寒さに強いコーデックス
パキポディウム・ビスピノーサムの基本データ
育 て 易 さ:★★★★★
成 長 速 度:★★★☆☆
入手し易さ:★★☆☆☆
耐 寒 性:★★★★☆(耐寒温度(目安):5℃程度)
耐 暑 性:★★★★★
原産地:南アフリカ
風水・花言葉:「永遠の愛」
科・属:キョウチクトウ科 パキポディウム属
学名:Pachypodium bispinosum
パキポディウム・ビスピノーサムの成長記録
フリマアプリで入手した「パキポディウム・ビスピノーサム(Pachypodium bispinosum)」の成長記録です!
「ビスピノーサム」は、短縮して“ビスピ”という通称名で呼ばれることの多い品種です。
2023年9月19日(September 19, 2023)
お迎え時の写真はありませんでしたが、フリマアプリの購入履歴をたどると、購入日は2020年の10月。
この時点で、すでに自宅にお迎えしてから約3年経過していることになります。
鉢底から根の一部が出てきているので、今よりも大きな鉢に植え替える「鉢増し」をすることにしました!
「ビスピノーサム」は根を肥大させる多肉植物、いわゆる“塊根(かいこん)植物”の仲間になります。
この株はまだまだ小さい塊根部分をしていますが、大きい見た目に成長した姿は、とても同じ植物とは思えない見た目にまで大きく根を肥大させます!
自生地では、その立派な塊根部分は土の中に隠れているそうですが、日本では塊根部分を土に上に出して楽しまれている植物です!
そして、鉢からだしたときの「ビスピノーサム」の様子です。
自宅では、購入してから間もないタイミングで1度植え替えをしているので、約3年ぶりに見る光景は・・・!?
根は調子がよさそう!
冬のあいだは、ほぼ断水気味で育てていましたが、根が機能しなくなることはなかったようです。
ずっと土の中に隠れていた塊根部分は、目を見張るほどの立派なモノには成長していませんでした。
ダイナミックな塊根部分を支えるために、立派な根が発達していてもおかしくないですが、パキポディウム属の植物は根が細いのが特徴です。
そのため、根にダメージを与えないために慎重に植え替えたとしても、多少の根は切れてしまうことも・・・。
用土が濡れているときに植え替えをすると、余計に多くの根が切れやすてしまうことになるので、切れてしまう根を最小限に抑えるために、植え替えの前にはしばらく水やりは控えていました。
そして、植え替えが完了したところです!
塊根部分は土の中に植えていた方が肥大する速度が上がるので、土の中に半分植えるカタチで植え替えました。
塊根部分に比べると、枝が長くて全体的なバランスが悪いようにも・・・。
今回植え替えた鉢はプレステラ120深鉢で、株の大きさを考えるとかなり大きめな鉢になります。
大きめな鉢に植えるということは、土が乾きづらくなり、根腐れのリスクが高まるもの。
ですが、自宅で使用している培養土は非常に乾きやすいので、根腐れのリスクも最小限に抑えられるものと思います!
大きな鉢に植えるのは、植物を大きく成長させたいときに有効な方法です!
2023年12月9日(December 9, 2023)
そして、植え替えから約3か月が経過したときの「ビスピノーサム」です!
塊根部分の大きさには、ほとんど変化がありません。
塊根植物はゆっくりと成長していく植物なので、この短期間で急成長をしていたら逆に驚きですが、葉は青々としていて元気が良さそうなので、徐々にも成長をしてほしいところ!
土の上の部分からは成長をあまり感じれなくても、土の中では少しずつ、大きく成長してくれている可能性はあります。
わりと丈夫そうな枝は伸び、葉の数もすこしだけ増えたように見えます。
2024年8月21日(August 21, 2024)
そして、約8か月後。
世間ではゆっくりと過ごせるお盆休みを終えて、夏バテをしているひとも多いかもしれませんが、「ビスピノーサム」は元気が良さそう!
いまだに塊根部分には大きな変化を感じませんが、これだけの枝葉を生い茂らせているので、「ビスピノーサム」のペースにあわせてゆっくりと育てていけば、それでイイかなとも思っています。
玄関前のちょっとしたスペースで育てていますが、ヒョロヒョロと伸びた枝にトゲが付いているので、たまにすこしだけぶつかったときにトゲが刺さって痛い思いをすることも・・・。
アガベやディッキアなどが付けている鋸歯と比べると、そこまで鋭いトゲではありませんが、見た目ではトゲが付いていないようにも見えるので、トゲが刺さるときは意表をつかれた気分になります。
(更新中)
自宅で実際に育てている塊根植物は、下記の記事でまとめています
ほかの品種についても、成長記録をつけているので、よろしければお読みください。
パキポディウム・ビスピノーサムの特徴
数あるパキポディウム属の塊根植物のうち、「グラキリス」「マカイエンセ」などの品種が日本の塊根植物を取りまく園芸で、人気が集まっている品種といえます!
パキポディウム属の植物の中でも、「ブレビカウレ(恵比寿笑い)」や「ナマクアナム(光堂)」といった植物は、デリケートな特徴を持ち、塊根植物に慣れている方でも枯らしてしまうことが少なくない品種です。
反対に育てやすい品種としては、トゲの強い「ラメリー」や「ゲアイー」などがいますが、中でもトップクラスに育てやすく初心者に向いている品種が「ビスピノーサム」という品種です。
「ビスピノーサム」と同じぐらい育てやすい品種に、「サキュレンタム」といった植物もいますが、ふたつの品種はよく似ています!
「ビスピノーサム」も「サキュレンタム」も育てやすい特徴をもっていますが、具体的に育てやすいと感じるところには、2点ほどあります!
暑さと寒さ、両方に強い
寒さに耐えることのできる温度(耐寒温度)は5℃程度と紹介されていることがありますが、実際に自宅の環境で育てていると、冬に降りてくる霜(しも)さえ気を付ければ、それ以下でも大丈夫だと感じています。
徒長のリスクが、そこまで恐くない
枝がヒョロヒョロに伸びてしまったら剪定をすれば良いので、「ビスピノーサム」は、塊根植物初心者でも手を出しやすいといえるでしょう。
本来、パキポディウム属の植物が「徒長」してしまうのは、避けたいところ。
いちどでも徒長をしてしまったら、なかなか立て直せないです!
マダガスカルの自生地から輸入している現地球の「グラキリス」が徒長をすると、枝が太陽の光を求めてヒョロヒョロと上に伸びていきますが、その枝を剪定しようものなら剪定跡が残ります。
枝を剪定した跡が残るのは「ビスピノーサム」も同様ですが、あまり目立たないので徒長した影響はまったく違うといえるでしょう!
同じ多肉植物の仲間であるアガベやハオルチアなどは、一度徒長させてしまっても子株を吹いてくれるので、その株が持ち直せなくても子株をカッコ良く育てることはできます。
ただ、パキポディウム属の植物はアガベのように子株を吹くことはないので、その株が徒長してしまったら、立て直すことは諦めてその徒長した姿も個性として捉えて付き合っていくことになるでしょう。
以上の2点から、「ビスピノーサム」が育てやすい植物であるといえます。
塊根部分の複数箇所から枝を伸ばし、枝の所々に葉を展開させていて、正直なところ現時点ではまだあまりカッコイイ姿とは言えませんが、南アフリカから輸入された何十年も育っている「ビスピノーサム」はカッコイイ見た目をしています。
現地球のように、この株をカッコ良く仕立てていくことがひとつの目標ですが、仕立てていく以前にサイズを大きくしたいところです。
ちなみにBispinosum(ビスピノーサム)とは、ラテン語で「2本(対)のトゲ」といった意味だそうです。
パキポディウム・ビスピノーサムの育成環境
日当たり
「ビスピノーサム」は、強い光を好む植物で、一年中屋外の直射日光のよく当たる場所で育てています。
夏型の植物と言われていますが、連日のように最高気温が35℃以上を記録する日本の環境は夏型の植物にとっても暑すぎるのか、夏の時期は成長が止まるように思うので、実際の成長期は春と秋の暖かい季節といえるでしょう。
真夏の季節においても、西日も含めて特に遮光を気にする品種ではないと思いますが、たねから育てる「実生」の株においては1年間ぐらいは強い光を避けた方が無難です。
自宅では今のところ落葉したことはなく、一年中青々とした葉を展開させている植物なので、冬でも多少なりとも成長を続けれている品種のように思います。
水やり
「ビスピノーサム」は乾燥地帯でも生きていけるように、塊根部分を肥大化させた植物であるため、乾燥には強く逆に多湿の環境を嫌う品種です。
春と秋の季節はほとんど雨の水に任せていますが、真夏の季節はいくら塊根植物といえども、大きな株以外は水が切れてしまうリスクがあります。
自宅の育成環境ではとても水はけの良い土を使用しているので、真夏の季節で晴れた日には、毎日水やりを行っていますが、パキポディウム属の植物が全体的にこの季節にダメになってしまったことは無いので、真夏の季節には水やりを多めに与えるようにしています。
植物の成長にとって水は最低限必要になるので、水を切り過ぎた環境ではなかなか株を大きくすることができず、逆に肥大化した塊根部分の成長を楽しむことができません。
水やりはとてもむずかしいですが、「ビスピノーサム」の場合は、たとえ徒長をしてしまっても枝が伸びてしまうことに留まるので、その枝を剪定してしまえばイイので、徒長をおそれることはありません。
特に、水持ちの良い土を使用している場合には、根が呼吸をできないことで起こる根腐れには注意が必要です
肥料
固形肥料の「マグァンプ」を用土の中に混ぜることで、肥料分を吸収させています。
今のところワンシーズンでどんどんと大きく成長していく植物ではないと感じているので、肥料分を多めに与えて塊根部分を肥大化させたいところですが、焦りは禁物です
必要以上に肥料分を与えてしまうとかえって成長を阻害することにもなるので、肥料分は少なめにし、光や風など植物の成長を促す要素を重要視し、過剰に肥料を与えないようにしています。
液体肥料を与えるタイミングは春と秋だけですが、サボテンと同じ濃度に希釈して使用しています。
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