特徴はイカツイ鋸歯
アガベ・チタノタ「シーザー」(凱撒)の基本データ
育 て 易 さ:★★★★☆
成 長 速 度:★★★★☆
入手し易さ:★★☆☆☆
耐 寒 性:★★★★☆(耐寒温度(目安):5℃)
耐 暑 性:★★★★☆
原産地:メキシコ・オアハカ州
花言葉:繊細、気高い貴婦人
科・属:キジカクシ科(クサスギカズラ科)・リュウゼツラン(アガベ)属
学 名:Agave titanota(oteroi) ‘Caesar’(アガベ・チタノタ(オテロイ)・シーザー)
別 名:凱撒(カエサーまたはカエサル)
アガベ・チタノタ「シーザー」(凱撒)の成長記録
2021年10月にお迎えした、アガベ・チタノタ「シーザー(Agave titanota caesar)」の成長記録を付けていきます
2021年10月23日(October 23, 2021)
まずは、購入時の「シーザー」の様子です。
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多肉植物の、某ポップアップイベントで見つけた株です
根が生えていない“未発根株”として入手したので、まずは、根を生やしてもらう「発根管理」からはじめます!
イカツイ鋸歯(きょし)が特徴的
鋸歯は、葉の先端や縁にある、ギザギザのトゲのようなものを意味する言葉です。
チタノタ(オテロイ)はアガベの中でも、特にイカツイ鋸歯を付けます。
その鋸歯の幅が広く、なにかにしがみつくような鋭い形状をしているのが、「シーザー」の特徴です。
葉先に付いているトゲ‟トップスパイン”が、より一層鋭いチタノタや、葉に占める鋸歯の割合が広いのは、他の品種でも見られる特徴です。
小さなうちから、特徴が出やすい
アガベのチタノタは、その人気の高さから、いろいろな園芸品種が販売されています!
ただし、株がまだ小さいうちから特徴があらわれる品種は多くなく、大きなすがたに成長するにつれ、徐々に特徴をあらわすのが一般的です。
ただし、「シーザー」は子株のうちから特徴が出やすく、今回入手した株も、顕著にその特徴が出はじめています!
“シーザー”は正式な学名ではない
園芸品種とは、優秀な株を選抜してつくり出された株のことで、正式な学名ではありません。
「シーザー」は、台湾で生み出された園芸品種で、「凱撒」という別名をもっています。
“チタノタ”として浸透していますが、厳密に言えば、“オテロイ”の仲間になるのでしょう。
2023年2月10日(February 10, 2023)
前回の記録から、約1年4か月が経過したときの「シーザー」です。
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葉のサイズが大きく、そして肉厚になり、葉の大きさに比例するように、鋸歯もそのイカツさがUPしました!
ただし鋸歯が丈夫になり過ぎて、次に展開するあたらしい葉をガッチリつかみ、株の中心部が傾いています…。
発根管理は、土耕で実施
「シーザー」の発根管理は、土に植えて発根させる、“土耕”(どこう)で行いました。
株の根元を水につけて発根を促す、“水耕”(すいこう)での管理だと、株が腐り、そのまま枯れてしまうこともあります…。
アガベの発根管理については、下記の記事で詳しくご紹介しているので、よろしければ参考にしてみてください
徒長(とちょう)しづらい
自宅では、午前中だけ直射日光が当たる環境で育てているので、光量がやや不足している環境です。
それでも葉が間延びする“徒長”(とちょう)が進行することもなく、良型な形状をキープできているのではないでしょうか。
培養土との相性が悪く、成長が妨げられている可能性
自宅では、他にも何株か「チタノタ」を育てていますが、その中では成長速度がもっとも遅いです。
また、「アガベ」は子株を付けやすいですが、今のところ、子株をひとつも吹いていません。
他の「チタノタ」との育成環境の違いは、ほとんどありませんが、培養土だけは異なるものを使用しています。
- シーザーの培養土
- ある程度の保水性がある
- 他のチタノタの培養土
- 排水性&通気性が高い
保水性がよい培養土が合わないことで、「シーザー」の成長が思うように進まず、子株を吹かないのだと思います。
アガベを植える培養土については、いろいろなものを使用し、分かってきたこともあります
下記の記事でまとめているので、ご興味があればお読みください
陽炎(かげろう)のトップスパイン
葉の先端のトゲを、“トップスパイン”と呼びます。
そして下の写真のように、トップスパインがうねっている状態のことを、「陽炎(かげろう)」と呼ぶことがあります。
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“陽炎”は、葉をロゼット状に展開させていく過程の中で、生じるものです。
陽炎が生じる正確な理由は分かっていませんが、直前に展開した葉が、ヘッドロックのように新葉に絡みついていることが、関係しているのではないでしょうか。
鋸歯を白くする方法
鋸歯を白くしたいのであれば、カビキラーの使用を、視野に入れてもいいのかもしれません。
アガベに対してまったく悪影響がないわけではないと思うので、使用される場合は、自己責任でお願いします
2024年1月20日(January 20, 2024)
前回の記録から、約1年が経過しました。
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一部の葉には、焼けたような傷跡が見られますが、今は土に根を下ろし、元気がよさそうです!
鋸歯が以前より白くなったのは、雨に直接当たる、“雨ざらし”の環境で育てているからかもしれません。
シーザーの胴切りを行いました
株のサイズが大きく成長していないのは、半年ほど前に、アガベを真っ二つにする「胴切り」を行ったからです。
胴切りについては、下記の記事で具体的な方法などについて、詳しくご紹介しています
シーザーの販売価格が落ち着いてきた
今のところ自宅で育てている「シーザー」は、胴切り以外で子株を吹いたことがありません。
ただし、アガベ属の植物は旺盛に子株を付け、どんどんその数を増やしていくもの。
その勢いのある増殖力から、高額なアガベも、数年後には販売価格が落ち着いてくる傾向があります。
最近では「シーザー」も、だいぶ求めやすい価格で販売されています。
2024年4月20日(April 20, 2024)
前回の記録から、ちょうど3か月が経過したときの「シーザー」です。
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前回の記録以降、室内で植物育成用LEDライトを使用して育ててきたので、冬のあいだでも順調に成長しました!
最低気温が、10℃以上は確保されている環境です。
今は、排水性&通気性が高い培養土に植えており、土との相性がよいことも、成長速度が上がった理由だと思います。
「シーザー」の耐寒温度は5℃程度ですが、最低気温が10℃以下になる日がなくなったので、今は屋外での管理に切り替えています
2024年8月31日(August 31, 2024)
前回の記録から、さらに4か月が経過しました。
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まだまだ暑い季節ではあるものの、暑さがピークになるタイミングを終え、最高気温が少し落ち着いてきました。
今は屋外で、雨の当たる場所で育てています。
「シーザー」にとっては水分過多になりえる状況ですが、徒長もせずに、良型なカタチを保っています。
そして、自宅にお迎えしてから約3年が経ったころに、胴切り以外で、はじめての子株を付けました!
2025年2月10日(February 10, 2025)
前回の記録から、5か月半が経過したときの「シーザー」の様子です。
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今回の冬は屋外で育てていますが、寒さによるダメージは、今のところ感じさせません。
冬は日照不足が深刻なようで、さすがに少し徒長したように見えますが、まだまだ許容範囲でしょう
子株が大きく成長してきたので、暖かい季節を迎えたら、外してもよいかもしれません。
引き続き、成長記録を付けていきます
(更新中)
自宅では、他にもアガベを育成し、それぞれの品種ごとに成長記録を付けています
下記の記事でまとめているので、よろしければお読みください

アガベ・チタノタ「シーザー」(凱撒)の育成環境
日当たり
「シーザー」は、成長のために多くの光を必要とします。
できる限り多くの光量を確保することで、健康的な成長を見せてくれるでしょう。
自宅では、春から秋の暖かい季節は、屋外で朝から夕方まで直射日光がよく当たる場所で育てています。
冬は、植物育成用のLEDライトを当てて育成するか、屋外に置いたまま育てる年もあります。
LEDライトの使用時間はタイマーで時間設定し、1日あたりの照射時間は10時間です。
発根してから間もない株など、根があまり成長していない段階で強い光に当たると、葉焼けを起こすリスクが高まります。
ただし、しっかりと根付いている状態では、真夏の直射日光を浴びてもビクともしない印象です。
強い光を当てないと徒長するチタノタが多い中、「シーザー」は徒長しづらい特徴をもっているので、初心者でも手を出しやすい品種と言えるでしょう。
自宅で使用しているタイマーは、下記のものです。
最初に設定だけすれば、あとは自動的にONとOFFを切り替えられるので、もっておくことで室内育成が楽になります。
水やり
「シーザー」は、葉の中に多くの水分を蓄えているので、水やりを控えめにして育てるのが基本です。
少し水が多かったり、少なかったりしても、すぐに枯れてしまうことはありません。
「シーザー」が小さいうちは、株の成長を促すために水やりを多めにしていましたが、ある程度大きくなってきたら水を切り気味で育てています。
自宅では一年を通して、土が完全に乾いてから、2~3日後に水やりをしています。
冬のあいだに、十分な光量や温度を確保できないのであれば、水やりは1か月に1回程度でもよいでしょう。
水やりを控えめにすることで、「シーザー」がもっている耐寒性を、上げることができます。
真夏に子株を屋外で育てる場合には、高頻度で水やりしないと、水切れで枯れてしまうリスクがあります。
多少、水分過多ぐらいの環境の方が、よいでしょう。
肥料
「チタノタ」は、肥料分の少ない土壌で暮らしているので、肥料は少なめに与えるのが基本的な育成方法です。
自宅では、培養土に固形肥料(緩効性肥料)を混ぜ込むことで、肥料を与えています。
緩効性肥料は徐々に効果を発揮するため、肥料によって失敗するリスクを、軽減させることができる肥料です。
成長期である春と秋には、1カ月に1度ほどの頻度で、液体肥料を与える年もあります。
肥料を高頻度で与えると、徒長してしまうリスクが高まるので、注意が必要です

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