葉裏が紫のコーデックス
『オトンナ・トリプリネルビア』の基本データ
育 て 易 さ:★★★★☆
成 長 速 度:★★★☆☆
入手し易さ:★★☆☆☆
耐 寒 性:★★★☆☆(耐寒温度(目安):5℃)
耐 暑 性:★★★☆☆
原産地:南アフリカ
科・属:キク科・オトンナ属
学 名:Othonna triplinervia(オトンナ・トリプリネルビア)
『オトンナ・トリプリネルビア』の成長記録
すずしい季節が好きな“冬型”の塊根植物、「オトンナ・トリプリネルビア(Othonna triplinervia)」の成長記録を付けていきます
埼玉県草加市にある園芸店、「シマムラ園芸」で開催された多肉植物のイベントで入手しました。
2023年10月14日(October 14, 2023)
記録開始時の「オトンナ・トリプリネルビア」の様子です。
-768x1024.jpg)
茎はトックリのような形状をし、頭上からは数枚の葉を展開しています
葉に厚みはなく、葉の裏側を紫色に染めている点も「オトンナ・トリプリネルビア」の特徴です。
.jpg)
塊根部から脇芽が出ているため、今後の成長とともに、分岐していくのかもしれません。
水をたくさん蓄えた塊根植物の仲間
「オトンナ・トリプリネルビア」のように、根や茎などを肥大させる植物のことを「塊根(かいこん)植物」または「コーデックス」と言います。
購入時の鉢と土のまま育てていきます
「オトンナ・トリプリネルビア」をはじめ、冬型の塊根植物は、暑さが落ち着いた9月下旬~11月上旬ごろが植え替えの適期です。
今は暑さが和らいだ10月中旬。
植え替えの適期を迎えていますが、使用されている培養土は水はけがよく、不都合を感じないため、このままの状態で育てていきます。
2023年11月4日(November 4, 2023)
前回の記録から、約3週間が経過しました。
屋外で育てている「オトンナ・トリプリネルビア」ですが、株が傾いています…。
ものに衝突するなどのアクシデントはなかったため、風や雨などの影響で傾いたのだと思います。
.jpg)
.jpg)
.jpg)
土の中に張っている根の量が少ないことで、株が安定していないのかもしれません…。
-768x1024.jpg)
-768x1024.jpg)
撮影後、傾きを直しました。
基本的に自家受粉はしない
「オトンナ・トリプリネルビア」は、雌花と雄花を同じ株が咲かせますが、基本的に1株だけで受粉する「自家受粉」はしません。
雌花と雄花が開花するタイミングをずらすことで、自家受粉するのを避けています。
.jpg)
.jpg)
.jpg)
「オトンナ属の植物が自家受粉した」という情報も聞くため、絶対に自家受粉しないというわけではないようです。
自家受粉のメリット&デメリット
- 自家受粉をするメリット
- 1株だけで受粉するため、比較的カンタンに受粉し、タネを付けやすい
- 自家受粉をするデメリット
- 他の遺伝子と交配されず、親と同じ遺伝子をもった子孫が生まれるため、強くなりにくい
(さまざまな遺伝子が組み合わさると、病害虫や環境に適応した強い遺伝子になりやすい)
- 他の遺伝子と交配されず、親と同じ遺伝子をもった子孫が生まれるため、強くなりにくい
雌雄異熟以外に、雄花を咲かせる雄株と雌花を咲かせる雌株に分かれる「雌雄異株(しゆういしゅ)」という方法で、自家受粉を避ける植物もいます。
2024年1月14日(January 14, 2024)
前回の記録から、約2か月が経過しました。
季節は1月の中旬を迎え、1~2℃ほどまで最低気温が下がる日もあります
-768x1024.jpg)
-768x1024.jpg)
ここ最近「オトンナ・トリプリネルビア」に大きな変化は見られず、寒い季節をしのいでいる様子がうかがえます。
冬型の中でも、あまり寒さに強くない…!?
「オトンナ・トリプリネルビア」は、オトンナ属の植物の中では、あまり寒さに強くないようです。
ただし自宅では、雨や風、霜を防げる環境であれば、屋外でも調子を崩す様子はありません。
.jpg)
.jpg)
.jpg)
氷点下まで下がらなければ、屋外でも育てられそうです。
水やりは控えめにしています
「オトンナ・トリプリネルビア」が、積極的に水を吸い上げる様子はないため、今は2~3週間ごとに水やりをしています。
.jpg)
.jpg)
.jpg)
水やりを少なめにした方が植物の耐寒性が上がりますが、水が少なすぎてもうまく成長できないので、水の加減が難しい季節です…。
以前より「オトンナ・トリプリネルビア」の葉が丸まっているのは、水を切りすぎていることが原因かもしれません。
植物の寒さ対策については、水やりを少なくする以外にも方法があります。
以下の記事では、植物の寒さ対策について詳しくご紹介しています
2024年6月16日(June 16, 2024)
前回の記録から、約5カ月が経過しました。
記録開始からだと、約8か月が経っています。
-768x1024.jpg)
-768x1024.jpg)
夏は葉を落とし、休眠状態に入る
今のところ「オトンナ・トリプリネルビア」は葉が黄色く変色したり、落葉したりする様子は見られません。
ですが、最高気温が30℃を超える日もあるため、間もなく休眠の準備に入りそうです。
2024年10月14日(October 14, 2024)
前回の記録から、約4か月が経過しています
記録を開始してから、ちょうど1年が経ちました。
-1-768x1024.jpg)
-1-768x1024.jpg)
休眠期間は2か月ほど
「オトンナ・トリプリネルビア」は、7月中旬~9月中旬まで落葉していたので、休眠期間は2か月ほどでした。
.jpg)
.jpg)
.jpg)
夏型の塊根植物は半年ほど休眠する株もいるため、冬型の塊根植物は、休眠期間が短い品種が多いです。
オトンナ・トリプリネルビアを植え替えました
季節は10月中旬。「オトンナ・トリプリネルビア」にとっての植え替え適期を迎えています。
気になる点もいくつか出てきたので、このタイミングで「オトンナ・トリプリネルビア」を植え替えました
- 株の成長を促す
- 鉢を広く(土の量を多く)することで、根を張れるスペースを増やす
- あたらしい培養土に入れ替える
- 土の水はけが悪くなってきているため
- 土に深く植え、株を安定させる
- 株がグラつくことが多いため
まずは、「オトンナ・トリプリネルビア」を鉢から抜きます。
③-768x1024.jpg)
③-768x1024.jpg)
.jpg)
.jpg)
.jpg)
ただし粒が崩れてしまった土が多く、劣化が進んでいたので、このタイミングで植え替えてよかったです!
株を安定させるために、これまでよりも「オトンナ・トリプリネルビア」の塊根部を深めに植え込みました。
②-768x1024.jpg)
②-768x1024.jpg)
土に塊根部を埋めた方が、早く肥大する!?
.jpg)
.jpg)
.jpg)
これまでよりも深く塊根部を植えたので、「オトンナ・トリプリネルビア」の塊根部が肥大する速度が上がるかもしれません!
塊根部の成長を直接見られなくなるのは残念ですが、土の中での成長に期待しています
環境配慮型の固形肥料
2024年、ハイポネックスから以下の肥料が発売されました。
循環型資源の再生リンサンを使用した肥料です。
環境にやさしい園芸を実現するために、植物に肥料を与える場合は、積極的に使用したい肥料です。
2025年7月27日(July 27, 2025)
前回の記録から、9か月半が経過しました。
-768x1024.jpg)
-768x1024.jpg)
昨年は7月の中旬ごろには休眠状態に入っていた「オトンナ・トリプリネルビア」ですが、今年は7月下旬に入っても、葉を付けたままで、花芽も上げています。
.jpg)
.jpg)
.jpg)
周囲で育てている夏型の品種と同じ頻度で水やりをしていることが、休眠しない理由かもしれません。
今後も「オトンナ・トリプリネルビア」の成長を楽しみにしています
(更新中)
自宅では「オトンナ・トリプリネルビア」以外にも塊根植物を育成し、成長記録を付けています
以下の記事で塊根植物の成長記録をまとめているので、よろしければチェックしてみてください


『オトンナ・トリプリネルビア』の育て方
日当たり
オトンナ属の植物は日当たりがよい環境に自生するため、日当たりのよい環境で育てるのが基本的な育成方法です。
ただし「オトンナ・トリプリネルビア」が自生するのは、半日陰のような場所です。
他のオトンナ属の植物より強い光を必要としないため、一日中、直射日光が当たる場所は避けましょう。
自宅では、春から秋まで、屋外の直射日光が2~3時間ほど当たる環境で育てています。
冬は屋外の簡易ビニールハウス内で育成し、ビニール越しの光を当てたり、室内で植物育成用のLEDライトを当てたりすることで、冬越しをしています。
水やり
オトンナ属の植物は、乾燥気味に育てるが基本的な育成方法です。
ただし「オトンナ・トリプリネルビア」の自生地は、降水量が少なくないため、他の塊根植物より多めに水やりをした方がよいです。
自宅では、秋から春まで、週1~2回ほどの頻度で水やりをしています。
最低気温が5℃以下の季節は、2~3週間に1回ほどまで水やりを減らしています。
耐寒性はそこまで高くないため、冬に寒い環境で育てる場合、高い頻度での水やりは避けた方がよいでしょう。
肥料
「オトンナ・トリプリネルビア」は、栄養分が少ない土壌で暮らしています。
肥料がなくても育ちますが、成長期に少量の肥料を与えることで、より健康的に育つ植物です。
自宅では、培養土に緩効性肥料「マグァンプ」を配合しています。
液体肥料は、夏と真冬を除き、2~3週間に1回ほどの頻度で与えています。
コメント