“水やりチェッカー”
植物を健康的に育てていくためには、水やりや日当たりなど、いくつかの要素を適切な状態に保つことが必要です!
健康的に育てるための要素の中でも、もっとも重要とも言えるのは「水やり」です。
水やりが少なすぎると、植物は水不足を起こして調子を崩し、最悪の場合は枯れてしまうことにも…。
逆に水やりは多すぎても、根が呼吸をできないことで「根腐れ」を起こし、植物は調子を崩してしまうでしょう。
しかし、水やりの適切なタイミングを見極めるのは、意外とむずかしい。
植物の水やりは、土が乾いているのか分からないと、ベストなタイミングを把握できません。
観葉植物や多肉植物の、基本的な水やりサイクルは以下の通りです。
- 観葉植物の場合
- 土が乾いたら水やりをする。
- 多肉植物の場合
- 土が乾いてから3~4日後に水やりをする。
鉢を持ち上げたときの重さで土が乾いているのかを判断する方法もありますが、大きな鉢だと鉢自体が重く、鉢を持ち上げるのも大変です。
本記事では、割りばしを用いることで、水やりの適切なタイミングを知ることができる方法をご紹介します!
誰でもカンタンに水やりのタイミングを把握できるので、ぜひ本記事の内容をお読みいただき、参考にしてみてください
水やりチェッカーを使用することのメリット
植物の水やりの適切なタイミングをひと目で見極められるガーデニンググッズを、「水やりチェッカー」といいます。
水やりチェッカーが指し示す数値や色を確認することで、水やりのタイミングを判断できる便利なグッズです。
水やりチェッカーを使用することで生まれるメリットについて、具体的に確認していきましょう。
- 土の中が乾いているかなどの状態を、把握することができる。
- 水やりで失敗するリスクを、軽減させることができる。
- 数値や色を確認するだけなので、カンタンに行うことができる。
- 鉢を持ち上げる必要がないため、転倒事故などのリスクが低い。
水やりは習得するまで長い時間がかかりますが、水やりチェッカーを使用することで、園芸初心者の方でも失敗するリスクを下げることができます。
割りばしを水やりチェッカーの代替えとして活用する方法を、ご紹介していきます。
用意するもの
割りばしを水やりチェッカーとして活用するために用意するものは、単純明快!
いつも育てている育成グッズに、「割りばし」を追加するだけです!
スーパーや100円ショップでも入手できるので、家に在庫がなくても、カンタンに準備できるでしょう!
今回は、回転寿司のチェーン店「スシロー」の割りばしが自宅にあったので、こちらを使用することにしました!
できれば、割りばしは未使用のものを活用することがオススメ!
割りばしは洗剤で洗ったとしても、中に雑菌がしみ込んでいる場合があるので、食事の際に使用したものは思わぬトラブルにつながる可能性があります…
もちろん割りばしは、Amazonや楽天などでも入手することができます。
割りばしを活用した水やりチェッカーの使用手順
ここからは、実際に割りばしを活用した水やりチェッカーの使用手順について、ご紹介します!
割りばしをふたつに割る
まずは用意した割りばしを、ふたつに割ります!
ふたつに割らず、そのまま土の中に刺しても、水やりチェッカーとしての役割を果たしてくれるでしょう。
しかし、日当たりなどの影響を受けるので、同じ鉢内でも場所によって乾くスピードは変わります。
鉢内の複数箇所に刺した方が土の中の状態を正確に把握しやすいので、割りばしを割って複数箇所に挿しておくことを、オススメします。
割りばしの向きは縦にして割るのではなく、上の写真の向きのように横向きで割ると、キレイに割りやすいです
割りばしを土に刺す
割りばしを割ったら、植物が育つ鉢内の土に、割りばしを刺します!
刺す場所は、日がよく当たる位置と日があまり当たらない位置に、それぞれ刺します
おもに、自宅では「観葉植物」と「多肉植物」を育てていますが、割りばしが変化する様子が異なるので、それぞれの場合で見ていきましょう!
観葉植物の場合
まずは、観葉植物を植えている鉢に、割りばしを刺します!
日当たりのよい南側と、日当たりのよくない北側に、それぞれ刺しました!
土の深くまで割りばしを刺しておくことで、鉢の下の方まで、乾き具合を把握できます
ちなみに、この鉢の中で育つ観葉植物は「フィカス・エラスティカ・バーガンディ」という品種です。
下記の記事で、成長記録を付けています
多肉植物の場合
先ほどの観葉植物とは異なる培養土に植えている多肉植物(サボテン)の鉢にも、刺しました!
植物を育てているスペースの方角によって日当たりは変わるので、環境に応じて割りばしを刺す場所を調整しましょう。
直射日光が当たらない場所で育てているのであれば、壁側とその真逆といった場所でもよいと思います。
たったこれだけで、準備は完了しました!
ちなみに、こちらは「鬼面角(キメンカク)」という品種の柱サボテンです。
下記の記事で、胴切りしたときの様子をご紹介しています
割りばしを引き抜き、鉢内の乾燥具合をチェック
表土が乾いているけど、土の中まで乾いているのかな?
と思ったら、あらかじめ刺しておいた割りばしを鉢から引き抜いて、割りばしの状態を確認します!
- 引き抜いた割りばしが、湿っているとき
- 土の中も湿っているため、水やりのタイミングではない。
- 引き抜いた割りばしが、乾いているとき
- 土の中が乾いているため、水やりのタイミングが到来しています。
実際に、濡れているときと乾いているときの割りばしの状態を見ていきます。
観葉植物の場合
まずは、観葉植物の場合から。
割りばしの見た目に、大きな変化があらわれました!
湿っている状態だと割りばしが黒っぽくなっているのに対して、乾いている状態だと、もともとの色からあまり変化が見られません。
「引き抜いた割りばしに土が付いているか」に着目すると、土の乾き具合を把握しやすいでしょう!
観葉植物用の培養土は濡れているときに触ると、手に付着するので、割りばしにも付着しやすいです!
多肉植物の場合
つづいて、多肉植物の場合です。
多肉植物用の培養土は、観葉植物よりも粒が大きく、保水性もありません。
割りばしを引き抜いたときに、割りばしに付着する土はほとんどありませんでした。
割りばしが濡れていると、少しだけですが、割りばしの色が変わります。
観葉植物のときよりは分かりづらいものの、間近で見るとなんとか乾き具合を判断できます。
見た目で判断がつかなかったしても、手で触ってみれば、分かるでしょう。
観葉植物用の培養土は分かりやすかったものの、多肉植物用の培養土も分かりづらい、という結果になりました。
割りばしを活用した水やりチェッカーのポイント
植物への水やりチェッカーとしての役割を果たす「割りばし」ですが、使用にあたってはいくつかポイントもあるので、確認しておきましょう。
- 土の表面に刺すだけでは、水やりチェッカーの役割を十分に果たせないので、なるべく深いところまで割りばしを刺す。
- 植物のすぐ近くに割りばしを刺すと、刺したときに植物の根を傷つけてしまう可能性がある。
なるべく、植物から遠い位置に割りばしを刺し、植物の根を傷つけてしまうリスクを回避する必要がある。 - 深い鉢に使用する場合、割りばしでは深いところまで刺せない場合がある。
その場合には菜箸(さえばし)を使用することで、割りばしよりも深いところまで刺せる。 - 鉢内の根の状態や方角によって水の乾き方は変わるので、複数の箇所に刺しておくことで、土の乾き具合を正確に把握することができる。
水やりチェッカー「SUSTEE(サスティー)」
割りばしよりは金額が高くなりますが、植物育成のために開発されたガーデニンググッズも存在します。
「SUSTEE(サスティー)」を使用すれば、水やりのタイミングが一目瞭然で分かるでしょう。
割りばしのように、その都度土から抜き差しをしなくても、土の乾き具合を判断できるメリットがあります。
水やりチェッカー「SUSTEE」は、白や緑のものが市販されています。
- 白
- 明るい雰囲気や白い鉢に合わせやすい。
- 緑
- 落ち着いた雰囲気に合わせやすく、白よりは目立たない。
どちらの色も植物のよさを保ったまま機能性を向上させてくれるので、大切な植物を健康的に育てたい場合にオススメできるグッズです。
植物への水やりの基本
ここまで、割りばしを活用した水やり方法のご紹介をしてきましたが、水やりの基本についても、カンタンにご紹介しておきます!
- 水やりをするときは、鉢底から水が流れ出てくるまで与える。
- 植物の品種、天気、風通しなどの影響によって望ましい水やりの頻度は変わるため、都度水やりを調整していく。
- 寒い冬は植物の成長がゆっくりとしたペースになり、暖かい季節に比べて多くの水を必要としない。
季節に応じて、水やりの頻度を調整していく。
水やりについては、とても奥が深いので、下記の記事で詳しく解説しています。
よろしければ、あわせてお読みください。
さいごに
その都度、土に割りばしを抜き刺しすると、土の粒が徐々に潰れてしまうことは、デメリットになるでしょう。
割りばしを刺す箇所は鉢内の一部だけですが、何度も抜き刺ししているうちに、少なからず排水性や通気性に悪影響を与える原因になります。
今回の方法を実践するのであれば、排水性や通気性を特に重視する多肉植物は避け、「SUSTEE」を使用した方がよいかもしれません。
また、鉢に割りばしが刺さっている光景は、インテリア性の面でデメリットと感じるひともいると思います。
インテリア性を重視する場合には、早めにずっと刺しっぱなしにせずに、季節の変わり目などに水やり頻度を確認する場合に活用してみてください。
水やりの習得には3年を要するという意味で、「水やり3年」といった言葉があるぐらい水やりの難易度は高く、習得するには長い時間がかかるものです。
少しでも水やりの習得期間を短縮できるように、ぜひ、本記事でご紹介した割りばしで水やりをタイミングを把握する方法を実践してみてください!