多肉植物のたねの蒔き方をご紹介!発芽率を上げるためには、どうすれば良い!?

多肉の実生を楽しむために

ガーデニングショップに足を運ぶと、さまざまな多肉植物が販売されているものです!
多肉植物専門店にもなると、扱われている多肉植物の数は、何千、何万といった株数になります!

1株数百円という株から1株数千円の株まで、また現地球(げんちきゅう)と呼ばれる植物にもなると、数万円から数十万円といった金額に跳ね上がる株まで、さまざまな植物が売り場に並んでいるものです!

高額な株は、とても気軽に手を出せるものではありませんが、見た目はとてもカッコイイ株ばかり!
喉から手が出るほど、欲しくなるものです・・・!
この多肉植物を、たねからうまく育てることができれば、かなりお買い得に多肉植物を楽しめることにもつながるでしょう!

本記事では、多肉植物のたねの蒔き方や、発芽率を上げる方法についてご紹介しています!

たね蒔きへの疑問・本記事で書いている内容
  • たね蒔きに必要なモノは!?
  • どのような用土に蒔けばいいのか!?
  • たねや用土の消毒は、必要なのか!?
  • たねを蒔いた後、水やりは毎日行った方がいいのか!?
  • 太陽の光には、どの程度当てた方がいいのか!?
  • 温度は何℃に保てばいいのか!?
  • たね蒔き時に、肥料は必要なのか!?

多肉植物のたねを入手するルートについては、下記のレビュー記事でご紹介しています。

目次

たね蒔きに必要なモノ!

多肉植物のたねを蒔く際に必要なモノは、下記のとおりです!

最低限揃える必要のあるモノ

まずは、最低限揃える必要のあるモノから。

必要最低限揃えるモノ
  • 多肉植物のたね
  • たねを蒔く用土

鉢ではなくても、用土を入れておける容器があればOKです!
また、たねを蒔く用土もいろいろと種類があるので、用土については後ほど詳しくご紹介していきます。

あれば望ましいモノ

つづいて、あれば望ましいモノについて。

必需品ではないものの、たね蒔き後の管理が楽になり、発芽率の向上にもつながるでしょう!

必要に応じて揃えるモノ
  • 腰水に使用する容器
    • 鉢ごと水につける「腰水」(こしみず)をする場合に、必要
  • 熱湯
    • 鉢や用土を殺菌する場合、お湯をかけるときに使用
  • 殺菌剤
    • 多肉植物のたねを消毒する場合に、必要
  • 活力剤
    • 植物の発芽率を高めたい場合に、使用
  • ラップ
    • 高い湿度を保ちたい場合に、使用する場合がある
  • 霧吹き
    • 高い湿度を保ちたい場合に、定期的に霧吹きで水をかける方法もある
  • ピンセット
    • 多肉植物のたねを扱う際や、細かい作業時にあると便利
  • 園芸ラベル
    • 複数種類の多肉植物のたねを蒔く場合に、品種名が分からなくなることを避けることができる

こうして挙げてみると結構な数のグッズが必要だと思えてきますが、最低限「たね」「鉢」「用土」の3点セットがあれば、たねを蒔くこと自体はできます!

実際に多肉植物のたねを蒔いてみて、もし必要性を感じることがあれば、徐々に買い足していけば充分だと思います。

たねはどのような用土に蒔けばいいのか!?

つづいて、たね蒔きに使用する「用土」について。

多肉植物のたね蒔きには、高い湿度を保っていく必要があります。
多肉植物の原産地には、「雨季」と「乾季」が存在しますが、多肉植物は「雨季」のタイミングで旺盛に成長する特徴をもっているもの。
高い湿度を保つことで、成長期である「雨季」が到来したと、多肉植物に感じさせることが重要になるのです!

この高い湿度を保つことで、厄介な存在となるのがカビやコケの存在・・・。
有機質の用土にたねを蒔き高い湿度を保っていると、カビやコケが発生する可能性が高まるので、用土は無機質のモノを使用し、その後も無菌の状態を保つことが望まれます!

有機質・無機質
  • 有機質の用土 : 腐葉土(ふようど)、堆肥(たいひ)などが配合されている用土
  • 無機質の用土 : 赤玉土(あかだまつち)、鹿沼土(かぬまつち)、ひゅうが土など

実際に、多肉植物のたね蒔きに使用する用土を、パターン別にご紹介していきます!

パターン1:たね蒔き専用の用土を使用する

まずは、市販されているため蒔き専用の用土を使用する方法です!
実際に用土が入っているパッケージには「たね蒔き・さし芽の土」などと記載されていることが多いです。

たね蒔き用の土は非常に柔らかくて、まるで座ると沈み込みすぎるソファのように、フッカフカな質感をしています!
はじめて使用したときは、ほかの用土にはない質感で、新鮮な感覚を覚えました!

このフッカフカな質感で、たねの表面を包み込むことができるので、たねの表面を湿らせた状態にキープできることも特徴のひとつです!

ため蒔き専用の用土は、植物が新しく伸ばした根が、用土の中にどんどん潜っていきやすいようにつくられているので、発芽してからしばらくの間は問題なく成育していくもの。
ただ、あくまで「たね蒔き」&「さし芽」用の土である点には、注意が必要です
植物が発芽をした後に、成育していくことを考慮してつくられていないので、発芽した後もこの用土でずっと育てていくわけではなく、早い段階で通常使用する培養土に植え替えることが必要となるでしょう。

また、スムーズに根を伸ばしていける環境で育った根は、細くて丈夫ではない根に育ちやすいことも、デメリットのひとつ。

すこし過酷な環境で育った方が、強い植物へと成長しやすいものです。

野菜や果物のたねのメーカーとして有名な「サカタのタネ」からも、たね蒔きやさし芽に使用できる用土が出されています!

パターン2:多肉植物用の土を使用する

ふたつめのパターンは、一般的な多肉植物も育てることのできる、「多肉植物用の土」にたねを蒔く方法です。
「多肉植物用の土」にたねを蒔くことで、発芽した後も植物が大きく成長して鉢が小さくなってしまうまでの間、植物を植え替える必要がなく、もっとも楽な方法といえるでしょう!

園芸用土には、大きな粒状である「大粒」、中ぐらいの粒状の「中粒」、小さな粒状には「小粒」、「小粒」よりも小さな粒状の用土には、「細粒」という区分けがあります。
植物の品種にもよりますが、粒の大きさが小さな「小粒(こつぶ)」の用土を使用しても、発芽した後に根がスムーズに用土の中に潜っていけないこともあります。
可能であれば、「細粒(さいりゅう)」の用土を使用するのがオススメです!

植物を植え替えることは、自然界ではほとんど起こりえない状況なので、植物にとってはストレスとなるもの・・・。
多肉植物の中には、植え替えの際に根を触られることを、ほかの植物以上に苦手としている品種もいます。
そのような品種は発芽後に植え替えをすると、枯れてしまうことが多いので、ある程度の大きさに成長するまで、同じ用土に植えたまま育てた方が無難でしょう。

細粒のモノではありませんが、多肉植物の用土は「花ごころ」の商品か、「プロトリーフ」の商品がオススメです!

細粒の用土を使用したい場合には、「赤玉土」や「鹿沼土」、「ひゅうが土」などを配合し、オリジナル培養土をつくっていく必要があるので、すこし手間だと感じるかもしれません。

多肉植物に使用できる培養土の配合割合などは、下記の記事で詳しく書いているので、気になる方は参考にしてください。
「アガベ」に焦点を当てて書いていますが、多肉植物であれば全般的に使用できる培養土となっています。

パターン3:複数の用土を併用して使用する

最後のパターンは、複数の用土を併用して使用する方法です。

複数の用土を混ぜ合わせて使用するのではなく、上の方に使用する土と、下の方に使用する土で、違った土を使用する方法となります。
用土の上の方には、やわらかい質感で根が潜っていきやすい用土を使用し、用土の下の方には「多肉植物用の土」など、多肉植物の“育成”に向いている用土を使用するのです!

上の部分にはたね蒔き専用の用土だけではなく、粒がより細かい「バーミキュライト」や「ピートモス」などを敷くと、根が潜っていきやすくなります。

たねのどこの部分から植物の根が出てくるのか、あらかじめ分かっている場合は、根が出てくる部分を土に少し刺すと、より一層植物の根が用土の中に潜っていきやすくなるでしょう!

たね蒔き時には、少し手間が増えることにもなりますが、複数の用土を併用して使用することで、たねが発芽してからも植え替える必要がなく、その後も同じ用土で育てていけることになります!

多肉植物のたね蒔きに使用する用土には、複数のパターンがありますが、それぞれ一長一短あるのは事実。
すでに、多肉植物を育てていくための培養土をお持ちなのであれば、そのまま培養土に蒔いてしまうのもひとつの方法です!

用土やたねには消毒を!

前述のように、たねの発芽を促すためには、高い湿度を保つことで、原産地の「雨季」を再現していくことが望まれます。

高い湿度を保つことで発生したカビは、一度発生すると、周囲に蒔いているほかのたねに伝染していくこともあります。

カビの繁殖力はあなどれないもので、一度カビてしまったたねは、見つけ次第すぐに取り除く必要があるもの。
一度、たねに発生したカビをキレイに除去した後に、もう一度たねを蒔き直して発芽したこともありましたが、まずは周囲に蒔いているたねの安全を最優先に確保するべきです。
カビを除去してあらためてチャレンジするとしても、一旦カビが発生したたねを取り除き、別の場所でチャレンジすることが望ましいでしょう!

品種によっては、特にこれといった消毒作業をしなくても、カビが発生しづらい種類もいます。
ただ、必要以上にたねを消毒すると発芽率にも影響を及ぼしてしまうことも考えられますが、殺菌剤などを用法容量どおりに使用すれば、発芽率が下がる可能性は低いと考えています。

たねを蒔く前には、たねだけではなく、たねを蒔く用土も消毒を行った方が無難といえるでしょう!

用土の消毒

まずは、たねを蒔く「用土」の消毒について。
用土を消毒するには、下記の3つの方法があります!

用土の消毒・殺菌
  1. ガーデニング用の殺菌剤を使用する
  2. 熱湯をかける
  3. 黒い袋に入れて、直射日光にあてる

①ガーデニング用の殺菌剤を使用する

まずは、ガーデニング用の殺菌剤を使用する方法です!
植物のためにつくられた製品なので、もっとも確実な方法といえるでしょう。

殺菌用のガーデニンググッズには、水に薄めて使用するタイプやスプレーで吹きかけるタイプなど、さまざまなグッズが市販されているものです!

用土の消毒に関しては、水に薄めて使用するタイプの消毒剤を使用することが多いです。
スプレーで吹きかけるタイプの消毒剤では、表土の殺菌はできても、用土の深いところまで殺菌するとなると、なかなかむずかしいことにも・・・。

用土を殺菌する場合には、一度だけ用土に殺菌剤をかけるというよりは、殺菌剤を薄めた水に、用土を入れた鉢ごとしばらく漬け込むことで殺菌をすることが望まれます。

ガーデニング用の殺菌剤でメジャーなものには、「ベンレート」や「ホーマイ」などがありますが、わたしは「ダコニール」という殺菌剤を使用しています。
この商品でないと殺菌ができないというものではないので、上記3つの殺菌剤のうち、いずれか1つを使用しておけば、間違いないでしょう。

たねを蒔いた後にも、水で薄めた殺菌剤を霧吹きなどを定期的に吹きかけていくことで、たねを蒔いた後の殺菌作業にも使うことができます。

油断せずに、継続して殺菌作業に取り組んでいくことが重要です

②熱湯をかける

たねを蒔く前の用土に、電気ポットやコンロで湧かした熱湯をかけて、殺菌をする方法もあります。

「用土にお湯をかけるの!?」と意外に思われる方もいると思いますが、ガーデニングの世界で熱湯での消毒は一般的な方法のひとつ!

カビの菌は60度以上のお湯で死滅するようですが、わざわざ60度に測る必要はなく、沸騰させた熱湯をかければ事足ります。

熱湯を使用して作業する場合にはやけどに注意し、熱湯をかけた後にはしばらくそのまま放置して、用土を冷ましていくことで安全にたねを蒔くことができるでしょう!

③黒い袋に入れて、直射日光にあてる

そのほかにも少し手間がかかりますが、太陽の熱を利用して殺菌する方法もあります。

この殺菌方法は、植え替えた後の用土をリサイクルするときに、用いられることがあります。
ただ、植物が小さい間はとてもデリケートな性質をもっているため、たねを蒔くときは新しい用土を使用した方が無難な方法といえるでしょう。
正直、たね蒔き用土としてはオススメできません。

多肉植物のたね蒔きには、これまで使用していない新しい用土を使用し、さらに必要に応じて殺菌することでベストな用土が準備できます!

園芸用土のリサイクルについては、下記の記事で詳しく書いているので、ご興味があればお読みください。

たねの消毒

植物のたねは生き物なので、熱湯をかけたり高温にすることはできません。

たねを消毒する場合には、ガーデニンググッズである、殺菌剤を使用する方法一択になります。

殺菌剤をどの程度まで薄めて使用するのかは、それぞれの商品によって異なりますが、殺菌する時間は12時間~24時間を目安にたねをつけ込みます。

冬型の多肉植物などのたねは粒がとても小さいので、消毒剤につけ込むと、たねがどこにいったか分からなくなり、たね蒔きがしづらくなることも・・・。
たねの消毒は、必ずしなくてはいけないものではないので、状況に応じて消毒作業を進めましょう!

「カビキラー」をたねに直接吹きかけて消毒する方法もありますが、「カビキラー」は園芸用に開発されているものではなく、たねへの影響も少なからずあると考えているので、個人的におすすめはできません。

水やり・腰水・ラップ

多肉植物は体内に多くの水を貯えている植物なので、水やりを少なめにしていくことが、基本的な育成方法となります。

ただし、たね蒔き直後や株がまだ小さいうちは、まったくの別物。
たねを蒔いた後は、たねが乾いてしまうことのないようにし、湿度は高い状態を維持します。

用土を清潔に保つために水やりを毎日行う方法もありますが、水やりは勢いよく与えてしまうと、たねが用土の奥深くに潜っていってしまうこともあります。

たねが発芽するまでの間は、「腰水」で水の管理をすることも、有効な方法になるでしょう!
「腰水」をする場合には、2~3日おきに水を交換することが重要です。

発芽した後も、しばらくの間は「腰水」での管理を続けても問題ありませんが、水も永久的に清潔というものではなく、いずれは腐ってしまうものなので、忘れないように水を取り換える必要があります。
水道水も、季節や地域によって水温が異なるので、「腰水」に使用する水は半日から一日は室内に置き、室温と同じぐらいの水温になってきてから使用することで、「腰水」で失敗するリスクを軽減させることができるでしょう。

鉢の上にラップや透明なカバーをかけて、湿度を上げる方法もありますが、個人的にはこの方法もオススメしません。
ラップなどをオススメしない理由は、湿度が必要以上に高くなりすぎてカビが繁殖しやすく、一度発芽しかけたたねもカビにやられてしまうリスクが高まるからです。
多肉植物が本来たねから発芽し、育っている自然界にも、「そこまで湿度が高くなる環境はあまり存在しないのでは!?」と思っています。

最初はラップなどをかけずに、いくら待っていても発芽しない場合の最終手段として、ラップなどをかけるのはアリだと思います!

水を切らさないように、そして湿度を上げることは重要ですが、極端に上げ過ぎないことが重要です

必要な光の量は!?

たねには暗い環境で発芽する「嫌光性(けんこうせい)種子」と、明るい光に照らされてはじめて発芽する「好光性(こうこうせい)種子」があります。

「嫌光性種子」の多肉植物のたねを蒔くのであれば、暗い場所でたねを蒔くことでも発芽を促すことができますが、たねの上に用土を被せることが、基本的なたねの蒔き方になるでしょう!
また、「好光性種子」のたねを蒔くのであれば、用土を上に被せずに明るい環境にすることで、発芽を促すことができます!

多肉植物の中でもマニアックな品種だと、“嫌光性”なのか“好光性”なのかを調べてみても、分からない品種もいます。
その場合は、たねが10粒あるなら5粒には用土を被せずに光が当たる環境にし、残りの5粒には用土を被せて暗い環境にしてみるなど、半分ずつ光の環境を分けて蒔いてみることがオススメな方法です!
その後はこまめに観察し、光の当たっている環境のたねが発芽しているなら、用土を被せているたねにも光を当てて、発芽を促しましょう!

ある程度の大きさに成長した多肉植物は、強い光を好む品種が多いですが、たねの発芽に必要な光の量は、直射日光などの強い光は必要ありません。
屋外であれば日陰ぐらいの光の量、屋内だと窓越しから差し込む光を1時間程度当てたり、場合によっては植物育成用のLEDライトを少し遠くから当てるぐらいの光の量が必要となります。
レースのカーテン越しの光だと少し物足りないので、レースのカーテンを開放して、窓から光を取り入れることが必要となるでしょう。

植物育成用のLEDライトをこれから購入するのであれば、ある程度育成した後にも使える、強い光を出すことのできるライトをオススメします!
Haru Designから出ている「HASU38」は、強い光を好む多肉植物にも成長を促すことができ、使用しているひとが多い点も特徴のひとつ。

また、発芽をした後に必要な光の量も、そこまで強いものを必要とせず、逆に株がまだ小さなうちから直射日光に当ててしまうと、葉焼けを起こし、枯れるリスクが高まるもの・・・。

発芽後にすぐに直射日光に当てることはせずに、少なくても1~2か月は、屋外の日陰などの弱い光の環境で育てていくことが望まれます。
ずっと弱い光で育てていくと、それはそれで植物の徒長につながってしまうので、その後は、多肉植物の成育状況を観察しながら、徐々に光の量を調整していくことが必要となるでしょう!

温度は何℃にすれば良い!?

多肉植物の品種によって、発芽するために必要な温度は異なりますが、だいたいの目安としては下記のようになります。

発芽するための適温
  • 暑い季節に成長する“夏型”の多肉植物:20℃~25℃程度
  • 寒い季節に成長する“冬型”の多肉植物:15℃~20℃程度

1~2℃でも適温からズレてしまうと、必ず発芽をしないということではないですが、適温を保つことができることで発芽率をUPさせることにつながります!

天気予報をチェックして、たね蒔きにベストな時期を探していくことがベストですが、室温はある程度調整可能なものです。

植物の室内育成にどれだけの電気料が発生するのか、下記の記事で詳しく書いているので、室内育成にご興味があればお読みください。

肥料は必要なの!?

つづいて、たね蒔きに伴う肥料について!

結論からいえば、多肉植物のたね蒔きに、肥料は必要ありません。

むしろ多肉植物の根がまだしっかり成育していない状態で肥料を与えてしまうと、多肉植物にとってはそれ以上根を張り巡らせて肥料を求める必要がなくなってしまうため、小さいうちに肥料を与えてしまうと、その後の多肉植物の成長にマイナスに働くことになります。

水に薄めて使用する液体肥料などの「速効性肥料」を与える場合には、発芽をした後に最低でも1か月ぐらいは使用を控えた方が良いです。
また、用土の中にマグァンプなどの「緩効性肥料」を混ぜて使用する場合には、ある程度用土の下の方に混ぜ込むなどの工夫をすることも、株が小さなうちに肥料分を吸わないように取れる対策のひとつ!

多肉植物が早く大きく成長してほしいからといって、すぐに肥料を与えることはせずに、まだすごく小さいうちには、肥料を容易に吸い上げられない環境をつくることが重要です。

多肉植物のたねの蒔き方(まとめ)

以上を踏まえて、多肉植物のたね蒔き方法は、下記のとおりです!

たね蒔き方法
  • たね、たね蒔きグッズを準備する
  • たね、用土の消毒をする
  • たねを蒔く
  • (かける場合は)ラップをかける
  • 毎日の水やり、もしくは腰水での管理
  • 適温、そして適度な光量の維持

おまじない程度ともいわれていますが、たねを消毒する際や腰水をする際には、「メネデール活力剤」を使用してたねの発芽を促す方法もあります!
「メネデール活力剤」は植物のたね蒔きだけではなく、肥料と一緒に与えることもできるので、ひとつ持っておいて損はないでしょう。

また、たねを蒔く前に用土が濡れていないのであれば先に水をかけて用土を濡らし、用土の中に入っている微塵(みじん)を抜いておくことも推奨します。

多肉植物のたねがすごく小さい場合、たねを蒔いてから用土を濡らそうとすると、用土の濡らすタイミングで、たねが用土の奥底に消えていってしまうなどのトラブルにも・・・。

「必要なモノ」の中でも説明しましたが、たね蒔きの作業は細かい作業なので、ピンセットがあると便利です!
また特に小さいうちは植物の特徴が出づらいので、複数の品種を同時に蒔く場合には園芸ラベルと刺しておくと、あとで品種が分からなくなる事故を未然に防ぐことができます!
いずれのグッズも、ガーデニングショップだけではなく100円ショップで販売されているので、こだわりがなければ高いものを購入する必要はありません。

少しでもリーズナブルに、多肉植物の実生を楽しみましょう!

以上です!

多肉植物のたね蒔きは、ガーデニングの中でも手間のかかる作業のひとつ。
多肉植物にものすごい興味が湧いているひとだけがたどり着く世界だと思っていますが、たね蒔きは一度やってみると“多肉植物の沼”にハマること間違いなしと思わせてくれるぐらい、楽しいことです!

今回は、多肉植物のたね蒔きに関する記事でした!

多肉植物のたね蒔きにも使用でき、その後の健康的な成育にもつなげることができる「スリット鉢」については、下記の記事でご紹介しています。

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