多肉植物&サボテン屋
神奈川県横浜市旭区にビニールハウスを構えている、多肉植物専門店の「カクタス広瀬」に行ってきました!
いろいろな多肉植物イベントなどでも名前を見かけることの多い生産農家さん、そして販売者さんのため、神奈川県内で多肉植物にハマっているひとであれば、一度は名前を聞いたことのあるひとも多いでしょう!
植物イベント以外にも、ガーデニングショップなどへの卸販売やワークショップを通じた多肉植物に関するレクチャー、植栽事業などの事業を展開し、いろいろな場面で神奈川県横浜市内の多肉植物業界を盛り上げている存在です。
本記事では、「カクタス広瀬」をご紹介しています!
カクタス広瀬
「カクタス広瀬」の敷地の大きさは500坪(約1,650㎡)を誇り、敷地に建てられている複数のビニールハウス内を中心に、1,000種類以上の多肉植物が育成され、そして販売されています!
“1,000種類以上の多肉植物”と聞いても、逆に数が多すぎてイメージがしづらいかもしれませんが、本当にたくさんの多肉植物が並んでいて、右を見ても左を見ても“タニクショクブツ”といったお店です。
そもそも、「多肉植物」とは、乾燥している地域でも暮らしていくことができるように、体内に多くの水分を蓄えておけるように自分自身のカタチを進化させた植物の総称ですが、多肉植物のなかにも多くの品種が存在します。
- エケベリア、グラプトベリア
- ハオルチア
- サボテン
- ユーフォルビア
- 塊根植物、塊茎植物
- アガベ 等々
上の多肉植物のうち、「カクタス広瀬」にはほとんどすべての多肉植物が並んでいました!
下の写真は、「カクタス広瀬」の店頭に設置されていた旗ですが、旗の上の方に描かれている紫色の柱サボテンは、かわいらしいイラストとなっています!
この“紫サボテン”は、ホームページやインスタグラムのプロフィール画像にも使われているので、「カクタス広瀬」のロゴマークとなっているのでしょう!
売り場の植物たち
サボテン(Cactus)
多くの多肉植物がいるなかで、「カクタス広瀬」の売り場で、特に多く取り扱いがある植物はサボテンです。
サボテンは、「カクタス広瀬」でたねから育てられた小さなサイズの株から大きめなサボテンまで、大小さまざま!
また、ほかのガーデニングショップでもよく見かける普及種から、これまで見たことのないめずらしい品種まで、いろいろな株が売られています
フェロシオール(Ferocior)
特に目に留まった品種を、いくつかご紹介します!
まずは、「フェロシオール(Ferocior)」という品種から!
白くて鋭く、長めのトゲを付けた姿がカッコ良いですが、売られていた株は残り1株!
ほかの株は、すでに売れてしまったのかもしれません。
園芸ラベルには、たねを蒔いた日付が書かれていたので、おそらく「カクタス広瀬」でたねから育てられている株ではないでしょうか。
サボテンは、昼と夜の寒暖差が大きな環境で育てると、鋭いトゲが長くそして太く成長し、よりイカツイ見た目へと化けるのだとか!
ただでさえイカツめなトゲを付けた「フェロシオール」ですが、成育環境次第では、もっとイカツく育てることができるかもしれないので、サボテンも奥が深いものです!
白瑞鳳玉(Capricorne var.niveum)
こちらは、「白瑞鳳玉(Capricorne var.niveum)」です!
正直なところ、売り場ではまったく品種名を読むことができませんでしたが、あとあと調べてみたところ「白瑞鳳玉」は“はくずいほうぎょく”と読むようです!
中心部の柱頭はあざやかな黄色に色づき、花びらは中心部は真っ赤ですが、先端にいくほど淡い黄色に染めています!
色合いのグラデーションが、異次元ともいえるキレイなお花となっています!
サボテンの咲かせるお花は、ほかの植物とは別格ともいえる、あざやかさな色を放つモノ!
サボテンも品種によっては、たった1日だけのお花を咲かせ、そのあとはせっかく咲かせた枯らしてしまう品種もいます!
たった1日だけの開花に全力をそそぐ分、余計にキレイなものになるのかもしれません!
エケベリア(Echeveria) ほか
サボテンのほかには、ハオルチアやユーフォルビア、エケベリアなども多くの品種を扱っているご様子!
ここのエリアに暖かい季節に足を運んだところ、多くの蚊に襲われたこともあります・・・!
「カクタス広瀬」の出入り口付近に、虫よけスプレーが置かれているので、ショップの奥に向かう前に虫よけスプレーを使用することがオススメです!
ただ、広い売り場の面積からすれば、根を肥大させる塊根植物やアガベ、自生地で育った植物を日本に輸入した現地球(げんちきゅう)と呼ばれる多肉植物は、そこまで多くの株を扱っていないようです。
ガラスやビニールを間にはさむだけで、ひとの目で感じている以上に、多くの太陽光が遮られてしまいます。
ビニールハウスの中での光の量では、強い光を好む植物の育成には、あまり向いていないのだと思われます。
「カクタス広瀬」ではないですが、以前にビニールハウスの中で塊根植物を育てている、別の生産農家さんで育てられている株を見たことがありますが、株が間延びする“徒長(とちょう)”した状態に育っていたことも・・・!
アロエ(Aloe)
こちらは、先ほどの写真のすぐ近くのエリア!
ここでは「アロエ」を中心に扱っていました!
実は、ヨーグルトなどでもおなじみの「アロエ」も、多肉植物の仲間です!
「アロエ」は、街なかでもよく見かける、昔ながらの植物で群生して育つというイメージがありますが、コンパクトサイズに育つアロエもいろいろとあります!
- レッドドラゴン(Aloe ‘Red Dragon’)
- プラテンシス(Aloe pratensis)
- ディスコクイーン(Aloe Disco Queen)
- ラウヒースノーフレーク(rauhii ‘Snow flake’) 等々
自宅でも「アロエ」をいくつか小さな鉢で育てていますが、品種により育て方が異なるモノ!
真夏の直射日光を当てると、すぐに葉焼けの症状が出てしまう品種や、直射日光にかなり強い品種など、「アロエ」の育成は難易度が高いといえるでしょう。
大きく育つ品種も迫力があって良いですが、大人になっても小さいまま育つ「アロエ」も、カワイさがあって良いものです!
屋外の植物コーナー
続いて、屋外で植物を扱っているコーナーです!
「カクタス広瀬」では、ビニールハウスの中だけではなく、雨や空からの光が直接あたる環境でも、一部の植物が販売されていました!
雑草の対策として、地面に黒いビニールが敷かれています!
一部の株は「カクタス広瀬」で生産されている多肉植物のように見えたので、実生の株を中心とした“育成”をメインの目的としている場所とも思いましたが、現地球の株も売られていました!
そして、その中には、ひとの背の2倍ぐらいの高さまで成長しているサボテンの姿もありました!
現地球の株は、神奈川県内では屋外の環境で冬の寒さを乗り越えるのは厳しいので、冬の間はビニールハウス内に取り込んでいるものと思います。
- アデニア・グロボーサ(Adenia globosa)
- キフォステンマ・ユッタエ(Cyphostemma juttae)
- パキポディウム系の植物(Pachypodium) 等々
ハオルチア(Haworthia)
神奈川県内にはほかにも多くの株数を扱うショップはありますが、ハオルチアの品種数では、神奈川県内でナンバーワンの数を扱っていると感じました!
すぐ隣同士に置かれている株でも、品種名が異なっていることも多く、品種に偏りがあまり無いモノことも特徴です!
お探しのハオルチアがあるなら、1鉢ずつ丁寧に確認していかないと、見つけられないかもしれません!
- ブリザード(Blizzard)
- ビッグバン(’BigBang’)
- 不死鳥(’Fushicho’) 等々
お店の出入り口付近にあるビニールハウスの中は比較的涼しいのですが、お店の奥に位置するビニールハウスの中は、めちゃくちゃ暑く、多肉植物を見ているだけでも額から汗が出てきます。
ちなみに、訪れた日の神奈川県横浜市の最高気温は約20℃でしたが、奥のビニールハウス内に置かれていた温度計は約45℃を指し示していました・・・!
ビニールハウスが保温する効果を持っていることは知っていますが、ビニールハウスの出入り口を閉め切っていない状態でも、ここまで周囲との温度が変わるものだと、あらためて感じさせられることに!
ちなみに、ハオルチアの置かれているビニールハウスは、出入り口付近にある方なので、涼しい環境で育てられていました。
暑さには弱い品種なので、奥のビニールハウスで育てていくのは、むずかしい植物なのだと思います。
2階の植物コーナー
はじめて「カクタス広瀬」に行ったときには、事前のリサーチが足りずに存在にすら気づけませんでしたが、「カクタス広瀬」の一部のビニールハウスは、2階建てになっています!
出入り口から入ってすぐの左右の場所に、1階と2階をつなぐ階段が設けられているので、足を運ぶときはチェックすることを忘れずにしてください!
暖かい空気、暑い空気は上の方に上っていくモノです。
そのため、2階の場所は1階よりも暑いイメージを持っていましたが、奥にあるビニールハウスの中よりは涼しい環境で、ゆっくりと多肉植物を見ることができました!
2階のコーナーは、多肉植物なら品種を問わず、なんでも揃っているという場所になっています!
どこになんの品種があるのか、売り場の区別があまり分からないので、欲しい品種があるときは、見落とさないように注意が必要です
ガーデニンググッズ
ハウス内のガーデニンググッズ
ビニールハウス内では、植木鉢を中心にして、ガーデニンググッズを取り扱うコーナーもあります!
ここではほかのガーデニングショップでも見かける植木鉢から、いま流行りの3Dプリンターでつくった植木鉢まで、多肉植物の魅力をさらに引き立てるために、必須のアイテムが置かれていました!
肥料や活力剤、ジョウロなどの取り扱いは少なめですが、「カクタス広瀬」で配合された多肉植物用の培養土は、ほかのガーデニングショップでも取り扱われるほど、多肉植物にマッチした用土として知られています!
ジャンク品コーナー
そしてお店の前には、使用済みの植木鉢が「ジャンク品」として置かれていますが、この「ジャンク品」は自由に持っていくことができます!
この日は、すこし「ジャンク品」の量は少ない印象を受けましたが、以前に行ったときは、素焼き鉢が大きいものから小さなものまで、写真の量の何倍も多く並んでいました!
だいぶ邪道ですが、「カクタス広瀬」の近所に住んでいる場合には、わざわざ鉢を買いに行かずに、この「ジャンク品」だけで自宅の植物を育成することも可能なのかもしれません!
数年前に持ち帰った「ジャンク品」は、いまだに自宅で使用しているので、少なくともすぐに壊れてしまう粗悪品ではないと思います!
周囲の環境
最寄り駅の三ツ境駅から「カクタス広瀬」に歩いて向かう道のりには、のどかな田園風景が広がっています!
そして、「カクタス広瀬」から徒歩で4~5分といった距離の場所には、無人のフラワーショップにお花や野菜の苗が並んでいました!
無人のショップがある地域は治安がよくて、その地域に住んでいるひとたちも穏やかなイメージをもっているので、なんだかホッコリした気持ちになります!
「カクタス広瀬」のビニールハウスの周囲にはひたすら畑が広がっているので、植物だけではなくさまざまな生きものが暮らしているのだと思われます。
過剰な心配かもしれませんが、周囲にはヘビや毒を持っている昆虫なども生息しているかもしれないので、「カクタス広瀬」に足を運ぶときはサンダルではなく、運動靴などを履いた方が万全な体制となるでしょう。
また、周囲には“市民の森”が立ち並んでいて、自然豊かな環境が広がっています!
- 上川井市民の森
- 瀬谷市民の森
- 追分市民の森
- 矢指市民の森
さいごに
実際にお店に足を運んだ印象としては、ビニールハウスの数はもっと建てられているような気もしましたが、「カクタス広瀬のHP」では、ビニールハウスを5棟構えていると書かれています。
1棟あたりのビニールハウスが大きいので、数多くのビニールハウスが建っているように錯覚したのかもしれません!
「Cactus(カクタス)」とは英語で“サボテン”という意味なので、「カクタス広瀬」とは、広瀬さんが経営しているサボテン屋さんという意味になるのでしょう。
それでは、日本で名付けられている「サボテン」はどこからきているのでしょうか!?
“サボテン”の名前の由来にはいろいろな説があるようですが、昔はサボテンの樹液などを石ケンとして使用していたようで、ポルトガル語で石ケンを表す“シャボン”が変化していき、“サボテン”となったとされる説が有力です。
ちなみに昔はサボテンのことをシャボテンと言われている時代もあり、伊豆にある“シャボテン動物公園”など、昔のネーミングがいまだに使われている施設もあります。
「カクタス広瀬」は多肉植物を“販売”しているというより、多肉植物を“生産”している色合いの方が強いお店なこともあり、多くの植物には品種名や値札が付いていません!
品種名や販売価格を知りたい場合には、店主に直接確認する必要があります。
品種名はともかく、値札の面に関しては、植物の状況をみて価格を決めているのかもしれません。
数多くの多肉植物を育成している環境のなかで、多肉植物の成長に応じて1つずつ値札を差し替えていたら、その作業だけで日が暮れてしまいそうです・・・。
生産農家さん、そして多肉植物の販売者さんのすべてを見ることのできる「カクタス広瀬」に、一度足を運んでみてはいかがでしょうか!?
特に、多肉植物のことをある程度知っている、中級者以上の“タニラー”にはオススメできる多肉植物専門店です!
同じ神奈川県内で、オススメできる多肉植物専門店も別記事でご紹介しています。
神奈川県内のオススメ園芸店については、下記の記事でご紹介しているので、あわせてチェックしてみてください。
カクタス広瀬の基本情報
住所・アクセス
横浜市旭区下川井町1621-4
相鉄線「三ツ境駅」からバスで5分 他
営業時間・定休日
AM9時00分からPM17時00分まで
日曜日・祝日定休
電話番号・HP
045-951-9087
カクタス広瀬の公式HP
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