「笹吹雪」(ニッケルシー)の成長記録&育て方~アガベの王様~

The King of Agave

目次

アガベ「笹吹雪」(ニッケルシー)の基本データ

育 て 易 さ:★☆☆☆☆
成 長 速 度:★☆☆☆☆
入手し易さ:★★★☆☆
耐 寒 性:★★★★★(耐寒温度(目安):マイナス10℃)
耐 暑 性:★★★★★(蒸し暑さには弱い)

原産地:メキシコ コアウイラ州
花言葉:繊細、気高い貴婦人
科・属:キジカクシ科(クサスギカズラ科)・リュウゼツラン(アガベ)属
学 名:Agave nickelsiae(アガベ・ニッケルシー)

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アガベ「笹吹雪」(ニッケルシー)の成長記録

アガベ「笹吹雪(Agave nickelsiae)」の成長記録を付けていきます
栃木県那須塩原市にあるガーデニングショップ、「Taishodo(大正堂)」で購入しました。

「Taishodo」の様子は、以下の記事でご紹介しているので、ご興味があればお読みください

2023年11月25日(November 25, 2023)

記録開始時の「笹吹雪」の様子です。

葉数は7~8枚で、株のサイズは小さく、葉を濃い緑色に染めています。

鋸歯(きょし=アガベが葉に付けるトゲのこと)は折れているものもありますが、株の成長とともに、今付けている葉は落葉することになるので、気にしていません。

「アガベの王様」と呼ばれる

「笹吹雪」は、アガベの王様(The King of Agave)という別名をもつ品種です。

大きな株に成長すると、貫禄のある幅広の葉を展開し、葉の先に付ける鋸歯「トップスパイン」を真っ黒に染めます!
また「ペンキ」と呼ばれる、白いラインで鮮やかに葉を色付けるため、「王様」の名前に恥じないすがたに成長します。
ただし、株が小さいうちは特徴があらわれにくく、王様に成長する未来は想像がつきません。

とにかく成長が遅い

「笹吹雪」は成長速度がとにかく遅く、貫禄のあるすがたに成長するまでには、何十年という長い歳月がかかるアガベです。

たねから「笹吹雪」を育てると、大人のすがたに成長するまで、果てしない時間を要するでしょう。

学名が変更となり、笹の雪とは別の品種になった

以前「笹吹雪」は、アガベ「笹の雪」の変種とされていましたが、今は学名が変更されています。
※「変種」とは、同類であるものの、少し異なった部分がある種類のこと。

笹吹雪の学名
  • 以前の学名
    • Agave victoriae-reginae var. ferdinand-regis(ビクトリア・レッジーナ・フェルナンドレジス)
  • 現在(変更後)の学名
    • Agave nickelsiae(ニッケルシー)

和名の「笹吹雪」ではなく、学名の「ニッケルシー」で呼ばれることも少なくありません。

株ごとの個体差が大きい

「笹吹雪」は個体差が大きく、以下のように、株ごとの個性があらわれやすい品種です。

アガベ「笹吹雪」の個体差
  • 葉の幅
    • 幅が広い個体や、比較的シャープな個体
  • トップスパイン
    • 黒く色づく部分が大きく目立つ個体や、控えめな個体
  • ペンキ
    • 白い模様が派手に入る個体や、控えめな個体

親株から出た子株であれば、親株と同じ環境で育てることで、同じすがたに成長します。
ただし、たねから育てた「実生株」の場合、将来どのような見た目に育つかは、大きく成長してみないと分かりません。

将来のすがたが分からないため、特に「実生株」の場合には、ギャンブル性が高い品種と言えるでしょう

成長期は暖かい季節

「笹吹雪」が所属するリュウゼツラン属(アガベ属)の植物は、20~30℃ほどの暖かい温度が好きなグループです。
植え替えをするなら、春や秋の暖かいタイミングがベストです。

この時期に植え替えることで、株へのストレスを最小限に抑え、その後の成長を促せます。

逆に、最高気温が35℃以上に達する季節や、最低気温がひと桁に下がるタイミングは、植え替えの適期ではありません。
その季節に植え替えると、「笹吹雪」にストレスが大きくかかり、株が傷む原因にもなります。

笹吹雪を植え替えました

このタイミングは11月下旬なので、植え替えの適期とは言えません。
ただし「笹吹雪」は寒さに強いアガベなので、今後の成長を促すために、大きな鉢に植え替えることにしました!

根を張れるスペースを広くし、少しでも早く「笹吹雪」を大きくする作戦です

ビニールポットから抜いたときの様子。

太さのある主根や、白っぽくて元気な根が生えていますが、根の量はそこまで多くはない印象を受けます。
根の状態から判断すると、ビニールポットの中には、まだまだ根を張れるスペースがあったでしょう。

ただし土の粒が粉々に砕けた微塵が多く、培養土の状態がよいとは言えないため、植え替えて正解だったかもしれません。

もともと使用されていた土は、再利用できるものもあったため、リサイクルすることにしました!

まだまだ小さな「笹吹雪」ですが、枯れない限りは一生涯かけて、徐々にでも大きく育てていく予定です

2023年12月9日(December 9, 2023)

前回の記録から約2週間が経過し、季節は12月に突入しました。

水やり直後に撮影したため、葉に光沢感があります。

季節外れの植え替えによる影響が気になるところですが、今のところ、下葉が枯れるなどのストレスはあらわれていません。

ただし植物のダメージは、しばらく経ってからあらわれることもあるので、今後も要観察な状況です

これから本格的に寒い季節へと差しかかりますが、「笹吹雪」の育成場所については、検討中です。
「笹吹雪」の高い耐寒性であれば、屋外でも越冬可能だと思いますが、サイズが小さい分、室内に取り込んだ方が無難な気もします…。

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2024年5月9日(May 9, 2024)

前回の記録から、ちょうど半年が経過し、暖かい春の成長期を迎えたときの「笹吹雪」の様子です。

結局、植え替えや寒さの影響による深刻なダメージが見られなかったことから、最低気温が1~2℃ほどに下がる日も、室内に取り込みませんでした。
雪が降った日には、「笹吹雪」の上に、数センチの雪が降り積もったことも…。
それでも、冷害による影響は受けませんでした

真冬には葉色が黒っぽくなっていましたが、最低気温が10℃以上に上昇したくらいから、葉が健康的な緑色を取り戻しています

現在は、9枚目の葉を展開している状態のため、ここ半年で増やした葉の枚数は1~2枚ほど。
お迎えしてから、ほとんど成長を見せていません…。

ただし、「笹吹雪」の成長期である暖かい春を迎えたため、今後の成長に期待しています

「笹吹雪」には、以下のハイポネックス社から市販されている肥料を与えています。
葉を成長させる「チッ素」の配合量がそこまで多くなく、根を成長させる「カリ」の量が多いのが特徴です。
アガベは葉がメインの植物とも言えるため、「チッ素」が多いと、葉が間延びする徒長のリスクが高まります。
アガベやエケベリアなどには、特にオススメの肥料です。

2024年9月16日(September 16, 2024)

前回の記録から約4か月が経ちました。

以前と比べると葉幅が広くなり、トップスパインの鋭さが増したため、イカツイすがたに成長しました

これまでは葉の縁と先端部分だけを白く染めていましたが、葉の表面にもペンキの線が入り、大人のアガベのすがたに近づいています

ただし今のすがたは、「笹の雪」とも区別がつきにくい見た目です。

以前、「笹の雪」の変種として位置づけられていたことが、納得できるすがたをしています。

多湿で調子を崩した「笹吹雪」

下葉が何枚か黒いのは、2~3か月ほど前に、調子を崩していたのが原因です。
梅雨どきに雨ざらしの環境で育てていたところ、高温多湿の環境で、調子を崩してしまいました…。

ただでさえ葉数が少ない状態で、下葉が茶色く枯れはじめたところで酷暑のタイミングを迎えたため、

このまま枯れてしまうかもしれないな…。

と思いましたが、なんとか踏ん張ってくれました

ここまでの成長を見る限り、案の定、とにかく成長が遅い

ここまでの成長を見る限り「笹吹雪」は、自宅で育てているアガベの中で、もっとも成長速度が遅い品種です。

成長が遅すぎて、株の見た目に変化を感じにくい…。

と思うこともありますが、まったく成長しないわけではないため、気長に成長を見守りたいです。

2025年5月7日(May 7, 2025)

前回の記録から約8か月が経過しました。

葉数が13~14枚ほどまで増えたことで立体感が増し、ペンキの模様がさらに目立つようになりました

2024~2025年の冬も、屋外の雨ざらしの環境で過ごしましたが、特にダメージを負うことはありませんでした。

ここまで「笹吹雪」を育ててきて思うことは、葉数が増えてきたと思ったら下葉が枯れ出し、一向に見ごたえのある株に成長しないこと。
あと少し経過すると、昨年、調子を崩した梅雨どきを迎えます…。

引きつづき、成長記録を付けていきます

(更新中)

自宅では「笹吹雪」以外にも、アガベを育成し、成長記録を付けています
以下の記事で、成長記録をまとめているため、よろしければチェックしてください

アガベ「笹吹雪」(ニッケルシー)の育成環境

日当たり

アガベ「笹吹雪」は、直射日光などの強い光に、耐性をもっています。
直射日光が長い時間当たる場所で育てることで、健康的な成長を見せるでしょう。

自宅では、一年を通して、朝から日没まで日が当たる環境で育てています。
「笹吹雪」の耐寒温度はマイナス10℃と言われているため、関東以南であれば、屋外でも冬を越せる品種です。
実際に、頭から雪をかぶっても、ダメージを負うことなく冬を越しました。

「笹吹雪」は光量が不足した状態で育成すると、徒長するリスクが高まります。
室内で育成する場合は、植物育成用のLEDライトを当て、光を確保する必要があります。

アガベなどの多肉植物の室内育成については、以下の記事で詳しくご紹介しているため、ご興味があれば参考にしてみてください

水やり

「笹吹雪」は降水量が少なく、乾燥した環境で自生しています。
少ない水やりで管理し、乾燥気味に育成することで、健康的に育てられます。
土が完全に乾いたタイミングで水やりをするのが、基本的な水やりサイクルです。
高温多湿の環境が苦手なため、土が湿っている状態がつづくと、「笹吹雪」が体調を崩してしまう原因にも…。

自宅の「笹吹雪」はまだ小さいため、春から秋までのあいだは、株の成長を促すために、土が完全に乾いていなくても表土が乾いていれば、水やりをしています。
冬のあいだは、基本的に水やりは雨に任せているため、水やりはほとんどしていません。
水を控えめにし、株が蓄えている水分量を減らすことで、植物の耐寒性を上げられます。

水やりをするときは、鉢の底から水が流れてくるまでたっぷりと与えることで、鉢内の環境を入れ替えられます。

アガベの中でも、特に高温多湿の環境を嫌う「笹吹雪」を健康的に育てるなら、スリット鉢がおすすめです。
以下の記事では、スリット鉢のメリットなどを解説しているため、ご興味があれば、いちどチェックしてみてください。

肥料

「笹吹雪」は、栄養分の少ない土壌で暮らしているため、成長にあたり多くの肥料分を必要としません。
成長期である20~30℃ほどの暖かい季節に、少量の肥料を与えることで、成長を促せるでしょう。

自宅では、培養土に、徐々に植物に効果を発揮する固形肥料「マグァンプ」を混ぜ込んでいます。
春と秋には、月に1~2回ほど、液体肥料をサボテンと同じ希釈率に薄めて与えています。

土に固形肥料が配合されていれば、液体肥料を与えなくても、問題なく成長するでしょう。
ただし株がまだ小さいうちは、液体肥料も適量与えることで、「笹吹雪」の成長をさらに促せます。

アガベの肥料に関しては、以下の記事で詳しく解説しています
ご興味があれば、あわせてお読みください

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