趣味「園芸」の9つの魅力!毎日の生活を彩る『ガーデニング』のはじめ方

人生を彩るグリーン

「人生100年時代」と言われる今、「趣味をもち、有意義な時間を過ごしたい。」と思うひとは多いでしょう。

とは言っても、どんな趣味を選べばよいか迷う…。

そんなときにおすすめしたいのが、「園芸」(ガーデニング)という選択肢です。
植物を観察し、お世話をする園芸は、さまざまな恩恵をもたらしてくれる趣味です。

本記事では、園芸がもたらす9つの魅力を深掘りし、具体的なはじめ方を解説します

植物に興味がある方にとって、参考になれば幸いです。

目次

園芸はどんな趣味?

世代を超えて愛されている趣味

園芸と聞くと、次のような印象を抱かれるかもしれません。

年配向けの、少し地味な趣味…!?

ただし今や、園芸は世代を超えて愛され、進化しているアクティブな趣味です

実際に植物イベントに足を運ぶと、若い参加者であふれています。

状況に応じて適切な育て方を見極めるのも、園芸の奥深さのひとつ

単に「水を与え、よく日に当てる」だけでは、植物が元気に育たないこともあるでしょう。
品種や株ごとの個性や季節に応じた環境の変化など、さまざまなことを踏まえた上で適切な育成環境を整えられないと、最悪の場合植物を枯らしてしまうリスクもあります。

植物が調子を崩したときに「どうすればよいか」を考え、次に活かす試行錯誤を繰り返すことも園芸の特徴です。

身体を動かす機会も少なくない

園芸はインドアな趣味と思われがちですが、実はアウトドアの要素も豊富です。

園芸のアウトドアの要素
  • 園芸店や植物関連のイベントに足を運ぶ
  • 屋外で育てている植物の観察や、お世話(水やりや植え替えなど)をする
  • 植物園に出かける
筆者

屋外の新鮮な空気を感じたり、日に当たったりする機会が増え、身体を動かすようになることも園芸の特徴です。

園芸の9つの魅力

趣味として植物を育てることは、気分転換ができるだけではありません。
暮らしに彩りを添える園芸に取り組むと、多くの魅力を感じることになります。

筆者

ここでは、園芸の魅力を深掘りします。

自分のペースで楽しめる

園芸は誰にも気兼ねせず、自分のペースで楽しめる趣味です

ひとりで完結できる作業が多いため、他人の都合に合わせる必要はありません。
季節や天候によってできない作業はあっても、以下のようなことは起こりにくいです。

マイペースに取り組みたかったのに、他人のペースに乱された…。

周囲に気をつかい、必要以上に疲れた…。

ただし大型植物を移動したり、植え替えたりする作業は、ひとりで行うのが困難なことも…。
完全にひとりで楽しみたいなら、大きく成長する植物を選ばないことや、枝や茎を切り詰める「切り戻し」をしてもよいでしょう。

自然に日光浴ができる

園芸に取り組むと、屋外で植物のお世話をする必要が出てくるため、自然と日光を浴びる機会が増えます

剪定や植え替えなど、お庭での本格的な園芸作業だけでなく、水やりや日々の観察でも外に出る機会は多くなるでしょう。
日光浴は、以下のようなメリットを生み出します。

  • 体内でビタミンDが生成される
    • 骨や歯を丈夫にできる
    • 免疫力を調整する
  • 体内時計を整え、夜の睡眠の質を高める
筆者

その他、適度な日光浴は基礎代謝や精神面にもよい影響を与えます。

ただし過剰な日光浴は皮膚にダメージを与えることがあるため、夏に長い時間屋外で作業をする場合は、日焼け止めなどの対策が必要です

早寝早起きが習慣化する

園芸をつづけると、自然と「早寝早起き」の習慣が身に付きやすくなります

園芸には、日光浴による体内時計を整える以外にも、早起きを促す効果があります。

早寝早起きが習慣化する園芸作業
  • 朝起きたらカーテンを開ける
    • 室内で育てている植物に日を当てるために、「朝一番にカーテンを開ける」というルーティンができる
  • 夏は早朝に水やりをする
    • 特に夏は、早朝か夕方のすずしい時間帯が、水やりに最適なタイミング
    • 夕方に水やりができない場合、早朝に水を与える必要があるため、早起きのキッカケになる
筆者

早寝早起きにより規則正しい生活リズムが生まれ、時間が有効活用できるようになります。

ちなみに植物への水やりについては、以下の記事で詳しく解説しているので、ご興味があればお読みください

適度に身体を動かせる

園芸は、植物のお世話をする過程で「身体を動かす時間」が増え、運動不足の改善につながります

身体を動かす園芸作業
  • 植え替え・植え付け
  • 土づくり(土の配合や耕す作業)
  • 剪定(せんてい)
    • 樹形を整えるために、枝葉を切る作業

園芸作業には、スポーツのような運動量はありませんが、適度な立ち仕事なども発生します。

筆者

楽しみながら無理なく身体を動かせる点が、園芸の魅力のひとつです。

環境にやさしい

園芸用土の袋など多少のゴミは出てしまいますが、植物を育てるという行為は、環境のサイクルと強く結びついています。

光合成により酸素をつくり出し、咲いた花が昆虫たちの食料となるのが植物という存在

環境を汚染する趣味よりも、自然と共存している園芸は、罪悪感が少なく、長くつづけやすいという側面をもちます。

さらに、使用済みの培養土を再利用するなど、ちょっとした工夫で環境負荷を減らし、より「エコ」な趣味にできます。
園芸用土の再利用(リサイクル)については、以下の記事でご紹介しているので、ご興味があれば参考にしてみてください

五感で楽しめる

園芸は、単に植物を「見る」だけにとどまりません。
人間の五感すべてを使って楽しめる、ユニークな趣味です

  • 視覚:植物の葉や樹形などを鑑賞する
  • 嗅覚:花やハーブの香りを楽しむ
  • 味覚:育てた果実や野菜を味わう
  • 聴覚:鳥のさえずりや、植物が風になびく音を聴く
  • 触覚:葉や土に触れる
    • ときには、バラやサボテンなどのトゲに触れ、痛みを感じることも…!
筆者

これほど多くの感覚を刺激し、満たしてくれる趣味はそう多くないでしょう。

リーズナブルに楽しめる

園芸は、お財布にやさしい趣味です

「珍奇植物」や「ビザールプランツ」と呼ばれる植物には、数万~数十万円で取引される希少種もあります。
しかし一方で、100円ショップで購入できる植物もたくさんあります。

筆者

安いからといって、その植物に魅力がないわけではありません。
リーズナブルな植物にも、十分に楽しませてくれる品種は存在します。

また自宅で楽しむ場合、交通費もかかりません。

生き物に対するやさしさを育む

園芸は、人間性を豊かにしてくれる趣味です。
特に、「他者へのやさしい気持ち」が育まれるのが特徴的です

植物には個体差があるため、同じ環境で育てていても元気な株もいれば、時には原因不明で枯れてしまう株も…。
この「違い」を知る経験は、周囲の生き物を尊重し、思い通りにならないことにも柔軟な対応ができるようになります。
植物の状態を見極め、適切な環境を整えるという行為は、他の生き物へのやさしさや細やかな配慮につながります。

筆者

園芸を趣味にしているひとは、他人にやさしいひとが多いものです。

コミュニケーションが生まれる

自宅で育てている植物は、ご近所の方や来訪者とのコミュニケーションのきっかけになります

筆者

自宅では、400鉢以上の植物を育てています。
ご近所や宅配業者の方々から、以下のように声をかけられることがあります。

いつも、植物を眺めるのを楽しみにしています!

この植物は、なんていう名前ですか?

残念ながら筆者宅はキレイな状態に保てていませんが……手入れの行き届いた庭や花壇はインテリアとして活躍し、ひととの繋がりを生むのです。

ただし植物が大きく成長しすぎると、枝や根が隣地に侵入したり、日照を妨げたりして、近隣住民とのトラブルに発展するリスクも…

育てる植物の性質をよく理解し、繁殖力が強すぎる品種は鉢で育てるなど、トラブルの元はなるべく断ちましょう。

園芸(ガーデニング)のはじめ方

園芸(ガーデニング)に興味があるものの、

なにを準備したらよいのか分からない…。

と迷っている方も、少なからずいるでしょう。

筆者

ここでは、園芸(ガーデニング)をはじめる前に注意したいポイントや、具体的なはじめ方をご紹介します。

園芸をはじめる前に注意しておきたいポイント

いきなり多くの植物を育てない

最初は1〜2鉢を育てはじめ、植物の育成に慣れてきたら少しずつ増やすことで、園芸を無理なくスタートできます。

「見た目」だけで選ばない

植物の見た目は重要な要素ですが、育成環境との相性が悪いと、枯らす原因になります。
見た目だけでなく、育てやすさなども踏まえた上で植物を選びましょう。

お世話に費やせる時間を把握しておく

お世話に費やせる時間を把握し、あまり時間が確保できない場合は、サボテンや多肉植物などの手間が少ない品種を選ぶのがおすすめ。

筆者

土が乾いたら、すぐに葉が萎れたり、調子を崩したりする品種もいます。

飾りたいスペースに合った植物を選ぶ

まずはどこに植物を置きたいか、場所を決めます。
コンパクトなスペースに緑を取り入れるときは、いずれ大きく成長する植物は向いていません。
また、ある程度のスペースに迫力のある植物を取り入れたいときは、小型品種を置いても、スペースを持て余してしまうでしょう。

筆者

置き場所のサイズに適した植物を見つけることが重要です。

置き場所の環境や、取り入れたい植物の特徴を知る

つづいて、置き場所の環境や、取り入れたい植物の特徴を確認しましょう。

置き場所の日当たりや風通し、植物の耐寒性や乾燥に強いかなど、確認事項は多岐にわたります。
実際に植物をお迎えする前に、置き場所の環境との相性がよいか、育成環境を整えられるかなど、イメージを固めることが重要です。
植物を育てる前に確認しておきたいポイントは、以下の記事でご紹介しているので、参考にしてみてください

必要に応じて、園芸用品を揃える

最初から園芸用品を揃える必要はありませんが、植物と鉢以外にも、必要に応じて以下の用品を準備しましょう。

  • スコップ:植え替え時に使用
  • ジョウロ:室内で使うなら、口が細いタイプがおすすめ
  • 剪定ばさみ:剪定時に使用
  • 園芸用の手袋:土いじりやトゲのある植物の扱いにも など
    筆者

    害虫が発生したときに、すぐに対処できるため、植物用の殺虫剤は最初から揃えた方がよいと思います。

    これから殺虫剤を準備するなら、2022年に発売された「花いとし」がおすすめです。
    対象となる害虫が多く、比較的リーズナブルなため、使っているひとが多い殺虫剤です。

    タネから育てる「実生(みしょう)」という選択肢もある

    すでにある程度育った株を購入することで、植物の失敗を減らせますが、タネから育てる「実生(みしょう)」も園芸の楽しみ方のひとつ。
    実生は、見ごたえのあるすがたに成長するまで時間はかかるものの、以下のようなメリットがあります。

    • 発芽や成長過程などを目の当たりにすることで、植物の特徴をより詳しく知ることができる
    • 小さなうちから育てる分、愛着がわきやすい
    • うまく育てられれば、リーズナブルに楽しめる

    ただし、実生の難易度は低くないため、はじめて育てるならある程度の大きさの株を購入するのがおすすめ。
    植物のタネの入手先については、以下の記事でご紹介しているので、実生にチャレンジする場合は参考にしてみてください

    園芸をさらに楽しむ方法

    植物の飾り方を工夫する

    「高低差」で立体感を演出する

    植物は床に並べるだけでなく、高低差を付けることで立体感を演出できます。

    高低差を演出する方法
    • ハンギングプランツ:天井やカーテンレールなどから植物を吊るす
    • スタンドやスツールを活用:プランタースタンドや小さなスツールを使用する
    • 壁に掛ける:植物を板付けにし、壁に掛ける など
    筆者

    いくつも植物を飾る場合は、縦・横・奥行きを意識し三角形に配置すると、バランスがよい印象になります。

    お気に入りの鉢や鉢カバーを使う

    鉢や鉢カバーにこだわり、植物のインテリア性を高めることも、園芸をさらに楽しむ方法です

    鉢(鉢カバー)の選び方
    • 部屋の雰囲気に合わせる:モダンな部屋にはダークカラーのものを、明るい部屋にはライトカラーのものを選ぶ
    • 鉢の印象に統一感をもたせる:鉢同士の色合いやデザインに統一感をもたせる

    化粧石(砂)で土の表面を彩る

    ココファイバーや化粧砂などを土の表面に敷くと、植物の見た目がさらにおしゃれになります

    筆者

    化粧石は泥はね防止にもなりますが、土が乾いているか分かりにくくなるデメリットも…。
    水やりのタイミングが、ある程度分かるようになってから使用するのが無難です。

    寄せ植えにする

    他の植物と一緒にひとつの鉢に植える「寄せ植え」も、園芸の楽しみ方のひとつ

    寄せ植えには水やりや日当たりなど、好む生育環境が似ている植物を選ぶことや、成長速度が同じくらいの品種を選ぶことで、その後の管理が楽になります。

    日々の変化を楽しむ

    枝葉の成長や開花といった「よい変化」だけでなく、樹形が崩れたり葉が枯れたりする「悪い変化」も含めて植物は日々、変化しています。
    そのサインを見逃さずにお世話をすることで、「植物と向き合っている」「共に生きている」という実感を得られ、園芸の奥深さに触れることができます。

    筆者

    日々の変化を楽しめる“生きたインテリア”です。

    さまざまな植物を育て、未経験の園芸にチャレンジする

    世界中で育つ植物の数は、20万種以上と言われています。

    さまざまな植物を育ててみることも、園芸をさらに楽しむポイントです。

    また、土が乾いたら水を与え、植物が大きくなったら植え替えることだけが、園芸の楽しみ方ではありません。
    寄せ植えや実生、挿し木など、まだチャレンジしていない楽しみ方がきっとあるはず。
    「未経験の園芸」にチャレンジすることも、園芸をさらに楽しむ方法と言えるでしょう。

    ネットショップを活用し、選択肢を広げる

    植物を入手する手段は、店頭での購入だけでなく、ネットショップを活用する方法もあります。

    店頭での販売とは異なり、植物を手に取って状態を確認できませんが、信用できるショップから購入すれば、よいお買い物ができるでしょう。
    おすすめできる観葉植物のネットショップは、以下の記事でご紹介しています

    まとめ

    本記事を通じて、園芸に対する「地味な趣味」というイメージが変わったのではないでしょうか!?
    植物は、100円ショップで入手できるほど手軽な一方で、品種ごとの個性を見極め、環境に応じた育て方を探る奥深さも持ち合わせています。

    日々の植物の変化に向き合い、適切な手入れをすることで、自然と生き物に対するやさしさや、コミュニケーションのきっかけも生まれます。

    筆者

    まずは置き場所を決め、環境に合った植物をお迎えしてみましょう!

    生活にグリーンを取り入れることで、何気ない日常が彩られるはずです

    テレワークに植物を取り入れるメリットや、おすすめの観葉植物は以下の記事でご紹介しています

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