斑入りのアガベ
アガベ:吉祥天錦の基本データ
育 て 易 さ:★★★★★
成 長 速 度:★☆☆☆☆
入手し易さ:★★★★★
耐 寒 性:★★★★★★★★(耐寒温度(目安):ー18℃ ~ ー17℃)
耐 暑 性:★★★★★
原産地:メキシコ(ドゥランゴ州~サカテカス州)、アメリカ(ニューメキシコ州)
原産地の特徴①:一部の地域では、平均最低気温が-20℃程度まで下がる。
原産地の特徴②:一部の地域では、平均最高気温が40℃程度まで12~1月は最低気温が1桁になる日も。
原産地の特徴③:年間降水量は少なく、日本の3分の1に満たない。
風水・花言葉:『繊細』『気高い貴婦人』
科・属:キジカクシ科(クサスギカズラ科) リュウゼツラン(アガベ)属
学名:Agave parryi f.variegata.
アガベ:吉祥天錦の成長記録
数100種類以上あるアガベの中でも人気種のひとつ、「吉祥天錦(Agave parryi f.variegata.)」の成長記録です!
2023年2月23日(February 23, 2023)
埼玉県草加市にある”アガベの聖地”こと、「カトーエンゲー」で吉祥天錦を見つけて一目惚れしたので、自宅にお迎えして育てることにしました!
葉色は黄緑色をベースにし、葉の縁には濃い目の緑色の斑が入っています。
斑の入り方は植物の品種によりまちまちで、いろいろな呼ばれ方をされるものですが、葉の縁に入るタイプの斑は“覆輪斑”(ふくりんふ)と呼ばれます。
植わっている土は、ひゅうが土が多めに入っていそうで、排水性に優れている配合となっていました!
植物の名前にたまに付いている“錦(にしき)”という名称は、斑が入っている植物に使われることが多いので、“吉祥天錦”とは吉祥天という品種に斑が入っている品種ということですね。
ちなみに、「吉祥天」という名前は日本で呼ばれている和名で、「パリー(parryi)」という名前が学名になります。
そのため“吉祥天錦”は“パリー錦”と同じ品種を意味しますが、日本では“吉祥天錦”という名称の方が定着している傾向にあります。
吉祥天(パリー)も成長速度は遅めですが、斑の入っている「吉祥天錦」も原種と同じくもしくは原種以上に、ゆっくり成長していく品種のようです。
育成に時間がかかる分、販売金額も決して安いモノとはいえず、いくらか大きく成長した吉祥天錦であれば、数千円~数万円と金額が張ってきます。
今のところ葉はシャープで、鋸歯(きょし)と呼ばれる、葉先や葉の縁にあるトゲにも鋭さはまったく感じ取れません。
カトーエンゲーは、下記の記事でご紹介しているので、もしご興味があればお読みください。
2023年5月12日(May 12, 2023)
自宅にお迎えしてきてから、約3か月が経過したときの「吉祥天錦」の様子です。
アガベは多湿な環境には強くない植物ですが、今のところはずっと、屋外の雨ざらしの環境で育てています。
これまでにはなかった幅の広い葉を展開させてきて、内側にすこしカールがかっている葉の角度も、以前と比べると緩やかなものになってきました!
植物をお迎えしてきた直後には、従来育っていた環境から異なる環境に移動することになるので、植物にとっては少なからずストレスを感じるモノ。
まずは、“カトーエンゲーの売り場”から“自宅の育成場所”という環境の変化を乗り越えて、自宅の育成環境に慣れてくれたのだと、ひと安心できます。
ただ、下葉の一枚が黄色に変色してしまったので、調子が悪いようであれば、雨の当たらない軒下に移動するつもりです。
アガベは中心部から新しい葉を展開していくので、下の方に向かえば向かうほど、古い葉となる性質をもった生き物。
下の方に回った下葉は、光合成の効率も悪くなることから、調子の良さに関係なく、ある程度の時間が経過し光合成の役割を果たし終わったら葉を枯らしていきます。
おそらく、今回も「吉祥天錦」の成長にともなう、代謝による影響で下葉を黄色に染めただけだと思います。
そして、「吉祥天錦」が付けている鋸歯も、徐々にですが鋭いモノになってきました!
下葉の変色は少しだけ気になるものの、それ以外は、今のところ順調そうです!
2023年10月20日(October 20, 2023)
そして、さらに5カ月が経過した「吉祥天錦」です!
夏に比べると太陽が昇っている時間は短くなりましたが、気温だけで見るとアガベにとっての成長期を迎えています!
しばらく購入時の鉢のまま育てていましたが、「吉祥天錦」の根を張るスペースを確保し成長を促すために、夏前にひと回り大きな鉢に植え替えました!
今は、暑い夏を乗り越えて、葉が何枚か展開したところです!
「吉祥天錦」に限ったことではありませんが、アガベは葉が外側に開きすぎていない株が高い人気を誇っているものですが、水を吸い上げていれば葉が外側に開いてくるのは必然的なこと。
海外から輸入された“ベアルート株”として、外側に葉が開いていない株が売られていることもありますが、ベアルート株の葉が外側に開いていないのは、水が吸えていないからであって、本来の健康的な姿とはいえません。
少しでも葉を開かせないために、水やりを少なめにする方法もありますが、自宅では「吉祥天錦」の葉を開かせたくないワケではないので、葉が開いているかどうかはそこまで気にせずに水やりをしています。
2024年4月27日(April 27, 2024)
前回の写真から約半年、そして、自宅に「吉祥天錦」をお迎えしてから、1年以上が経過したところです。
寒さにとても強いのが、「吉祥天錦」のひとつの特徴です!
冬の間も屋外の雨ざらしの環境で育てていたので、雪の日には「吉祥天錦」の上にも雪が数cmほど降り積もっていましたが、その後は何ごともなかったかのように振る舞っています。
「プレステラ120の深鉢」というプラスチック鉢に植えていますが、見た目も若干歪んできて、鉢を手で押してみても、根が鉢内にぎゅうぎゅうに詰まっていることが伝わってきます。
アガベは根の成育が早い植物ですが、「吉祥天錦」もほかのアガベと同じく根の成育がとても早いですね。
プレステラ(スリット鉢)は、下記の記事で書いています。
葉先も鉢の外側にでてきてしまっているので、植え替えどきにも思えますが、育成スペースとの兼ね合いが・・・。
なんとか、育成場所を整理して植え替えをしたいところ!
2024年8月31日(August 31, 2024)
前回から約4か月が経ったころの「吉祥天錦」の様子です!
結局春に植え替えをして、今は多少大きめの鉢の中で、のびのびと過ごしてもらっています。
お迎えしてきてから、約1年半。
当初の幼苗の面影はもうなく、大人の仲間入りを果たしてきたのではないでしょうか!?
斑の入り方も、葉によっては炎のような柄をしていて、葉によってもまったく違うので、楽しみです!
引き続き、今後の成長に期待しています!
(継続更新中)
原種である、アガベ:パリーについては下記の記事で書いているので、お時間があれば読んでみてください!
アガベ:吉祥天錦の育成環境
アガベ「吉祥天錦」の魅力のひとつは、四季のある日本でも、1年中屋外で育てることができるところです。
特に寒さへの強さは目を見張るものがあり、北海道地方となると地域によるのかもしれませんが、少なくとも東北地方の凍てつくような寒さにも耐えることができる植物。
また、頭から雪がかぶっても大丈夫な品種で、寒さだけではなく暑さにも強い特徴をもっています。
アガベやサボテン、ユッカなどの乾燥地帯を好む植物を、石などとあわせてお庭に植えるのが“ドライガーデン”ですが、ある程度地域を選ばずに、“ドライガーデンとしても活躍できる品種”といえる植物といえるでしょう!
なお、具体的な育成環境などについては、下記に記載しています。
日当たり
水やり
アガベや塊根植物の成育を考えて、つくり出された鉢に、「bachi」の鉢もあります。
見た目がカッコイイ鉢はほかにも売られていますが、成育のことまで考えられた鉢はそう多くはないので、一度チェックしてみても良いかもしれません。
肥料
液体肥料と、固形肥料の違いなどについては、下記の記事で書いています。
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