Named agave 覇王竜
チタノタ「覇王竜」の基本データ
育 て 易 さ:★★★★☆
成 長 速 度:★★★☆☆
入手し易さ:★★☆☆☆
耐 寒 性:★★★★☆(耐寒温度(目安):5℃)
耐 暑 性:★★★★☆
原産地:メキシコ オアハカ州
花言葉:『繊細』『気高い貴婦人』
科・属:キジカクシ科(クサスギカズラ科) リュウゼツラン(アガベ)属
学 名:Agave titanota ‘Haouryu’
“named agave”と“no name”の違い
依然として高い人気を誇っている多肉植物アガベの「チタノタ」。
チタノタの中には、“named agave(ネームドアガベ)”と“no name(ノーネーム)”がいます。
- named agave(ネームドアガベ)
- うまく育てれば将来的にいかつい鋸歯や肉厚な葉に成長するなど、高いポテンシャルをもっているチタノタ
- →「チタノタ」の後に名前が続く品種のこと
- →アガベチタノタ覇王竜、アガベチタノタ白鯨、アガベチタノタ烈焔 など
- →「チタノタ」の後に名前が続く品種のこと
- うまく育てれば将来的にいかつい鋸歯や肉厚な葉に成長するなど、高いポテンシャルをもっているチタノタ
- no name(ノーネーム)
- 株自体がもっているポテンシャルは未知数で、うまく育ててもゆくゆく化けるか化けないかは分からないチタノタ
- →「チタノタ」や「チタノタ 実生(みしょう:たねから育てている植物)」、「チタノタ Seedling」として売られている品種のこと。
- 株自体がもっているポテンシャルは未知数で、うまく育ててもゆくゆく化けるか化けないかは分からないチタノタ
“ネームドアガベ”は、育成方法を間違わなければ将来の姿がカッコ良くなることが約束されているので、販売価格が高くなる傾向にあります。
一方の“ノーネーム”は、育成方法を問わずに将来どのような姿に成長するか分からないので、“ネームドアガベ”と比べると、金額がリーズナブルになるのもひとつの特徴となります。
“ネームドアガベ”は、一時期数万円を超えるのが当たり前でしたが、メリクロンなどアガベを増やす園芸ワザが普及してきたので、以前ほど“ネームドアガベ”と“ノーネーム”の販売価格差が大きくならなくなってきました!
ちなみに“ネームド”と呼ばれていますが、付いている名前は正式な学名ではなく、つくり上げたひとによって付けられた園芸品種の名前に過ぎません。
チタノタ「覇王竜」の成長記録
多肉植物アガベ属のチタノタ、「覇王竜(Agave titanota ‘Haouryu’)」の成長記録です!
2023年9月18日(September 18, 2023)
「覇王竜」は、五反田で開催された多肉植物を取り扱うイベントこと、“サボテン・多肉植物ビッグバザール”で購入してきました!
このイベント内容については、下記の記事でご紹介しているので、興味があればお読みください。
株のサイズ感はまだまだ小さいですが、この時点でも展開している葉は肉厚で、葉の先端やふちにある白い鋸歯(きょし)も葉の根元の方からつけています!
まだネームドアガベともノーネームとも判別がむずかしく、これからどのようなチタノタに成長していくのか、まったく分からない見た目をしています・・・!
販売金額が安かったので、おそらくメリクロンで増やされた株ではないでしょうか。
2023年10月7日(October 7, 2023)
「覇王竜」をお迎えしてきてから、約3週間が経過しました!
アガベに限ったことではありませんが、植物の根は、白い見た目をしているモノが新鮮な根で、黒に近い茶色い見た目をしているモノは古くなった根になります!
「覇王竜」を購入したときに付いていた根は、茶色くてすでに機能していないように見えたので、ハサミで根をバッサリ切り落とし、水耕栽培で発根を促しました。
“水耕栽培”は根の生えてくる部分だけ水に浸けて発根を促す手法で、簡単な方法ではあるものの株が腐りやすいリスクも備えているもの。
アガベを深い位置まで水に浸けたり、水が劣化していくと余計に株を腐らせるリスクを高めてしまうので、水に浸ける高さや水の鮮度には注意していく必要があります
アガベの子株は2~3日で根を出すこともありますが、今回は1~2週間経ってもまったく根を出す様子が見られなかったので、少し心配していました。
ただ、その後さらに1週間、合計で3週間ほど水耕栽培をつづけたところ、無事に白い根がでてきました!
子株の場合は、根を出させることができずに枯らしてしまうリスクもあるので、まずは根の生えていないアガベに「根を出させる」という第一段階を突破できたところです!
アガベの発根管理は、下記の記事で詳しく書いています。
2023年12月17日(December 17, 2023)
前回から、約2か月が経過した「覇王竜」の様子です!
「覇王竜」の発根が確認できてから、自宅で使用しているオリジナル培養土に植え込み、屋外の直射日光に当てて育てていましたが、成長をほとんど感じることがないまま、秋の成長期を終えたところです。
神奈川は12月の中旬に入り、屋外はだいぶ寒くなってきたので、屋外よりも暖かい室内に取り込みました!
用土には硬質の鹿沼土(かぬまつち)を2割程度配合していますが、鹿沼土はコケが生えやすいデメリットもあります。
次回オリジナル培養土をつくるときは、あらためて配合割合についても検討が必要なようです。
アガベに使用している用土も、下記の記事で詳しく紹介しています。
アガベを育てている方や、これからアガベの育成を考えているひとは、是非参考にしていただけると嬉しいです!
2024年1月22日(January 22, 2024)
前回から1か月が経過しました!
最初に発根が確認できてから、ようやく根が土の中で安定してきたのか、株に動きが出てきたところです!
室内では植物育成用LEDライトを使用しているので、アガベの育成に必要な“光”は確保できていますが、温度の面でいうと、温度の面では少し足りないものと思われます。
アガベの育成にベストな温度は、20℃から25℃程度ですが、育成場所ではエアコンや植物用のヒーターマットを使用していないので、室温は12~16℃程度といったところです。
さらに成長速度にブーストをかけたいのであれば、光の面だけではなく温度面でもなにかしらの対策をしてあげた方が、成長速度を上げてくれると思います!
まだまだ、本来のポテンシャルを引き出すことはできていませんが、「覇王竜」のゆっくりとしたペースにあわせて、徐々にカッコイイ見た目をした株に成長させていきたいところ!
2024年6月16日(June 16, 2024)
前回から約5か月が経過した「覇王竜」の様子です!
1月ごろに成長を開始してからというもの、成長速度が一気に早くなりました!
展開している葉の枚数が増えたこともありますが、鋸歯がイカツくなってきたことも見て取れます!
4月の上旬ぐらいに屋外に出し、その後はよく直射日光に当たり、雨にも直接当たる場所で育てています!
ここで、成長をさらに促したいのであれば、大きなサイズの鉢に植え替える“鉢増し”を行っても良いと思いますが、流行りのチタノタの楽しみ方は株を大きくすることではなく、カッコイイ見た目に育てること!
これまでチタノタを育ててきた中で感じることは、株と比べてちょうど良いサイズか、または少し小さめな鉢に植えて育てていくことで、より締まったカタチに成長をしていくということです!
鉢増しをすると新しく展開する葉が一気に大きくなり、株全体のバランスが崩れてしまう特徴をもっています。
早い成長速度にはつなげられませんが、「覇王竜」が成長していることは確認できているので、この鉢のまましばらくは育てていこうと思っています。
2024年10月6日(October 6, 2024)
さらに、前回から4か月後の「覇王竜」です!
自宅にお迎えしてから1年以上が経過し、だいぶカッコイイ姿へと成長を遂げました!
真夏の間でも直射日光によく当たる場所で育てていたときは、少しキツそうにも見えましたが、なんとか猛暑日を乗り越えたといったところです!
展開している葉が肉厚になり、低重心な雰囲気に磨きがかかってきました!
鉢が少し小さくなってきたように思いますが、まだ株に動きがあり、鉢底から根も出てきていないので、引き続きこのままの鉢で育てていくつもりです!
ネームドアガベの特徴に、屋外でもカッコ良く育つことが挙げられます。
ノーネームのアガベでも、室内で植物育成用LEDライトを使用すればカッコ良く育つ株もいますが、屋外に出した途端に徒長を引き起こしがちに・・・。
「覇王竜」は屋外の環境でも、カタチを崩すことなく成長してくれています!
まだ、完全には「覇王竜」のポテンシャルを引き出せていませんが、それでもこの1年間でだいぶカッコ良く育てていることができているように思います。
引き続き、今後も成長記録を付けていきます
(更新中)
チタノタ「覇王竜」の育成環境
日当たり
「覇王竜」の所属しているリュウゼツラン属の多肉植物は、直射日光に強い植物たちのグループです。
日当たりが良好な環境を確保し、なるべく長時間日に当たる場所で育てることで、健康的な成長を見せてくれるでしょう!
自宅では、暖かい季節には朝から日没まで直射日光の当たる場所で育てています。
また、寒い季節は約10時間、植物育成用LEDライトを当てて育てています。
真夏でも屋外で直射日光に当てていましたが、少し株に葉焼のような症状が出ました。
株がある程度の大きさに成長している場合を除き、真夏の直射日光は避けて育てた方が安心です。
水やり
リュウゼツラン属の多肉植物は、用土が完全に乾いてから3~4日後に水やりをするのが、基本的な水やりのサイクルです。
もともと乾燥した地域で暮らしているので、成育にあたり多くの水は必要ありません。
「覇王竜」は、乾燥気味に育てていくことが、理想的となるでしょう。
自宅で育てている「覇王竜」がまだ小さいうちは、成長を促進させたかったので、用土の表土が乾燥したら水やりをしていました。
株が大きくなってからは、用土が完全に乾いたら水やりをするようにしていますが、真夏のタイミングは水切れのリスクが恐いので、空が晴れている日は毎日のように水やりをしていました。
通気性や排水性に優れた用土を使用し、風を当てて乾きやすい状態をつくってあげれば、多湿によるトラブルも防げるものと考えています。
実際に、自宅では雨ざらしの環境で育てていますが、今のところ自宅の環境でアガベが根腐れを起こしたことがないのは、排水性などに優れた用土を使用していることが要因だと思います。
肥料
リュウゼツラン属の多肉植物は、肥料分の少ない地域(土壌)で暮らしている生き物。
肥料は控えめにしていくことで、健康的に育つ植物といえるでしょう!
自宅では、春と秋のタイミングに、液体肥料を1月に1度程度の頻度で与えています。
冬の間も室内で育てているので、同じ頻度で与えています。
夏の間は、肥料を与えてしまうと肥料焼けの症状を起こしてしまうことにもなるので、暑さが訪れている間には肥料を与えていません。
用土に、ゆっくりと効果を出す「マグァンプ」といった緩効性肥料を混ぜています。
アガベの育成には、「マグァンプ」の使用をしているひとが多く、アガベや塊根植物などを専門に育成・販売しているショップでも「マグァンプ」が置かれている光景を見かけるので、プロの方からも使用されている肥料です。
パッケージは昔ながらのデザインをしていますが、「覇王竜」をはじめとしたリュウゼツラン属の多肉植物にも、安心して使用できる肥料といえます。
自宅では、ほかにもアガベを育てています。
下記の記事で成長記録を付けている品種をまとめているので、よろしければあわせてお読みください。
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