ペンキが特徴的な人気種

アガベ「笹の雪」（直紋タイプ）の基本データ

育 て 易 さ：★★☆☆☆
成 長 速 度：★★★☆☆
入手し易さ：★★☆☆☆
耐　寒　性：★★★★★（耐寒温度（目安）：-7℃～0℃）
耐　暑　性：★★★★★

原産地：メキシコ
花言葉：繊細、気高い貴婦人
科・属：リュウゼツラン科・リュウゼツラン属（アガベ属）
学　名：Agave victoriae reginae（アガベ・ビクトリア・レジーナ）

アガベ「笹の雪」（直紋タイプ）の成長記録

リュウゼツラン属（アガベ属）「笹の雪（Agave victoriae reginae）」の成長記録を付けていきます 

2023年10月31日（October 31, 2023）

まずは、記録開始時の「笹の雪」の様子です。

8～9枚ほどの細長い葉をロゼット状に展開し、葉はほとんど緑一色に染めています。
葉の先端につける『トップスパイン』が鋭くて長いものの、今のところ、それ以外には大きな特徴はあらわれていません。

現状の葉は、あまり多肉質ではありませんが、多肉植物の仲間です 

一部の葉のトップスパインが折れていますが、まだ見た目を仕立てる段階ではないため、特に気に留めていません。
「笹の雪」はどんどん葉を更新していくため、株が成長していくにつれて、目立たなくなるでしょう。

多肉植物のイベントで入手しました

「笹の雪」は、神奈川県川崎市にある多肉植物専門店、「タナベフラワー」で開催された植物のイベントで入手しました。
イベント内容は、複数の販売者さんが集う販売会で、「たにっくん工房」のブースで見つけた株です。

アガベは鋸歯（きょし）と呼ばれるトゲが特徴的

多くのアガベは、‟鋸歯”（きょし）と呼ばれる、葉の先端や縁の部分に付ける鋭いトゲが特徴的な植物です。
購入した「笹の雪」も、よく見ると葉の先端部分だけではなく、縁の部分にも鋸歯を付けています。

『株の成長とともに、鋸歯がどのように変化していくのか。』という点にも注目していきます 

直紋（じきもん）タイプとは？

恥ずかしながら‟直紋”（じきもん）という言葉を知らなかったため、販売者さんに尋ねてみました。

アガベは親株と同じ育て方をすれば、同じすがたに成長するため、あわせて次のように質問してみました。

親株を見られなかったのは残念ですが、「笹の雪」は以前から気になっていたため、購入して育ててみることにしました！

まだまだ育てがいがあるサイズ感ですが、その分リーズナブルな販売価格だったため、納得のショッピングができました 

個体差があらわれやすい品種

「笹の雪」は株ごとに、個体差があらわれやすい品種です。

個体差が激しい「笹の雪」はコレクションのしがいがあるため、複数の特徴的な株を育てている方も少なくありません 

特に人気があるのは、短葉で葉幅が広くペンキが濃い個体

さまざまな個体差が見られる「笹の雪」ですが、その中でも特に人気がある株は、短葉で葉幅が広く、ペンキが濃い個体です。

ちなみに、短葉で葉幅が広いことを「ダルマ葉」と呼ぶことがあります 

以下のアガベはブランド名が付けられ、大株は高い販売価格で取り引きされることが多い園芸品種です。

ただし、いくら選抜種といえども、株が小さいうちは特徴があらわれづらいです。
他の「笹の雪」と区別がつきにくいため、ニセモノが出回ることも、めずらしくありません… 

特にブランド名の付いた株は、信頼できるショップから購入することで、ニセモノを購入するリスクを下げられるでしょう 

2023年11月27日（November 27, 2023）

前回の記録から約1か月が経過しました。

「笹の雪」の下葉が1枚茶色く枯れ込み、他の葉も厚みがなくなったので、株の調子がよくないようです。
自宅に連れ帰ったことで、育成環境が急激に変化していることも、調子が上がらない原因かもしれません。

まだ枯れ込んだ葉は1枚だけなので、今後も経過観察をつづけていきます。

2023年は残暑がつづいたことや、暖冬の影響もあり、11月下旬まで屋外で「笹の雪」を育てていましたが、このタイミングで室内に取り込みました。

耐寒性が高い品種

「笹の雪」は、標高約1,000ｍ～1,600ｍの涼しい場所に自生しているため、耐寒性が高いアガベです 

自宅での「笹の雪」の育成環境は、寒さがピークに達する季節でも、氷点下になる日はほとんど訪れません。
「笹の雪」の耐寒温度はマイナス7℃とも言われるため、霜にさえ注意すれば、屋外でも越冬できると思います。
ただし、今回お迎えした株はまだ小さいため、念のため暖かい室内で育てていくつもりです 

2024年1月13日（January 13, 2024）

お迎えしてから約2か月半、前回の記録から約1か月半が経過しました。
年を越し、2024年を迎えています。

お迎えしたときよりも葉が外側に開いた分、サイズがUPしたように見えます 
ただし他の下葉も枯れ込み、成長点付近の葉もうまく展開できていないため、順調な育成状況とは言えません…。

調子が悪い原因は、水やりが少なすぎる！？

乾燥を好むアガベの中でも、「笹の雪」系のアガベは、特に蒸れに弱いとされています。

蒸れを強く意識し過ぎて、水やりを少なくしすぎていることが、下葉がすぐに枯れてしまう原因かもしれません…。

と考え、ここ最近は水やりの頻度を上げ、土が完全に乾く前に水やりをしています。

2024年5月6日（May 6, 2024）

前回の記録から約4か月が経過しました。

「笹の雪」は、暑い季節に旺盛に成長する“夏型”の品種とされていますが、実際によく成長するのは春や秋などの暖かい季節です。

5月に入り、暖かい植え替えの適期を迎えたため、ふた回りほど大きな鉢に植え替えました。

もともと展開させていた葉に比べて、あたらしい葉の長さが半分ほどしかなく、いびつな形状をしています。
また、黄色っぽく変色している部分が見られることからも、依然として株の調子はあまりよくなさそうです…。
下葉の調子が悪いならまだしも、成長点付近に不調のサインがあらわれているため、心配なところです。

植え替えを苦手としている

アガベは植え替えをしても、大きなダメージを負うことが少なく、多くの品種は2～3週間ほど経てば成長を再開します。

ただし「笹の雪」は植え替えを苦手とし、植え替え後に調子を崩すこともめずらしくありません 

今回の不調は、植え替えによるストレスも、少なからず影響しているかもしれません。

まだ直紋タイプどころか、「笹の雪」らしい特徴もあらわれていないため、なんとか復活を遂げてほしいところです。

今回、植え付けた「スリット鉢」については、以下の記事で詳しくメリットなどを解説しています 
アガベと相性がよい鉢なので、よろしければ、あわせてお読みください 

ちなみに、住友化学園芸さんから、アガベや塊根植物用の培養土が2025年2月に市販されました。
ガーデニング用品の大手メーカーの商品として、注目されています 
アガベの培養土をお探しの方は、試してみてもよいかもしれません。

2024年9月12日（September 12, 2024）

前回の記録から約4か月が経過しました。
今は、雨ざらしのベランダで育てている「笹の雪」の様子です。

春から夏にかけて急成長を見せ、ここ数か月で、葉数は2倍ほどまで増えています 
あたらしい葉には、「笹の雪」の特徴である、白いペンキを付けはじめました 

前回の記録時に不調だった葉は、下の方に回り込み、そこまで目立たなくなっています 
株元からは2～3株ほど子を吹いているので、成長していくにつれて、群生株に成長するように思います。

あたらしい葉が増え、存在感を発揮していけば、「笹の雪」らしいすがたに磨きがかかるでしょう 

2025年4月28日（April 28, 2025）

前回の記録から7か月半が経過しました。

親株の葉数が増え、ペンキも存在感を発揮してきました 
子株も大きく成長しはじめ、親株から外しても育てるくらいまでの大きさまで、成長を見せています 

本来は四角い形状の鉢が、「笹の雪」の根に押され、丸い形状に変形してきました…。
子株を外した方が親株の成長速度は増しますが、現状の見た目もワイルド感があるため、調子が悪くならない限りはこのままの状態で育てていきます。

2024～2025年の冬は室内に取り込まず、霜に当たる屋外で育てていましたが、深刻なダメージを負うことはありませんでした。
今後も、一年を通して屋外で育てていくつもりです 

（更新中）

自宅で育てているアガベは「笹の雪」だけではなく、他にも魅力的な品種を育てています 
以下の記事で、他の品種の成長記録などをまとめているため、よろしければ、あわせてお読みください 

アガベ「笹の雪」（直紋タイプ）の育成環境

日当たり 

「笹の雪」は日光浴が好きなため、なるべく多くの直射日光に当てることで、健康的に成長します。
日照不足の環境で育成すると、株がヒョロヒョロしたすがたに徒長するリスクを高めることに…。

自宅では、春から秋までのあいだ、朝から夕方まで直射日光に当たる屋外で育てています 
「笹の雪」を迎えた年は、最低気温がひと桁になったタイミングで室内に取り込み、その後は春まで室内で育てていました。
室内で育成する場合は、窓から差し込む光では日照が足りないため、植物育成用のLEDライトを毎日10時間当てていました。
育成開始から2年目以降、株がある程度大きくなってからは、冬のあいだも室内に取り込んでいません。
冬の育成場所は、雨ざらしで霜にも当たる環境ですが、寒さにより傷みが出たことはありません。

多肉植物の室内育成については、以下の記事で用意するグッズなどを、詳しくご紹介しています 

水やり 

「笹の雪」は、湿度が高くジメジメした環境が苦手な植物です。
ただし株が小さいうちに、水やりの頻度を下げ過ぎると、体調を崩す原因になります…。
小さなうちは水やりを多めに与え、株の成長にあわせて水やりを減らしていくのが、望ましい育成方法です。

自宅では、お迎えしてから雨が当たらない軒下に置き、土が完全に乾いて2～3日後に水やりをしていました。
その後、冬から春までのあいだ室内管理に切り替えてからも、水やりは同じ頻度です。
株がある程度大きくなってからは、一年を通して屋外管理で、今は雨ざらしの環境で育てています。
基本的に雨に水やりを任せていますが、雨が2～3週間降らない場合にのみ、水やりをしています。

冬のあいだ、暖かい温度や強い光を確保できない場合には、水やりを控えめにして育成環境のバランスを整えましょう。
他の季節と同じ頻度で水やりをしていると、根腐れや徒長のリスクを高めてしまいます…。

雨ざらしの環境で育てていても、乾きやすい培養土を使用していることもあり、今のところ調子を崩す様子は見られません。

自宅で使用しているアガベの培養土については、以下の記事で配合割合などを詳しくご紹介しています。
ご興味があれば、あわせてお読みください 

肥料 

「笹の雪」は、栄養分が少ない土壌で自生しているため、肥料がなくても枯れにくい植物です。
ただし肥料が不足すると、葉色が悪くなるなど、不調のサインがあらわれることがあります。
春と秋の成長期に少量の肥料を与えることで、「笹の雪」の成長を後押しできるでしょう。

購入時の培養土には、肥料が配合されているのか分かりませんでした。
植え替え後の培養土には、徐々に効果があらわれる固形肥料（緩効性肥料）を混ぜて使用しています。
液体肥料は、成長期に2週間に1度ぐらいの頻度で、サボテンと同じ希釈率で与えています。

液体肥料と固形肥料については、以下の記事で詳しく解説しているため、ご興味があればお読みください