「アデニア・グラウカ」を強剪定しました!~コーデックスの見た目を維持する方法~

緑色の塊根をもつ植物

ユニークなフォルムと、あざやかな緑の塊根が魅力的な「アデニア・グラウカ」。
塊根植物の中でも特に人気の高いこの植物は、育て方次第で見た目を変えるので、自分好みの樹形を楽しむことができます
しかし育成をつづけていると、つる性の性質が顕著にあらわれ、枝が長く伸びて周囲に絡みつくことも…。

そこで重要なのが、「剪定」です!

剪定を行うことで、理想のすがたを保ちつつ、健康的な成長を促すことができます。
特に「強剪定」は、思い切って枝を切り詰めることで、「アデニア・グラウカ」のもつ塊根部分をつくり上げるための重要な作業です。

とはいえ、

そもそも、幹のどの部分を切ればいいの?

剪定をしたあとに、ちゃんと成長を再開するの?

と不安に思う方も、多いはず…!

本記事では、「アデニア・グラウカ」の剪定方法について詳しく解説し、適切なタイミングや必要な園芸用品をご紹介します!

目次

アデニア・グラウカの基本データ

原産地:南アフリカ(リンポポ州)、ボツワナ共和国
科・属:トケイソウ科・アデニア属
学 名:Adenia glauca(アデニア グラウカ)
別 名:幻蝶かずら(ゲンチョウカズラ)

「アデニア・グラウカ」の成長記録や、育成環境などについては、下記の記事でご紹介しています

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強剪定をするのに望ましい季節&用意するもの

強剪定を行うのは休眠から目覚める、1~2か月前がベスト

「アデニア・グラウカ」は、寒い季節になると、厳しい寒さから身を守るために葉を落として休眠状態に入ります。
暖かい季節を迎えると、ふたたび葉を展開させる植物です。

「アデニア・グラウカ」の強剪定を行うのは、休眠から目覚める1~2か月ほど前が、望ましいタイミングです。

「アデニア・グラウカ」が葉を展開したタイミングは、株が葉にエネルギーを預けた状態になっています。
その状態だと、エネルギーごと切り落としてしまうことになります…。

自宅では、毎年3~4月ごろから葉を展開しはじめるので、2~3月ごろに行うことが多いです。
一年中、暖かい室内で育成できる場合は、季節を問わず、強剪定しても構わないでしょう。

用意するもの

強剪定にあたり、以下のものを用意します!

用意するもの
  • カッターor包丁(園芸用バサミでも可)
    • 切れ味のよいものがベスト
  • ライター、チャッカマンなど
    • 刃物を消毒するときに使用する
  • 消毒剤、癒合剤(ゆごうざい)
    • 切り口に使用する

切り口から菌が入るのを防ぐ癒合材は、木工用ボンドで代用することもできます

アデニア・グラウカを強剪定する方法

2023年5月5日(May 5, 2023)

まずは、強剪定をする前の「アデニア・グラウカ」の様子です。

強剪定するのは、こちらの4株です。

一番左の「アデニア・グラウカ」は、なんだかすごい状態になっています…。
4株の中で最初に休眠状態から目覚め、このタイミングでは、枝を1mほど伸ばしました

今回、強剪定を行うには、少し遅めなタイミングになってしまいました…。
可能であれば、「アデニア・グラウカ」の葉が生え揃う前に行うのが、ベストです。

幹から伸ばす枝の数は、剪定することで増えていく

「アデニア・グラウカ」が伸ばす枝は1本だけですが、剪定をすると、複数の枝を伸ばしていきます。
今のところ、自宅で育てている「アデニア・グラウカ」が、伸ばしている枝の数は、1本だけです。
強剪定は毎年行っているので、そろそろ、複数の枝を伸ばしはじめてもよい頃でしょう。

強剪定の作業

そして、強剪定の作業に入ります!
「アデニア・グラウカ」の幹はすごく硬いわけではないので、植木鉢に植わったままの状態でも、剪定しやすいです。

スパッと切り落とす

「アデニア・グラウカ」の枝を、根元の方から、平行にスパッと切り落としましょう!

断面をキレイにすることで、株がダメージから回復しやすくなるので、スパッと切ることが重要です。
園芸用バサミでは、太い幹を切り落とせない場合があるので、カッターや包丁があれば望ましいです。

強剪定を行った直後の様子。

いずれの株も、キレイに強剪定できたのではないでしょうか!

切り口を消毒する

つづいて、切り口を消毒します。
この作業をしないと、雑菌が株に入ってくることがあり、腐らせてしまう原因にも…。

ちなみに、今回消毒に使用したアイテムは、以下の園芸用品です。
筆で塗るタイプもありますが、カンタンに使用できるのは、スプレータイプです。
消毒だけではなく、殺虫にも使用できるので、汎用性が高い園芸用品と言えるでしょう

剪定した断面から菌が侵入するのを防ぐために、癒合剤があるなら、消毒したあとに使用した方がよいです。

使用する刃物は事前に消毒する

今回は、100円ショップ産のカッターを使用しました。
使用する刃物は、必ず事前にライターの火であぶるなどして、消毒したものを使用します。

食器用洗剤などで洗って、消毒する方法もあります

強剪定する位置は、ある程度自由に決められる

もっとも直径が長い塊根部分を切り落とすのは、「アデニア・グラウカ」が受けるダメージが大きいので、避けた方がよいです。
ただし、かなり下の方で剪定しても、その数週間後には何ごともなかったかのように、あたらしい枝を伸ばしはじめます。

とても強い性質をもっているので、剪定する位置はある程度、見た目の好みで決めてよいでしょう。

ひとそれぞれ好みの樹形があると思いますが、自宅では塊根部分から1~2cmほど上の位置で、剪定しています!

剪定後のアデニア・グラウカ

2023年5月19日(May 19, 2023)

強剪定を行ってから、ちょうど2週間が経過しました。
切り落とした断面の脇から、小さい葉のようなものが出てきている様子が、確認できます

写真のちょうど中央の緑色の、ちょっとした膨らみが、あたらしく枝葉になる部分なのでしょう!

2023年5月28日(May 28, 2023)

小さな枝葉が確認できてから、約1週間が経過しました。
枝葉がさらに成長し、だいぶ「アデニア・グラウカ」らしい見た目になってきています!

葉の形状は、ひとの手の平のようにも見えます。

強剪定を行う前に伸ばしていた枝は1本だけでしたが、今は2か所から枝を伸ばしはじめています!

このあと、いずれの株からも、枝葉が出ている様子が確認できました!
ここまでくれば、強剪定は無事に成功したと言えるでしょう

枝葉が出はじめてからは、あっという間に枝葉を成長させていくのが、「アデニア・グラウカ」の特徴です。

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強剪定を行う際の注意点

強剪定を行う際の注意点は、以下の4つです。

  • 剪定時に使用する刃物は、必ず消毒してから使用する
  • 植物同士の病気感染を防ぐために、複数の株の剪定をする場合には、剪定のたびに刃物を消毒する
  • 剪定後は、「アデニア・グラウカ」の切り口を消毒する
  • 手指を切らないように、刃物の取り扱いには注意する

まとめ

剪定は、「アデニア・グラウカ」を理想のすがたに仕立てるために、欠かせない作業です。
特に強剪定は、思い切ったカットで新たな枝の発生を促し、健康的な成長を助ける重要な工程。
本記事で紹介したように、消毒作業に気を付けながら強剪定することで、株へのダメージを最小限に抑えながら、安全に作業を進められます。
最初は不安かもしれませんが、剪定後に元気に新芽を伸ばす「アデニア・グラウカ」を見れば、2年目以降はためらう気持ちも少なくなるでしょう!

何度か強剪定を繰り返すうちに、自分好みの樹形をつくる楽しさが、増していきます!

これから「アデニア・グラウカ」を強剪定する場合は、ぜひ本記事の内容を、ひとつの参考にしてみてください

自宅で育てている塊根植物の成長記録や育成環境のご紹介は、以下の記事でまとめています
よろしければ、あわせてお読みください

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