サボテン科ギムノカリキウム属:牡丹玉(ボタンギョク)の育て方・成長記録(更新中)

ギムノカリキウム属

目次

牡丹玉(ボタンギョク)の基本データ

育 て 易 さ:★★★★★
成 長 速 度:★☆☆☆☆
入手し易さ:★★☆☆☆
耐 寒 性:★★★★★(耐寒温度(目安):0℃)
耐 暑 性:★★★★☆(強光には強くない)

原産地:パラグアイ北部、ボリビア
風水・花言葉:「枯れない愛」、「情熱」、「温かい心」
科・属:サボテン科 ギムノカリキウム属
学 名:Gymnocalycium mihanovichii(ギムノカリキウム・ミハノビッチ)
別 名:「ボタンダマ」

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牡丹玉(ボタンギョク)の成長記録

サボテン科のギムノカリキウム属に所属する、「牡丹玉(Gymnocalycium mihanovichii)」の成長記録です!

2023年1月2日(January 2, 2023)

多肉植物専門店で購入し、自宅にお迎えしてきた「牡丹玉」の様子です!

気になる植物をガーデニングショップで見つけたときは、基本的に何度かお店に足を運び、よく検討してから購入することもありますが、この「牡丹玉」が身につけている見事なピンク色に一目惚れして、即決で購入しました!

植物のことを“グリーン”と表現されることがありますが、実際の植物は緑色だけではなく黄色や、黄緑色など、いろいろな色を付ける生き物です。
特に、白やピンク色などは、本来の“グリーン”と称される姿からはかけ離れていて、興味がそそられる存在。

“バニーカクタス”といって、青や水色、ピンク色やオレンジ色など、多岐にわたる色を身にまとっているサボテンが売られていることがありますが、バニーカクタスは人工的に着色されていてカラフルな見た目になっているので、興味がそそられるというよりも、正直なところ少しかわいそうだと思ってしまいます。

サボテンは、ヒダの部分を「稜(りょう)」と呼び、トゲがでている部分を「刺座(しざ)」と呼びますが、「牡丹玉」は深い稜を持ち、刺座から横にラインが入っているのが特徴的です。

“ギムノカリキウム・ミハノビッチ”といった学名がありますが、学名で流通していることはほとんどなく、和名の「牡丹玉」で流通していることがほとんどです。
「牡丹玉」は“ボタンダマ”と読まれることがありますが、正式な読み方は“ボタンギョク”だと思います。

黒っぽい牡丹玉

自宅では、ホームセンター産の「牡丹玉」も育てていますが、色がまったく違います。

黒っぽくて、ピンクの面影はなし

植物には、多少なりとも個体差があるもの。
サボテンの中には、トゲがまっすぐなのかうねっているのか、稜が深いのか浅いのかなど、株によって個性が出る品種もあります。

ここまで大きく色が異なるのは、個体差といえるレベルではないので、「牡丹玉」の中でも肌の色によって名称が分かれてもおかしくはないところです。
ただし、今のところピンク色でも、黒っぽくても同一種とされているようですね。

2023年5月14日(May 14, 2023)

暖かい春を迎えて、黒っぽかったホームセンター産の「牡丹玉」の色が、ピンク色に変わってきました。

もしかしたら、一年を通してピンク色を身にまとっている個体と、特定の季節だけピンク色を付ける個体がいるのかもしれません。

株の上の方では、小さなツボミを付けているので、いずれ花びらを開きそうです。

ちなみに、「牡丹玉」と同じような名称をしたサボテンに、「緋牡丹(ひぼたん)」や「緋牡丹錦(ひぼたんにしき)」と名付けられている品種がいますが、いずれも「牡丹玉」に斑が入っている品種になります。

緋牡丹と緋牡丹錦
  • 「緋牡丹」
    • 株全体に斑が入り葉緑体を持っていないので、自らの力だけで生きていくことはできず、ほかのサボテンに接がれている品種です。
  • 「緋牡丹錦」
    • 株の一部に斑が入っているので、自らの力だけで生きていくことができますが、成長速度は遅いようです。

「牡丹玉」から派生した品種が高い人気を誇っていることは、親である「牡丹玉」としてはうれしいことだと思います!

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2023年11月5日(November 5, 2023)

最初の写真から、約10か月が経ったころの「牡丹玉」です!

ほとんど、大きくなっていません。

サボテンはただでさえ成長の遅い植物ですが、成長しているのか分からないときには「刺座」の位置や「稜」のカタチを確認すると、判別がしやすくなります。
特に、刺座の位置は重要なチェックポイント。
サボテンは中心部から新しい組織を外側に成長させていくので、刺座の位置が中心部から外側にズレていれば、それは成長をしているということになります。

以前の写真と刺座の位置を比較してみると、新しい刺座が出てきているので、成長自体は確認できますが、10か月でこれだけの成長速度は、サボテンの中でもゆっくりとした速度で成長していく品種のようです。

ピンク色だと、体内に蓄えている葉緑素が少なくて、成長速度にも影響がでるのかもしれません。

サボテンが調子を崩しているときは、株自体が柔らかくなるケースが多いですが、「牡丹玉」は実際に手で触ってみても硬いので、調子を崩しているわけではなさそうです。

2024年4月24日(April 24, 2024)

そして、さらに5か月が経過しました。

目に見えた成長も感じませんし、花芽をあげる様子もありません。
また、以前の写真と見比べてみても、刺座の位置が変わっている様子は見てとれません。

自宅でほかに育てているサボテンは、花芽をあげている品種もあるので、植物育成スペースが賑わっていますが、「牡丹玉」は沈黙をつらぬき通しています。

「牡丹玉」が所属している“ギムノカリキウム属”は、サボテンの中では成長が早い方ですが、「牡丹玉」の見せている成長速度は、今のところかなり遅めです。

2024年8月31日(August 31, 2024)

暑い夏の季節を迎えている「牡丹玉」の様子です!

やはり、暖かい季節になると多少動きがあるようで、刺座の位置が外側に少しだけズレてきています。
ズレた幅は、おそらく2~3mm程度・・・。

「植え替えのときに思い切って根をバッサリ切ると、サボテンが早く成長する」と以前から言われていますが、「牡丹玉」の植えている用土は今も水はけが良く、植え替えをしなくてはいけない状況がなかなか起こりえません。
植え替えたときには、思い切って整理してみてもいいかもしれません!

わたしは「牡丹玉」の見た目がとても好きですが、ほかに良いところは、神奈川の環境では1年中屋外に出しておけるので、育成する手間が少ない点もあげられるでしょう

(継続更新中)

同じギムノカリキウム属の「海王丸」は、下記の記事で紹介しています。

牡丹玉(ボタンギョク)の育成環境

日当たり

サボテンといえば、砂漠の中でサンサンと照らす日差しを浴びて暮らしいるイメージなので、季節を問わず、なるべく多く光を当てた方が良いと思われがちですが、「牡丹玉」はほかのサボテンと比べると、強い光を好まない品種です。
秋から春の季節までは午前中のみ直射日光に当てて、夏の季節は日陰で育てることで、「牡丹玉」にとって適切な光量を確保できると思います。

事前に「強い光を苦手なサボテン」という情報は確認していましたが、それでも「サボテンなのだから、ある程度は大丈夫だろう。」と、真夏の季節に午前中に2~3時間直射日光を当てていたことがあります。
その結果、思いのほか簡単に葉焼けをさせてしまったことがあるので、「サボテン」だからといって真夏の季節に強い光を当てることは避けましょう
※葉焼けを起こしたのは、本記事でご紹介している「牡丹玉」とは別の株です。

自宅では、多段式になっている植物棚の中段に置き、強い直射日光の当たらない環境で育てています。
冬は簡易ビニールハウスの上段に置き、ビニール越しの光を当てていますが、今のところ冬の太陽光で徒長を起こしたことはありません。

「牡丹玉」が真夏の直射日光を好まないと言っても、さすがに室内のカーテン越しなどの光では光量が弱すぎるので、室内で育てる場合は、株の状態をみながら窓越しの光を当てた方が良いと思います。

お迎えをして間もないうちは、どれぐらいの日当たりであれば葉焼けを起こさないか、株の状態をみながら探っていくことが必要となりますね

水やり

「牡丹玉」には、多くの水を与える必要がないので、ほかのサボテンと同じように水やりの頻度は低めにし、乾燥気味に育てていきます。
“水切れ”で枯れることよりも、“根腐れ”で枯れることの方が多いことを意識することが、重要です

水はけや通気性の良い用土に植えることで、根腐れのリスクを軽減させることができるでしょう。
「牡丹玉」を迎えてきたばかりのタイミングでは、雨に直接当たる“雨ざらし”の環境で育てていましたが、用土の水はけが良いので、根腐れを起こすことはありませんでした。

冬の間は、ほとんど水やりをせずに断水気味で育てることで、「牡丹玉」の耐寒性を向上させることができます。

肥料

春と秋のタイミングでは、1か月に1度程度、水やりの際に、サボテンの濃度に薄めた液体肥料を与えています。

お迎えをしてきてから植え替えをしていないので、購入時に用土の中に肥料が入っていたとしても、すでに肥料分が切れてしまっているでしょう。

正直なところ肥料を与えても与えなくても、目に見えた変化は感じ取れませんが、少量でも「牡丹玉」に肥料分を効かせてあげた方が、健康的な成育につながると思います。

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