三重県志摩市のBotanical
三重県志摩市にある「志摩地中海村」に行き地中海の雰囲気を存分に味わってきたので、「志摩地中海村」で育つ植物を中心とした記事を書きたいと思います!
名前についている「地中海」は北と東にはヨーロッパ大陸、南にはアフリカ大陸と、ふたつの大陸に挟まれている場所に位置しています。
地中海に面している国には、ヨーロッパ大陸ではギリシャやイタリア、アフリカ大陸にはエジプトやチュニジアなどがありますが、志摩地中海村はおもに「スペイン」をイメージしてつくられているエリアが多いです!
地中海に行ったことのないひとでも、「地中海にはこんなにステキな場所があるのかぁ!!」と、妄想がふくらむような施設でした!
志摩地中海村にある5つのゾーン
「志摩地中海村」は全部で5つのゾーンに分かれていますが、村の中には日帰りの観光で訪れた方が立ち入ることのできない「ホテル宿泊者限定のエリア」も結構あります。
ホテルの宿泊者には、「志摩地中海村」の中にある施設で使える利用券がつくプランもあるようですね。
ちなみに、5つのゾーンは下記のような構成になっていました。
- ミコノルカゾーン(Meconorca Zone)
- レストラン、ショップなどがある
- アルハンブラゾーン(Alhambra Zone)
- 宿泊者専用のエリアで、天然温泉などがある
- アンダルシアゾーン(Andalucía Zone)
- 湯上がりサロンや飲み物を販売している施設などがある
- カスティーリャゾーン(Castile Zone)
- 願いごとをする愛の塔などがある
- サンジニアゾーン(Sangenia Zone)
- レストラン、ショップ、カフェなどがある
思いのほか、「志摩地中海村」はこじんまりとしているので、一日かけて観光するスポットというよりは、半日または数時間程度滞在して楽しむような施設です!
また、施設のなかには地中海をイメージさせる小綺麗な白い壁の建物や噴水があり、インスタ映えするフォトスポットが多いので、カップルや女性同士で来られている観光客が多くの割合を占めていました。
志摩地中海村の植物
ここから、「志摩地中海村」の中で育つ植物をご紹介します!
いくら“地中海村”といえど、現実的には場所は日本の三重県志摩市に位置しているので、志摩地中海村で暮らしている植物は日本でも一般的に見られる植物です。
「志摩地中海村」のモチーフとなっているスペインでも、日本と同じように季節によって寒暖差があるので、日本で暮らしている植物と同じ植物がスペインの地でも育っているのかもしれません!
ヤマモモ(Morella rubra)
「志摩地中海村」の中で真っ赤なお花をつけた植物は、「ヤマモモ」だと思われます。
オスとメスがそろって初めて実を成らせる植物で、「ヤマモモ」の実は果実酒やジャムなどの原材料としても用いられますが、そのまま食べることもできるフルーツです!
果樹の多くは冬に葉を落とす“落葉樹”で、「モモ」の木も冬には葉を落としますが、「ヤマモモ」の木は1年を通して緑色の葉をつけている“常緑樹”になります。
タネから実をつけるまで育つには、おおよそ10年もの長い期間を要する植物で、葉のつけねのあまり目立たない場所にお花を咲かせる植物です。
ほかの植物は花粉を運んでもらうために、目立つ位置にお花を咲かせることで、鳥や虫に視覚的に花を見つけてもらいやすくしていますが、「ヤマモモ」は、ほかのお花とはまた違った独特な香りを周囲に発することで、虫や鳥へアピールする特徴も持っています!
遠い地域まで花粉を持って行ってもらうための、植物の生存戦略ですね。
馬酔木(アセビ: Pieris japonica)
かなり大きめな「馬酔木(アセビ)」も、志摩地中海村の敷地内で真っ白いお花をつけていました。
馬酔木の学名である「Pieris(ピエリス)」は、ギリシャ神話に登場する詩の女神の名前です。
女神が名前の由来なんて、誇らしいことですね!
1~2mほどの馬酔木はよく見かけますが、大きくなると5mほどにもなり、「志摩地中海村」の土地に根をおろしている馬酔木も3~4mほどの背丈はありました。
馬酔木は「アセトポキシン」などの有毒な成分をもっている毒性の植物で、馬酔木の葉の成分を使って殺虫剤がつくられることもあるそうです。
草食動物は、この植物が毒を持っていることを本能で知っているので、馬酔木を食べることはしません。
また同じ理由で虫からの食害も少ないため、馬酔木が多くみられる地域では、数多くの草食動物や虫が暮らしている可能性があります。
周りの植物は食べられてしまっても、馬酔木は食べられることが少ないために、植物界のパワーバランスに偏りが生まれるということです。
そう考えると、草食動物や虫に食べられることの少ない毒性の植物のみでそこら中が埋め尽くされることも想像されますが、一概にそうでもないのは、毒性の植物体内で毒を体内でつくるために体力を使うため、「繁殖力」などではほかの植物の方が強かったり、草食動物と肉食動物との関係もあり深い世界が広がっていそうです。
日本で最古の歌集「万葉集」には、この馬酔木がでてくる歌もいくつか登場し、昔から日本で生きている植物というのがよくわかります。
ローズマリー(Salvia rosmarinus)
「ローズマリー」は、料理や香料に使われることのある植物として、お馴染みなボタニカルのひとつ!
もともとは海岸沿いで育っていた植物であるため塩害による影響にも強く、実際に海に面した「志摩地中海村」でも紫色の花を開き、元気よく育っていました!
日本ではよく街なかのお花屋さんでも売られていることのある「ローズマリー」ですが、もともとは地中海地方で育っていた個体が日本に渡ってきたとされています。
特にヨーロッパでは古くから、特有の臭いをもつ羊肉の料理に“臭い消し”として用いられることがあり、羊肉の料理には必須な食材として食生活に浸透しています。
ハツユキカズラ
公園や、お庭に植わられることもある「ハツユキカズラ」も!
今は葉を真っ赤に染めて、紅葉に磨きがかかっています。
成長段階によって葉のいろを変える植物として、お花を咲かせていなくてもカラフルに彩ってくれる植物です!
展開している葉の表面が“初雪”の色をしているところが、「ハツユキカズラ」の名前の由来にもなっていますが、“カズラ”とはつる科の植物の総称として使われていることばです。
もともとは髪飾りのことをカズラといい、この髪飾りにはよくつる科の植物が用いられていたことが、つる科の植物を“カズラ”と呼ぶようになった始まりだそうです。
ハツユキカズラは、見た目のかわいさとは裏腹にとても強い性質を持ち、お庭などに植えるときには注意が必要な植物となります
まとめ
「志摩地中海村」を往来する船がでている賢島(かしこじま)は、2016年に「伊勢志摩サミット」の開催地としても選ばれた日本を代表する地域です。
電車でいった場合、最寄り駅である賢島駅から10分ほど歩くと船乗り場に着き、そこからさらに船に揺られること10分ほどで「志摩地中海村」に着きます。
「志摩地中海村」に着いたら、船着き場からすでに開けていて周囲にはキレイな海が広がり、海のなかを泳いでいるのも魚も肉眼でよく見えるほど、キレイな海水が島を取り囲んでいました!
「志摩地中海村」には、コンパクトなお店がいくつも点在し、村のなかで結婚式をあげることもできます!
ただし、大規模な挙式は難しく、「新郎新婦のみ」、「新郎新婦+家族のみ」、「新郎新婦+家族+プラスα」など参加者を少人数に限定した挙式としては、候補地にあげられる印象ですね!
船の操縦をしてくれた方のお話では、ドラマや映画の撮影地としても有名で、芸能人がくるのもそこまで珍しいことではないそうです。
過去には「松平健」さんを船にのせて地中海と賢島との往来をしたことがあり、Snow Manのメンバーである「目黒連」さんも「トリリオンゲーム」という映画の撮影に来ていたそうです。
以上、志摩地中海村の植物をご紹介しました!
植物だけが魅力ではない地中海村、日本にいながら地中海の雰囲気を楽しむことができました!
志摩地中海村の基本情報
住所・アクセス
三重県志摩市浜島町迫子2619-1
近畿日本鉄道「賢島駅」から船で約10分
近畿日本鉄道「鵜方駅」からバスで約15分 他
営業時間
AM10時00分からPM17時まで
(16時30分最終受付)
入村料
大人:700円
小学生:300円
ペット:300円
電話番号・公式HP
0599-52-1336
(AM9時00分~PM18時00分)
志摩地中海村の公式HP
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