トゲトゲな塊根植物
パキポディウム・ラメリー(ラメレイ)の基本データ
育 て 易 さ:★★★★★★★(塊根植物の中では、トップクラスに育てやすい)
成 長 速 度:★★★★☆
入手し易さ:★★★★☆
耐 寒 性:★★★★☆(耐寒温度(目安):5~10℃程度)
耐 暑 性:★★★★★
原産地:マダガスカル
花言葉:永遠の愛
科・属:キョウチクトウ科・パキポディウム属
学 名:Pachypodium lamerei(パキポディウム ラメリー)
別 名:夢叶棒(ゆめかなうぼう)、 マダガスカル・パーム
パキポディウム・ラメリー(ラメレイ)の成長記録
自宅でたねを蒔いて育てている「パキポディウム・ラメリー(Pachypodium lamerei)」の成長記録を付けていきます
たねの購入先は、植物のたねを扱っているネットショップ。
購入した20粒のたねをすべて蒔き、いくつか発芽してくれましたが、今はその中でひと株だけ生き残っている状態です。
多肉植物のたねの購入先は、下記の記事でレビュー記事を書いています
2023年5月19日(May 19, 2023)
たねを蒔いてから、すでに2年ほど経過している「ラメリー」の様子です。
.jpg)
なぜか、左側の「パキポディウム・デンシフローラム」と一緒に植わっています。
身体の一部を肥大させるユニークなすがたから、高い人気を誇る塊根植物。
その塊根植物を牽引するのがパキポディウム属の植物たちですが、その中で、もっとも強い品種と称されることもあるのが、「ラメリー」です!
「ラメリー」は寒い季節に備えるため、冬のあいだは葉を落とし、休眠状態に入る植物。
自宅で育てている株もずっと落葉していましたが、5月中旬に差しかかり、春の暖かさを感じたのでしょう。
株の中心部から、あたらしい葉を展開しはじめた状態です!
サボテンに負けず劣らずの鋭いトゲと、ワイルドな黒みがかった塊根ボディが特徴的です。
トゲは灰色に染めていますが、塊根ボディが黒めで、渋い見た目をしています
植物は強くて成長が早い品種に、デリケートで成長の遅い品種を接いで、成長速度が遅い植物を早く成長させる「接ぎ木」という園芸手法が存在します。
「ラメリー」は強い性質をもち、成長速度も早いので、成長の遅い「ブレビカウレ」などの品種を接ぐことも多い品種です。
成長点付近をよく確認すると、3~4枚ほど淡い緑色の葉を伸ばしています!
②.jpg)
「ラメリー」は、自生地では5~6mの高さにまで大きく成長する品種です。
ガーデニングショップで3mほどの樹高まで成長した「ラメリー」を見たことがありますが、迫力感にあふれていました!
この「ラメリー」が倒れてきたら…
と、考えると少しおそろしい株でした…!
今のところ自宅で育てている株は、15cm程度の高さですが、半年ぐらいあればこれぐらいの大きさに成長させることができるでしょう。
育てている株の成長速度が早くない理由は、下記のような辛めの管理で育てていることが、原因だと思います。
- 使用している園芸用土は赤玉土(あかだまつち)のみ
- 複数の園芸用土を混ぜ合わせて使用した方が、植物の成長が早いとされている。
- 固形肥料は与えていない&液体肥料もほとんど与えてない
- 成長期には適量の肥料分を与えた方が、植物の成長速度を加速させることができる。
- 午前中の2時間程度のみ、直射日光に当たる環境
- パキポディウム属の植物は、長い時間直射日光を当てた方がよく成育する。
- 鉢のサイズが小さい
- 大きな鉢で育てた方が、根を伸ばすスペースが広く確保される分、早く成長する。
今のままでも見ごたえがあるので、植え替えをするかは迷いどころ。
今後の株の様子を観察しながら、植え替えのタイミングを考えていこうと思います!
2023年11月13日(November 13, 2023)
前回の記録から、半年が経過した「ラメリー」の様子です。
-768x1024.jpg)
2023年は11月に入っても、長いあいだ暖かさの残る年でしたが、さすがにすこし肌寒さも進行してきました。
「ラメリー」も、気温の低下や日照時間の減少の影響を受けて、休眠に差しかかっているようです。
これまで屋外で育ててきましたが、もう少ししたら、暖かい室内に取り込もうと思います。
この「ラメリー」は葉がクルクルと巻いたカタチになるので、ほかの株よりもオシャレな見た目をしていると思います!
この1年間は、1日中日の当たる場所で液体肥料を月に1~2回ほど与えたものの、ほとんど成長しませんでした。
丸2年以上も同じ鉢に植わっているので、この鉢内には、根をあたらしく伸ばすスペースがないのかもしれません。
株が太陽の方に向かってすこし傾いてきたところも気になるので、植え替えの適期である春を迎えたら、植え替えたいと思います。
2024年8月7日(August 7, 2024)
記録開始日から1年3か月、前回から9月が経過した「ラメリー」の様子です。
「10年に一度」の暑さといわれる、2024年の真夏を迎えています。
-768x1024.jpg)
春に植え替えをして、「ラメリー」が棲んでいる環境を変えました!
- 園芸用土
- 多肉植物用の培養土に変更、化粧石には富士砂(ふじずな)という黒い土を使用
- 肥料
- 固形肥料(緩効性肥料)を配合した培養土に変更
- 鉢
- 小さめの鉢(プレステラ90)から大きめの鉢(菊鉢5号)に変更
今回の植え替えで、これまで成長速度が遅かったと思われる原因は、すべて改善できました。
園芸用土の表面を彩る化粧砂には「富士砂」を使用しましたが、何度か強い雨が降ってから、ひゅうが土が化粧砂の上に浮き出てきてしまう事態に…。
「富士砂」は分厚めに入れたつもりでしたが、雨に直接当たる「雨ざらし」の環境で化粧砂を使用する場合は、もっと分厚く入れないとダメなようです。
昨年まで見せていた葉がクルクルと巻いた様子は今年は見られないので、以前のカールした葉は、「ラメリー」が体調不良を訴えているサインだったのかもしれません…。
チャームポイントだった「葉のカール」は失ってしまったものの、これからは健康的に育ってくれそうです!
一緒に植えられていた「デンシフローラム」は、植え替えの際に別の鉢に移動し、お別れをしてもらいました。
2025年1月2日(January 2, 2025)
前回から、約5か月が経過した「ラメリー」の様子です。
今年は植え替えをして調子がよいのか、寒くなっても葉を落とすことなく、季節は真冬を迎えています。
-768x1024.jpg)
表土から測ると、「ラメリー」の樹高は22cmほど。
植え替えをしてから一気に成長するのかと思っていましたが、今のところ、そこまで大きな成長は見せていません。
室内では植物育成用LEDライトを当てていますが、複数の株も1つのライトで育てているため、健康的に成長するためには、光量が足りないでしょう。
室内は15℃ほどはあり、ある程度暖かいので、秋までのペースで水やりをしていたら徒長するリスクがあります。
室内に取り込んだ1か月半ほど前から水やりは1度も与えていませんが、これぐらい大きくなった「ラメリー」は、冬のあいだずっと水やりをしなくても枯れることはないと思います。
水やりを控えることでも植物の耐寒性を向上させることができますが、それ以外にも耐寒性UPの対策はあるので、ご興味があれば下記の記事を参考にしてみてください。
(更新中)
自宅で育てている塊根植物は、下記の記事でまとめています。
ほかの品種の成長記録も付けているので、もしよろしければ、あわせてチェックしてください。

パキポディウム・ラメリー(ラメレイ)の育成環境
日当たり
「ラメリー」の成長期は、春から秋までの暖かい季節で、冬は落葉し休眠期に入ります。
一年を通して直射日光などの強い光を当てることで、健康的に育てることができるでしょう。
「ラメリー」は、暑い季節に成長する“夏型”の品種とされますが、最近の日本の真夏の環境は“夏型”の品種にとっても暑すぎるのか、夏のあいだは成長が停滞するように思います。
自宅では、春から秋までのあいだはベランダに置き、朝から夕方まで直射日光がよく当たる場所で育てています。
冬に落葉し、葉を付けていない状態でも幹の部分で多少の光合成をしているので、植物育成用LEDライトを遠めから当てることで、冬越しの可能性を高めることができるでしょう。
自宅では遮光していませんが、最低限の風通しは確保し、株の様子を観察しながら育てていく必要があります。
水やり
「ラメリー」は乾燥した環境を好む、多肉植物の仲間です。
株が小さいうちは多めに水やりをし、大きくなってからは、乾燥気味に育てると健康的に成長します。
自宅では、春から秋までの季節は雨水に水やりを任せていますが、真夏の季節には水切れを起こさないように、雨が降らない日がつづいたときだけ、気温が落ち着く夜に水やりをしています。
真夏の日中の水やりは「蒸れ」により、植物の体調不良につながるリスクがあるため、注意が必要です
雨が降らない日がつづいたときは、葉色が薄くなるので、「ラメリー」にとってもキツいのではないでしょうか。
冬のあいだは、1~2か月に1回程度の水やりにおさえ、断水気味で育てています。
肥料
たねから育てる「実生(みしょう)」をしてから、ほとんど肥料を与えずに育てていました。
「ラメリー」は、多くの肥料分を必要とする品種ではないので、肥料を与えなくても成育するでしょう。
ただし、株を大きく育てたいのであれば、適量の肥料を与えた方が早く成長させることができます。
「ラメリー」に肥料を与える場合には、緩効性肥料を培養土に混ぜることや、春と秋に月に1~2回ほどの頻度で液体肥料を与える程度で十分です。
自宅では、固形肥料を配合した培養土に植え、液体肥料も与えています。
液体肥料の希釈率は、サボテンと同じ濃度に薄めて使用しています。
ラメリーに使用した「富士砂」ではありませんが、ブラックな化粧石には下記のようなものもあります。
園芸用土でメジャーなプロトリーフさんから発売されているものなので、安心して使用できるでしょう。
コメント