「お花見」の主役は梅でした。
寒さが残る季節、いち早く花を咲かせている梅の木に、心惹かれたことがあるかもしれません。
「大倉山公園梅林」は、しだれ梅をはじめ個性豊かな梅が、訪れる人びとを魅了するスポットです。

大倉山公園梅林の概要
約1.1ha(ヘクタール)の敷地内では、200本以上の梅が見られる
園内に入り、まずは「大倉山公園 梅林マップ」(園内マップ)を確認しました。

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大きなスポットに訪れたら、まずはマップを確認し、全体の様子を確認するようにしています。
- 梅林の面積:約1.1ha(ヘクタール)
- 園内で見られる梅の種類:46種
- 梅の本数:約220本
花の見ごろは2月上旬~3月上旬
梅林マップによると、「紅千鳥(べにちどり)」や「八重旭(やえあさひ)」といった品種は、1月下旬ごろから開花しはじめるようです。
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花の見ごろは2月上旬~3月上旬とも書かれているので、園内で梅の花を楽しめる期間は、1か月以上つづくのでしょう。
シーズン中は、横浜市のHPで開花情報が掲載される
開花シーズンは気候にも左右されるため、年によって多少前後することがあります。
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できれば、多くの花が咲き誇るタイミングで足を運びたいところです。
横浜市の公式HPでは、開花シーズンが近づくと「大倉山公園梅林」の梅の開花情報が掲載されます。
ここ数年は掲載されているので、正確な情報を知りたい場合はチェックしてみてもよいと思います。
大倉山公園梅林の園内の様子
淡路枝垂(あわじしだれ)
まず最初に目に留まったのは、しだれ梅の「淡路枝垂(あわじしだれ)」です。


成熟すると樹高8メートルほどまで高くなる梅で、園内で育つ「淡路枝垂」も背丈が高く、存在感を放っていました。
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訪れたタイミングでは、花の数が多くなかったため、開花のピークではなかったようです。
小川のせせらぎ


水が奏でるネイロを聴くと、心地よく感じますが、「せせらぎのリラックス効果」は科学的にも立証されているようです。
規則的な音とは異なり、ゆらぎのある音が、心を落ち着けてくれる理由なのだとか。
蓬莱(ほうらい)
つづいて目の前にあらわれた梅は、「蓬莱(ほうらい)」という品種です。


「蓬莱」が咲かせる真っ白な花々は、低い位置のものだと、1メートルほどの高さにあります。
目線と同じ高さにも、たくさんの花を咲かせているため、すぐ目の前で花を見られるのも魅力的です。
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この日は雲ひとつなく、心地よい風が吹いていたため、絶好のお花見日和でした。
天候の後押しもあり、園内に咲き誇る花々がさらに輝いて見えます。
豊後(ぶんご)
さらに歩を進めると、たくさんの花々をほんのりピンク色に染めた「豊後(ぶんご)」という品種もいました。


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写真でもうつくしさが伝わるかもしれませんが、豊後の花は、間近で見ると息をのむほど感動的でした。
寒さに強い梅の中でも「豊後」は耐寒性が高く、東北地方でも栽培が盛んに行われているようです。
内裏(だいり)
「内裏(だいり)」という品種も、「豊後」に負けないくらい多くの花びらを開いていました。


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少し残念に感じたのは、この日は、紅い花を咲かせる梅は満開を迎えていなかった点。
ピンクや白の梅だけでも楽しめましたが、紅白の梅を見られたら、さらに楽しめたかもしれません。
メタセコイア
「大倉山公園梅林」には、落葉していても貫禄のある「メタセコイア」のすがたもありました


まるで背の高い守り神が、「大倉山公園梅林」を見守っているようにも見えます。
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重心が低い梅の木を堪能してから、このスポットに足を向けたので、余計にメタセコイアの迫力に圧倒されました。
大倉山公園梅林の北東側の出入り口
「大倉山公園梅林」の周辺環境も気になったため、ひと通り散策してみたところ、閑静な住宅街が広がっていました。
以下の写真は、「大倉山公園梅林」の北東に位置する出入り口の様子です。


足元には落ち葉もあるため、注意が必要です
長い歴史をもつ「大倉山公園梅林」ですが、劣化や腐食が進み、危険なエリアは見られません。
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全体的に安全に配慮され、しっかりとした管理が行き届いていると感じました。
通行禁止エリア(白加賀(しろかが))
「大倉山公園梅林」には、通行が禁止されているエリアもあります。
通行禁止にしている目的は、梅と来園者の接触事故を防ぐためでしょう。


水平に伸びた「白加賀(しろかが)」の枝が、通路にはみ出ています。
お花を間近で見られないのは残念ですが、来園者の安全を確保するためには、やむを得ない対策だと思います。
梅の木はさまざまな方向に枝を伸ばし、時には白加賀のように、横長に成長することもめずらしくありません。
他に類を見ない樹形は、梅の魅力を語る上では外せない特徴です。
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一方向にばかり枝を伸ばすと、転倒するリスクもあるのでは…!?
と少し疑問に思うこともありますが、土にたくましい根を張ることで、バランスを保っているのでしょう。
大倉山公園梅林の見渡す限りの景色
以下の写真は、「大倉山公園梅林」の見渡す限りの景色を映したものです。


「大倉山公園梅林」には、植物がゆったりと植えられており、窮屈な印象を受けません。
雨をしのげるベンチもあるので、雨が降っても安心です。
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実際に、ベンチに腰掛けてお茶を飲みながら、くつろいでいる来園者のすがたもよく見かけます。
キレイなお手洗い(御手洗)


お手洗いの壁に掛けられたマークは、「大倉山公園梅林」に咲き誇る梅の花を再現しているのだと思います。
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長い歴史をもつスポットで、お手洗いがキレイなところは多くないため、うれしいポイントです。
まとめ
開花シーズンに行われる「大倉山観梅会」は、“春の港北区三大祭り”とも呼ばれ、地域の活性化にも貢献しています。
- 大倉山観梅会:2~3月ごろの開催
- 綱島公園桜まつり:3月下旬ごろの開催
- 小机城址まつり:4月以降の開催
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観梅会のタイミングは、平日でも甘酒やおでんなどの屋台が出店しているので、いつ訪れても楽しみやすいです。
220本もの梅の木が植えられた広大な敷地では、さまざまな梅の花をじっくりと堪能できます。
寒さが残る時期だからこそ、梅の華やかさがいっそう際立って見えました。
五感で楽しめる「大倉山公園梅林」で、ひと足早い春の訪れを、間近に感じてみてはいかがでしょうか!?
神奈川と東京には「大倉山公園梅林」以外にも、魅力的なお花見スポットがあります
実際に訪れたお花見スポットは、以下の記事でまとめているので、よろしければチェックしてみてください


大倉山公園梅林の基本情報
住所&アクセス
≪住所≫
神奈川県横浜市港北区大倉山2-10
≪アクセス≫
東急東横線『大倉山』駅から徒歩7分
開園時間&定休日
≪開園時間≫
24時間開園
≪定休日≫
なし
入園料
無料
電話番号&公式HP
≪電話番号≫
045-353-1166
≪公式HP≫
大倉山公園梅林:梅の開花情報(横浜市の公式HP)
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