冬型のコーデックス
塊根植物は体内に多くの水を溜めておくために、ユニークなカタチに進化した植物が多いです。
「オトンナ」は、涼しい季節を好む“冬型”の塊根植物を代表する植物のひとつです。
オトンナ属の植物の中でも人気があるのは、「ユーフォルビオイデス(Euphorbioides)」や「カカリオイデス(Cacalioides)」などがありますが、同じく人気種のひとつ、「クラビフォリア「Clavifolia」のタネを入手できたので、実生(みしょう:タネから育てること)にチャレンジすることにしました!
約140種類あるといわれるオトンナ属の植物ですが、「クラビフォリア」は大きくなると、葉をぷっくりと太らせる品種で、灌木系のコーデックスに分類される植物です!
オトンナ・クラビフォリアの基本データ
原産地:南アフリカ・ナミビア
原産地の特徴①
→気温が上昇するのは1〜3月で、気温が低下するのは6~8月頃。
原産地の特徴②
→年間を通してみると、日本ほど季節による寒暖差はない。
原産地の特徴③
→年間降水量は少なく、日本の3分の1程度。
科・属:キク科 オトンナ属
学名:Othonna clavifolia
オトンナ・クラビフォリアのたね蒔き後の経過
種蒔き初日:2023年11月5日
購入したタネが届いたので、早速タネを蒔くことにしました。
オトンナ属の植物はタネが入荷してもすぐに売り切れてしまうので、タイミングが良くないとタネを入手するのも困難な植物のひとつです。
今回は、運が良かったです!
いつもは、「seedstock」というタネを販売しているサイトから購入することが多いですが、今回は多肉植物ワールドから購入しました。
タネは10粒のモノで購入したのですが、2粒がおまけで入っていたので、12粒入手することができました!
タネ蒔きから35日:2023年12月9日
結局、「オトンナ・クラビフォリア」のタネを12粒蒔いたうちの10粒が発芽し、その後一つだけ枯れそうなぐらいミニチュアサイズがいますが、今のところなんとか枯れてずに成長しています!
発芽率は、約83%!
冬型のコーデックスは、発芽率が高いのでしょうか。
以前に亀甲竜という冬型コーデックスのタネを蒔きましたが、そのときも発芽率が良かったです。
タネ蒔きから52日:2023年12月26日
ドンドン、新しい葉を展開させています。
葉は、水分を多く含み多肉質な性質を持っていることがうかがえます。
「オトンナ・クラビフォリア」は成長が遅く、大人になっても20cmぐらいにしかならない植物のため、たった2か月ですごく大きくなったら逆に驚いてしまいますが、塊根部分にはそれほど変化が無い状況です。
「水」、「光」、そして「風」のバランスがうまく保つことができると、展開する葉をビー玉のようにまん丸にできるようですが、難易度は相当高いようです。
塊根植物は用土が完全に乾いたら水を与えるのが基本的な育成方法ですが、今はまだ幼い株のため、表土が乾いたらすぐに水やりをする水やりサイクルで、過保護に育てています!
タネ蒔きから82日:2024年1月25日
葉数がさらに増えてきて、一枚あたりの葉にも以前よりも水分が蓄えられてきて、より一層多肉質な葉になってきました!
まだ3か月が経過していないところですが、葉ではないものを付けだしました!
これは、お花のつぼみでしょうか。
冬型コーデックスは、開花まで数年かかるのが一般的な植物なので、開花を準備している最中だとしたら、開花までの期間がおそろしく短い品種です!
タネ蒔きから92日:2024年2月4日
つぼみを見守りつづけ、毎日「まだか、まだか」と待っていましたが、無事に開花しました!
まさか、3か月で本当に開花するとは思っていませんでした。
オトンナは雌雄異熟(しゆういじゅく)という性質を持っていて、雄花が先に開花してその後に雌を花を咲かせ、自らの開花のタイミングをずらすことで自家受粉を避ける植物です。
意図的に自家受粉を避けるのは、他の株と交配をすることで、いろんな遺伝子をもつ強い子孫を残す戦略をとっていることが理由です。
他にも開花の準備を始めている「オトンナ・クラビフォリア」がいるので、「受粉作業→タネの採取→タネ蒔き」という流れを楽しみたいですが、まずはキレイな黄色い花を拝む日々を過ごします!
タネ蒔きから196日:2024年5月18日
タネを蒔いてからずっと、室内で植物育成用LEDライトの光をあてて育てていましたが、暖かい季節を迎えて室温が高くなってきたので、屋外の風通しの良いベランダで育てています!
何株か、ロスしてしまいましたが、それでもまだ元気が良さそうな「オトンナ・クラビフォリア」たちです。
結構デリケートな植物で、これから暖かくなる季節が育成難易度が上がるはずです。
日々、経過観察をしながら、場合によってはエアコンの効いた室内に取り入れることも視野に入れて、育てていきたいと思います。
(更新中)
冬の間に「オトンナ・クラビフォリア」を育てていた植物育成用LEDライトは、BRIM製のパネル型のライトを使用していました。
他社からもっと性能の良いものも出ていますが、BRIM製のライトは価格が安いわりに効果が実感できるので、コスパに優れたライトをお探しの方にはオススメできる商品です。
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