新宿御苑の『大温室』を楽しむ!都会で出逢える2,700種の植物たち

新宿に咲くボタニカル

新宿の街を歩き、新宿御苑に足を踏み入れると、ひっそりと佇む大きなガラスの建物があります。
それが、100年以上の歴史をもつ「新宿御苑の大温室」です。

この大温室には、普段なかなか見ることのできない多種多様な植物たちが暮らしています

大温室に足を運べばヤシの木や多肉植物、ビカクシダなど、魅力的な植物が来園者を温かく迎えてくれるでしょう。
この記事では、そんな新宿御苑の大温室を訪れたときの様子をご紹介します。

大温室は、大木戸門からほど近い場所にあります。

大温室以外の新宿御苑の様子は、以下の記事でご紹介しています

目次

新宿御苑にそびえ立つ「大温室」

明治8年(1875年)に最初の温室が建てられた

新宿御苑の「大温室」の歴史は、明治8年(1875年)にまでさかのぼります。

当初建てられたのは、加温設備をもたないガラス張りの温室で、広さは約110㎡ほど。
現在の規模に比べれば小規模でしたが、これが日本における温室のはじまりのひとつになりました。

現在の大温室は、平成24年(2012年)に完成した

その後、増改築や建て替えを経て、平成24年(2012年)に現在の「大温室」が完成しました。

延床面積は約2,750㎡、高さは約15mと大規模で、展示される植物も多岐にわたります。
環境への配慮も進んでおり、断熱性に優れた複層ガラスを採用することで、省エネルギー性能を高めた“環境に優しい温室”として親しまれています。

完成からすでに10年以上が経過していますが、うつくしく保たれ、多くの来園者を魅了する存在です。

大温室では約2,700種類の植物が見られる

温室の特徴は太陽の熱を内部に取り込み、その熱を逃がさないことで、冬でも比較的暖かい環境を維持できる点にあります。

筆者

冬でも暖かく保たれた大温室内では、熱帯系の植物など、暖かい地域に自生する約2,700種類の植物が見られます。

「大温室」のすぐ近くで育つ植物

ヤタイヤシ(Butia yatay)

大温室のすぐ近くでは、高さ4~5メートルほどの「ヤタイヤシ」が存在感を放っていました

ブラジルやアルゼンチンが原産のヤタイヤシは、ヤシの仲間としてはめずらしく、暑さだけでなく寒さにも強いのが特徴です。

筆者

大きく育つと10mほどの高さに達し、迫力あるすがたから南国を連想させます。

「ココスヤシ」という別名でも知られ、ヤシの中でも特に存在感があるため、一般家庭で育てるのは少しむずかしいかもしれません。
しかし、その分見ごたえがあります。

住宅街にこれほど大きなヤシの木があれば、街のシンボルになるでしょう

周りには「ソテツ」や「アオノリュウゼツラン」も植えられており、太陽の光を浴びて元気に育っていました。

「大温室」内で育つ植物

ビカクシダ(Platycerium)

大温室に足を踏み入れ、まず目に飛び込んでくるのは、ダイナミックな「ビカクシダ」の群生です

ビカクシダは他の木などに根を張る着生植物の仲間で、コウモリが羽を広げたような葉の形状から、「コウモリラン」とも呼ばれます。
耐陰性が高いため、比較的育てやすく、人気の高い観葉植物のひとつです。

植物園ならではの迫力あるスケールで群生するビカクシダは、園芸店や一般家庭ではなかなか見られない光景です

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ブーゲンビレア(Bougainvillea)

「ビカクシダ」のエリアを進むと、頭上に広がるのは、ひときわ目を引くうつくしい花
その正体は、オシロイバナ科の「ブーゲンビレア」です

八重咲きのすがたが印象的で、白い花火が空に舞い上がったような華やかさがあります。

ちなみに、花びらのように見えるのは、花を守るために葉っぱが変化した「苞(ほう)」と呼ばれる部分。
ピンクや赤など、苞は色のバリエーションが豊かで、色が変わるだけでまるで違う植物のように感じられます。

多肉植物(Succulents)

新宿御苑の「大温室」では、ユニークな多肉植物のすがたも見られます

オボロヅキ(Graptopetalum paraguayense)

以下の写真の左側に映るオボロヅキは、漢字で「朧月」と書くとおり、月の光を思わせる柔らかい光沢が特徴的な多肉植物。
繊細そうな見た目をしていますが、氷点下にも耐える強い生命力をもっています。

筆者

ちなみに自宅の近所では、オボロヅキと思われる多肉植物を数百株育てているお家があります。

セドゥム・モルガニアヌム(Sedum morganianum)

右側に映る「セドゥム・モルガニアヌム」は、和名では「タマツヅリ」とも呼ばれます。

筆者

緑色の葉が、まるで小さな花のように見えます。

この葉に水分を蓄えることで、乾燥に強い多肉植物として進化しました

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金鯱(きんしゃち:Echinocactus grusonii)他

新宿御苑「大温室」には、多種多様なサボテンやユーフォルビアが並ぶ一角もあります

ドライガーデン風のエリア。

写真奥のひときわ大きな丸いサボテンは、「金鯱(きんしゃち)」。
その大きな存在感から「サボテンの王様」とも呼ばれ、ドライガーデンの主役として人気です。
ちなみに、自宅で育てている金鯱(短刺タイプ)は、最低気温が5℃を下回ると赤っぽく変色します…。

筆者

意外と、耐寒性が低くデリケートな品種なのかもしれません。

このコーナーには、以下の植物も展示されていました

  • ユーフォルビア・インジェンス(沖天閣)
  • シバントウ(紫蛮刀)
  • フェロカクタス・オウカンリュウ(王冠竜)
  • ハクジョウキリン(白条キリン)
  • セッカリュウジンボク  など
筆者

特にワイルドな植物が好きな方にとっては、たまらないエリアでしょう。

まとめ

明治時代からの歴史をもつ新宿御苑の大温室。

中に入ると、大迫力なビカクシダや、個性豊かな多肉など、約2,700種類の植物が展示されています

新宿駅から歩いてすぐというアクセスのよさも魅力的です。

筆者

季節ごとに植物のすがたも変化するため、訪れるたびにあたらしい発見があるでしょう。

植物好きな方も、そうでない方も、いちど新宿御苑(大温室)に足を運んでみてはいかがでしょうか!?
以上です!

関東圏内には新宿御苑以外にも、魅力的なスポットが存在します
実際に訪れた植物園などについては、以下の記事にまとめているので、ぜひチェックしてみてください

新宿御苑の「大温室」の基本情報

住所&アクセス

≪住所≫
東京都新宿区内藤町11番地

≪アクセス≫
新宿御苑「大木戸門」から徒歩ですぐ

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