塊根植物のたねまき
「ボンバックス」の原産地など
原産地:グアテマラ、インド
科・属:キワタ(パンヤ)科 プセウドボンバックス属
学名:pseudobombax ellipticum
「ボンバックス」のたねの購入&発芽率
わたしのなかではとてもお気に入りのコーデックスのひとつ、「プセウドボンバックス・エリプティクム(pseudobombax ellipticum)」のたね蒔き、その後の成長記録の記録を付けていきます
塊根植物とは、根など身体の一部を、ほかの植物よりも肥大させる植物のことをいいます。
肥大させる理由は、乾燥に備えて水分を蓄えるため。
「ボンバックス」は、ユニークなかたちをしている塊根植物で、枝をバッサリ切り落とす“強剪定”を行うことで、塊根部分を徐々に太らせて楽しまれる植物です。
ガーデニングでの目標のひとつに、「まん丸な塊根ボディをしている、実生ボンバックスを育て上げること」を掲げています!
実生(みしょう)とは、タネから植物を育てることをいいます。
ガーデニングショップで販売されている「ボンバックス」も、まん丸なかたちをしているボンバックスはそう多くないので、カタチをまん丸につくり上げることは、むずかしいことなのではないでしょうか。
まん丸「ボンバックス」の育成については、少数精鋭でチャレンジするのではなく、一定数のたねを蒔いた中から選抜して、お気に入りのひと株を見つけ出す作戦を取ることにしました!
第1回目:2023年8月中旬
まずは、時々たねを購入している「多肉植物ワールド」でタイミングよく入荷した情報を入手したので、5粒入っている商品を2つ購入しました!
「ボンバックス」のたねは、そこまで頻繁に入手できずレアな部類に入るので、ラッキーです!
おまけで1粒ずつ入っていたので、実際にたねを蒔いた数は「5粒+おまけ1粒×2セット=計12粒」です。
早速、自宅に到着したたねを蒔き、その後しばらく待ちましたが、最終的に2粒しか発芽しなかったので発芽率は「16.6%」と低い結果に・・・。
基本的に新鮮なたねであれば発芽する確率が高いですが、裏を返せば新鮮ではないたねは発芽率が悪いことにも・・・。
「ボンバックス」のたねを入手できたことは運が良かったですが、発芽率に関しては運が悪かったので、鮮度が良くなかったのかもしれません。
「多肉植物ワールド」は、植物のたねを扱っているネットショップで、実生愛好家には知名度のあるショップのひとつ!
多肉植物ワールド第2回目:2023年9月下旬
約1か月後に、今度は「seedstock」からボンバックスのたねが入荷したとの通知がⅩ(旧Twitter)に入りました!
「seed stock」も多肉植物ワールド同様に、インターネットでたねを販売している会社です。
正直「また発芽率が悪かったらどうしよう・・・。」と少し購入するか迷いましたが、「ボンバックス」のたねは国内のネットショップではいつでも入手できるワケではないので、再度チャレンジを試みることにしました!
今回も前回と同じく10個購入し、おまけで2粒入っていたので、蒔いたたねは12粒です!
そして今回は発芽率が高く、12粒のうち8粒が発芽したので、最終的な発芽率は「66.6%」と好調!
現時点では最初に蒔いたたねとあわせて、合計で10株の「実生ボンバックス」が手に入りました!
多肉植物のたねの購入先や、たねの蒔き方については、下記の記事でそれぞれ書いているので、よろしければあわせてお読みください。
【↓購入先の記事↓】
【↓たねの蒔き方の記事↓】
「ボンバックス」の実生記録
2023年10月13日(October 13, 2023)
左側が最初に蒔いたたねから発芽した「ボンバックス」、そして右側が、2回目のたね蒔きで発芽した「ボンバックス」です!
一番最初に展開する“子葉”の段階から、すでに本葉の段階に差しかかっています!
展開している葉のカタチがハート形をしていて、なんともかわいらしい!
最初にたねを蒔いた株と、2回目に蒔いた株の差は1か月強ですが、先に蒔いた株の風格が少しだけ容姿にも表れています。
順調に育っている株がいる一方で、今後枯れずに大人の「ボンバックス」まで成長してくれるのか、きわどい株も見受けられます。
茶色のかたい殻を、なんとか脱ぎ捨てようと頑張っている「ボンバックス」もいますが、ちょっとキツそう・・・!
なんとか殻を脱ぎ捨てて、生き残ってほしいところです!
2023年10月20日(October 20, 2023)
前回から、1週間が経過したところです。
まだ脱皮できずにいる株もいますが、無事に脱皮できた「ボンバックス」は、元気に葉を展開させています!
これは「ボンバックス」に限ったことではないですが、基本的に植物のたねは品種を問わず硬いので、心配していましたが、乗り越えてくれて良かったです!
植物の赤ちゃんが生まれ出てくるために、かたい殻を自らぶち破るエネルギーには、計り知れないパワーを感じます。
残りの脱皮中の株にも、頑張ってほしいところ!
2023年11月4日(November 4, 2023)
前回から約2週間が経過し、茎の部分の色が変わってきました!
下記の写真は、同じ株を別日に撮影した写真です。
もともとの緑色から茶色く変色してきていますが、これは病害虫による影響ではなく、「木質化」(もくしつか)という現象を起こしているものです!
木質化した部分は硬くなるので、樹木の体重を支えるため、そして、水分が過剰に身体から逃げていかないようにしているのだと考えられています。
木質化した茎の部分からは葉緑体が少なくなり、光合成できる能力が落ちるのではないでしょうか。
株が小さいうちは木質化せず、ある程度大きく成長してから木質化を進める品種もいますが、「ボンバックス」はわりと早いタイミングで茎の木質化を進める多肉植物です。
木質化した部分からは葉緑体がなくなるため、成長の面では不利に働くと思いますが、自分自身の成長よりも、風などで茎が折れる危険性を回避することを優先させるようです。
「ボンバックス」は、強い風が吹き荒れる地域に自生している植物なのかもしれません。
ちなみに、東京都練馬区にある総合園芸専門店「オザキフラワーパーク」で購入してきた、すこし大きめな「ボンバックス」の成長記録も下記の記事で書いています。
2023年12月30日(December 30, 2023)
前回から、約2か月が経過しました!
こちらは9月下旬ごろたねを蒔いた、seed stock産の株です!
このタイミングは年末なので屋外は寒さが訪れていますが、室内の植物育成用LEDライトの下で、過保護な暮らしをおくっている「ボンバックス」です!
エアコンや植物用のヒーターマットは使用しておらず、20℃以上の室温は保てていないため、休眠に入るかもしれません。
ちなみに、自宅で使用している植物育成用LEDライトは、下記のBRIM製のモノを使用しています。
近い距離から光を当てていることもあると思いますが、アガベなども徒長せずに成長しているので、コスパよく室内での植物育成を楽しむことができるライトです!
2024年1月22日(January 22, 2024)
前回から、約1か月半が経過したところです!
実生1年目の植物は、まだ小さいため冬に休眠状態にさせない方が安全ですが、寒さを感じたのか、葉の色が少しずつ黄色くなってきている「ボンバックス」もいます・・・!
たねを蒔いてから、水を極力切らさないように育ててきましたが、落葉して休眠に入ったら水やりの回数を減らす予定です。
寒い季節に突入してから成長速度は遅くなったものの、パキポディウムなどの成長速度の遅い塊根植物に比べると、「ボンバックス」は成長の早い品種だと感じています!
まん丸ボディの「ボンバックス」を作りあげるためには、この段階から強剪定をした方が良いのかもしれませんが、まだまだ小さい株を強剪定をしたら、株が枯れてしまうリスクも高まるでしょう。
現時点では、強剪定できずにいます。
下記の記事では、大きめな「ボンバックス」を、強剪定したときのことをご紹介しています。
2024年5月24日(May 24, 2024)
前回から約4か月、そしてたねを蒔いてからは、半年以上が経過している「ボンバックス」の様子です!
冬のあいだは、寒さがピークになったタイミングで落葉し休眠状態に入っていた「ボンバックス」ですが、ここに来て多くの株が休眠から目覚めてきています!
実生の1年目の植物だと、このまま休眠から目覚めずに枯れてしまうこともあるので、ひと安心といったところです!
全体的にかなり木質化が進み、茶色い姿に成長しました!
そして、塊根部分のカタチにも個体差が出ているように思います。
今後まん丸ボディに成長してくれそうなセンスを感じる個体や、そうではない個体、それぞれの特徴があらわれはじめているので、こういった個体差を感じることができるのも、実生の楽しさのひとつ!
暖かい季節を迎え「ボンバックス」にとっては成長期に入ったので、これからの季節に、大きく成長してくれると思います!
暖かい空気と空から降りそそぐ直射日光を浴びて、旺盛な成長を見せてほしいところ!
「ボンバックス」のたね蒔きから、その後の育成にいたるまで、「プレステラ」というスリットのプラスチック鉢を使用していますが、スリット鉢はメリットがいくつもある鉢です!
下記の記事で、スリット鉢のメリットについて、詳しく書いています。
2024年10月6日(October 6, 2024)
たねを蒔いてから、すでに1年以上が経過しました!
暖かい春の季節に勢いよく葉を展開してくれたものの、その後は想像していたような成長にはつながらず、ゆっくりした成長を続けています!
あと1~2か月経てば、再び葉を落として休眠に入ると思うので、今年最後の成長期を迎えています!
同じ環境で育てていても、一部の株はヒョロヒョロとした見た目に成長していますが、枯れずに育ってくれている株を大切に育てていきたいところ!
今後も、自宅で育っている実生「ボンバックス」の成長記録を付けていきます
(更新中)
同じタイミングで蒔いた塊根植物「ゲラルダンサス・マクロリザス」のたね蒔き、その後の成長記録については、下記の記事でご紹介しています。
また、多肉植物の実生の成長記録は、下記の記事でまとめています。
よろしければ、あわせてお読みください。
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