育てやすい観葉植物
ガジュマルの基本データ
育 て 易 さ:★★★★★
成 長 速 度:★★★★☆(枝葉はよく成長する)
入手し易さ:★★★★★
耐 寒 性:★★★★☆(耐寒温度(目安):5℃)
耐 暑 性:★★★★★
原産地:台湾、沖縄、屋久島、種子島
原産地の特徴①:平均気温が1桁になることはほとんどなく、年間を通して暖かい地域。
原産地の特徴②:台風がよく直撃する。
原産地の特徴③:降水量の多い日本の中でも、沖縄は特に多い地域。
風水・花言葉:『たくさんの幸せ』、『健康』
科・属:クワ科 イチジク属
学 名:Ficus microcarpa
別 名:「幸せを呼ぶ木」、「多幸の木」、「タイワンマツ(台湾松)」、「トリマツ(鳥松)」、「精霊の宿る木」、「絞め殺しの木」、「レインツリー(雨の木)」
ガジュマルの成長記録
2020年8月ごろにお迎えした「ガジュマル(Ficus microcarpa)」の成長記録です!
「ガジュマル」はわたしが植物にハマるきっかけになった植物で、思い入れのある植物のひとつ。
ユニークな見た目からファンの多い観葉植物として、日本の園芸界に浸透しています。
2022年12月17日(December 17, 2022)
「ガジュマル」はガーデニングショップに行けば必ず出逢えるといっていいほどメジャーな品種で、街なかにあるような小さめなお花屋さんなどでも見かけることも多く、タイミングが良ければ100円ショップでも売られていることのある植物です!
ダイソーに行ったときにたまに「ガジュマル」が売られているのを見かけますが、今のところ100円ショップでは税込330円のガジュマルしか見たことがありません。
ただし、110円でも売られていることがあるようなので、もしお見かけすることがあれば、是非とも入手したいモノ!!
いろいろなカタチをした「ガジュマル」がいるので、何株あってもよい観葉植物だと思っています。
「ガジュマル」は成長速度が早く枝葉をドンドン伸ばしますが、暖かい季節であれば枝葉を多少剪定してもあまり調子を崩さないため、枝が伸びたら剪定をすることを繰り返していけば、省スペースでも育てることができる植物です!
同じ姿のモノはふたつと無いほどイロイロな姿形をしたガジュマルがいますが、ガーデニングショップに行けばいくつもの「ガジュマル」が置かれていることも多いので、掘り出しモノを探す感覚でお気に入りの「ガジュマル」を見つけだすのも、楽しみ方のひとつだと思います!
神奈川ではコンパクトなサイズに仕立てられた「ガジュマル」しか見ることはありませんが、沖縄の自然の中で自生している「ガジュマル」をみたときは、本当に同じ植物なのかと疑ってしまうぐらい驚きました!
その高さは約20mで、幹からでてくる気根(きこん)の太さ、そして量もすごい多い!
もはや「ガジュマル」と言われても、「ガジュマル」に見えないぐらいの違いがありますね。
植物は基本的に自らの足で移動することができないため、動物よりも環境に適応する能力が高いのですが、環境によってここまで違いがあるのかと思わされる瞬間でした。
ちなみに、「気根」は自らの体重を支えたり、空気中の水分を吸収したりする役割を担う植物の根です。
2024年4月3日(April 3, 2024)
だいぶ時間が経過しましたが、前回から1年4か月後の「ガジュマル」の様子です!
「ガジュマル」は、沖縄では屋外では地植えされていることもめずらしいことでは無いので、屋外の寒さでも枯れることなく育つことができますが、関東圏内では話は別です。
最低気温が一桁の日が続くと、常緑の植物にもかかわらず落葉してしまい、最悪の場合は枯れてしまうことにも。
そのため冬の間は比較的暖かい室内に取り込み、水やりも枯れない程度に控えめにして、一緒に冬を越しています。
水やりを控えめにして植物の体内に蓄えている水分量を減らすことで、寒さに強くすることができますが、この冬はすこし水を切りすぎてしまったのか、展開している葉の数が少なくなっています。
また、気づけば3年半以上も植え替えをしておらず、鉢の中が根でギュウギュウになっているようなので、その点でもあんまり調子が良くないのかもしれません。
観葉植物はその漢字のごとく、葉を観ることを楽しむ植物の総称ですが、観葉植物として流通している「ガジュマル」は、葉だけではなく根の部分が肥大したカタチを楽しむ植物でもあります。
そんな根を大きく肥大させる植物に「塊根(かいこん)植物」と呼ばれる植物がいるので、「ガジュマル」もこの塊根植物の仲間だと思われがちです。
ただ、塊根植物は多肉植物の中で根を肥大させる植物ですが、「ガジュマル」は多肉植物の仲間ではないので、塊根植物ではありません。
観葉植物の植え替えの目安のひとつに、“鉢底穴から植物の根が見えたタイミング”がありますが、自宅で育てている「ガジュマル」の根は鉢の下から出てきてしまっているので、完全に植え替えのタイミングを迎えているようです。
このあと、体調回復のために「ガジュマル」の葉をすべて落としてしまう“丸坊主(まるぼうず)”を行いました。
長くなるため、別の記事で丸坊主のメリットなどについてご紹介しています。
よろしければお読みください!
そこまで知られていないことですが、「ガジュマル」は“ゴムの木”の仲間で、ガジュマルの体内を通っている樹液には、ゴムの材料となる「ラテックス」という成分が含まれています。
肌が弱いひとがこの樹液に触れるとかぶれることがあるので、剪定をする場合には園芸用の手袋をつけた方が無難ですね。
一般的に植物のめしべにおしべの花粉がつく「受粉」は、自然のなかで吹く風や不特定多数の虫や鳥が運んでくることで成り立ちますが、ガジュマルは「ガジュマルコバチ(イチジクコバチ)」という虫のみが受粉の役割を務めています!
なんでも、ガジュマルはこのガジュマルコバチを育てるためのお花をつくり、共生関係を結んでいるのだとか!
お互いの存在がなくてはならない、Win-Winの関係を築き上げているのですね。
2024年8月15日(August 15, 2024)
春に丸坊主を行い、真夏を迎えている「ガジュマル」の様子です!
4月に落葉していたことは感じさせないぐらい、体調が回復したようです!
葉の緑色も濃いですし、すべて切り落としたはずの枝も、すっかり元通りに!
ここまで復活してくれたということは、根も成長しているはずだと思い、なにげなく鉢の下をのぞいてみると・・・。
数か月前に根も整理したはずですが、同じ状況に・・・。
どれだけ強い植物なんだと思いますが、旺盛な成長力は育てている側も元気がもらえるので、また様子を見て植え替えたいと思います!
「ガジュマル」を育てるときは、少し大きめな鉢に植えることで、わたしと同じ状況は回避できるかもしれません。
(更新中)
自宅では、他にも観葉植物を育てています。
品種ごとの成長記録&育て方は、下記の記事でまとめているので、よろしければチェックしてみてください
「ガジュマル」の名前・別名の由来
「ガジュマル」の名前の由来
「ガジュマル」は、正式には“フィカスミクロカルパ”といった名前を持っている植物ですが、それでは「ガジュマル」という名前はどこから来たのかというと正確には分かっていないのだとか。
名前の由来として有力な説はふたつあり、「絡まる」からなまっていったと言う説と「風を守る」からなまっていったと言う説です。
途中のなまっていく過程は、個人的な見解ですが、下記のような感じではないかと思われます。
- 「絡まる」がなまっていった説
- 「からまる」から「かじゅらまる」へ、そして「がじゅらまる」に変化し最終的に「ガジュマル」に行きついた
- 「風を守る」がなまっていった説
- 「かぜをまもる」から、「かぜまもる」へ、そして「がぜまる」に変化し最終的に「ガジュマル」に行きついた
生命力が旺盛な植物で、周囲の樹木や岩などに絡みつく特徴がある点、そして巨大に成長することから風から守ってくれる存在として、昔から日本の生活に馴染んでいたことが伝わってきます。
「ガジュマル」の別名・別名の由来
「ガジュマル」には、いくつもの別名が存在します!
さまざまな名前がつくのは、人気者であるからこその宿命ともいえますが、別名とその由来については下記のとおりです!
- 「幸せを呼ぶ木」、「精霊の宿る木」、「多幸の木」(たこうのき)
- 大きなガジュマルには木の精霊“キジムナー”が宿っており、キジムナーと仲良くなるとそのひとの家が繁栄すると言われているため
- 「絞め殺しの木」
- 他の植物との日照確保の競争のために他の植物に巻き付き、巻き付いた相手を枯らしてしまうこともあるため
- 「レインツリー(雨の木)」
- 多くの気根を幹から下げている姿が、雨が降ったときの様子に見えるたえ
正確な由来までは分かりませんでしたが、ほかにも、「タイワンマツ(台湾松)」や「トリマツ(鳥松)」と呼ばれることもあるそうです。
ガジュマルの育成環境
「ガジュマル」はとても丈夫で育てやすいので、はじめて育てる植物としてもオススメですが、下記のよう育てていくことが望まれます。
日当たり
ガジュマルは沖縄などで自生している植物なので、暑さには強く寒さには弱い特徴を持っている植物です。
太陽の光が好きな植物で直射日光にも強いですが、耐陰性(たいいんせい)もあるので、ある程度の日陰であれば生きていくことができ、直射日光のあたらない室内の窓辺でも育てることができます。
自宅では、春から秋まで、午前中から日没まで直射日光があたる場所に置いています。
季節によっても日照時間は異なりますが、1日の日照時間は平均すると、おそらく4~5時間ぐらいです。
耐寒温度は5℃とされていますが、安全をみて最低気温が10℃を下回ってきたタイミングで、室内に取り込んで、植物育成用LEDの光が遠くからあたる場所で育てています。
まったく日の当たらない環境を除けば、場所を選ばない植物といえますが、日照が足りないと枝葉がヒョロヒョロと徒長してしまうので、徒長した場合には剪定を行い、樹形を整えてあげましょう。
日照があまりにも当たらない場合に、枝葉を落としてしまうこともありますが、育成環境を改善すれば立ち直ってくれることも。
落葉してしまったからといって、すぐに枯れてしまったと判断せずに、しばらくは日照時間などを改善して様子をみることが必要です。
特に、幹が硬い場合には復活する可能性が残されています。
水やり
水やりも沖縄の環境を再現すれば良いと思われがちですが、沖縄で自生している「ガジュマル」と鉢に植えられたサイズの「ガジュマル」では、体内に蓄えておける水分量が異なります。
また、自生地では根を土壌に深くまで張っているので、土壌の深くから水分を吸い上げることもできますが、鉢内の環境では水分を吸い上げられる土壌の体積も限られているところ。
春から秋までは表土が乾いたら、鉢底から流れ出てくるぐらいの量の水を与えましょう。
一回に与える水やりの量を多くすることで、鉢底から雑菌などを洗い流すことができ、鉢内の空気も水圧によって入れ替えることができます。
冬は室内に取り込み、2週間に1度程度の頻度で少量の水を与えていますが、暖かい環境を保てるのであれば株の様子を見ながら水やりの回数や一回に与える量を多くしてもいいでしょう。
冬の間は空気が乾燥しているので、霧吹きで葉に水をかける「葉水(はみず)」は、なるべく毎日行うようにしています。
葉水を与えることで、乾燥対策となり、「ガジュマル」が本来暮らしている湿度の高い環境に近づけることができます。
肥料
元肥の入っている市販の観葉植物の土に植えていますが、数年間植え替えていない場合は、用土の中の肥料も不足しがちに。
2~3年の頻度での植え替えが望まれますが、土壌の中の肥料分も植物にどんどん吸収されていくので、春のタイミングで追肥を与えても良いでしょう。
用土の上に置くタイプの肥料を使用することで、植え替えをせずに追肥を与えることができます。
また、春から秋までは2週間に1度程度、液体肥料を水で薄めて与えています。
液体肥料を使用する場合は、「観葉植物」と記載されている項目に合わせて希釈して使用することで、肥料で失敗するリスクを軽減させることができるでしょう。
「ガジュマル」は、春から秋まで特に枝葉の部分は旺盛な成長を見せてくれますが、寒い季節にはほとんど肥料分を必要としません。
冬の間は肥料を与えず、秋に肥料を与える場合には固形肥料ではなく液体肥料を中心に与えることで、冬の季節に余計な肥料分を吸わせることなく、水やりをすることができます。
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