ガジュマルを丸坊主にしたときのお話!~ガジュマルは剪定にも強い観葉植物~

植物を元気にする園芸ワザ

植物を取りまく環境において、観葉植物を中心にガーデニング業界が盛り上がりをみせています。
観葉植物の人気が高まりだしたキッカケは、テレワークが普及した影響が大きく、おうち時間をすこしでも過ごしやすいモノにしようと、多くの家庭に観葉植物が取り入れられていることです。

そんないま注目の観葉植物のなかでも、特に人気な品種のひとつに、「ガジュマル」がいます!
ほかの植物では、なかなか見られないユニークなカタチをしていますが、沖縄などの自生地では大樹に成長する植物です。

自宅で、もう何年も同じ鉢で育てているガジュマルの調子が悪そうだったので、「丸坊主」を行うことにしました!

調子が悪そうなガジュマルの様子です。

「ガジュマル」の育成環境などは、別の記事でご紹介しています。

目次

丸坊主=強剪定

植物の枝や葉を切り落とすときに、「剪定(せんてい)」という言葉が使われます。
枝葉を切り落とすことは、植物にとってかわいそうなことだと思うかもしれませんが、実は見た目をよくするだけではなく、植物にとってもプラスに働く要素がいくつもあるので、タイミングや方法を間違わなければ取り入れたい園芸ワザのひとつ。

剪定の度合いによって名称がさらに分けられることもあり、枝先などを切るだけのときには「弱剪定」、枝を大きく切るときには「強剪定」と使い分けられることもあります。

ほかの植物であれば、枝をバッサリと切るときに「強剪定」となりますが、ガジュマルの枝をバッサリと切るときには、なぜか「丸坊主」という言葉が使われることがあります。
おそらく、ガジュマルの幹の部分はもともと丸っこく、すべての枝を根元から切り落とすと、ひとの頭を坊主にしたカタチにも見えることから「丸坊主」という言葉が使われているのではないでしょうか。

丸坊主のメリット

ここからは、「丸坊主」を行うことによってガジュマル与える“プラスに働く要素”について、もうすこし触れていきます。

樹形を整えることができる

ガジュマルは調子がよいときには、ドンドンと枝葉を伸ばしていきます。
植物の成長を感じれるのは、それはそれで育てているひとも植物から元気を分け与えてもらえますが、枝葉を好き放題に伸ばしていくことで、もともとのカタチからはすこし違ったカタチへと成長します。
好きなガジュマルのカタチを維持していくために、「丸坊主」を行うことで、ユニークで愛着の湧くカタチをキープすることができます。

害虫予防

ガジュマルを育てていると、成長にともない枝葉を密集させていきます。
植物を取りまく害虫には“カイガラムシ”や“ハダニ”などがいますが、いずれも風通しが悪い環境に住み着きやすい性質をもっています。
「丸坊主」を行うことで、ガジュマルの周囲の風通しを改善できるため、害虫予防などの期待もできます。
それでも害虫は風に乗って飛んできたり、知らないうちに発生していることもあるので、発生してしまうときは発生してしまいます。
そういったときには、ガーデニング用品の力を借りることも、ひとつの選択肢になってきます。

オススメできるグッズは住友化学園芸の「ベニカ」というスプレーです。
スプレーをかけるだけでいいので使いやすく、また害虫対策だけではなく殺菌作用も持ち合わせているので、いろいろな場面で活躍できるガーデニング用品のひとつですよ。

大きくなり過ぎるのを防ぐ

樹形を整えるのはもちろん、ガジュマルは自然の中では数十メートルにまで成長する植物です。
本来の成長力を小さな鉢植えで育てることで制限しているのですが、それでも樹勢が強いことに変わりはありません。
勢いよく成長する植物で、鉢内も根でいっぱいになる速度が早い植物といえます。

「丸坊主」を定期的に行っていくことで、ガジュマルが大きくなりすぎるのを予防できるので、育成する場所の省スペース化を図り、育成しているひととガジュマルの共生を実現する手段としても用いられる園芸ワザです。

回復させる

前述のように、ガジュマルは自然の中では大樹にまで成長する、とても強い植物です。
ですが、いくら強い植物といってもニンゲンや動物と同じ生きものですので、体調を崩すときはあります。

そんなときにも「丸坊主」をすることで、体調を回復させる効果も期待できます。
「体調が悪いのに、あえて枝葉を落とすの!?」と疑問に思われるかもしれませんが、枝葉を付けていると、枝葉にも栄養を届けようと無理に頑張ってしまうことになるので、それを抑制させるのです。
枝葉に余計な気をつかわせずに幹の体調回復に専念させることができるので、結果的にガジュマルの体調が回復し、しばらくすれば新たな枝葉を伸ばすことにもつなげることもできます。

丸坊主を行う季節

「丸坊主」を行うのにベストな季節は、春です!

春は植物のたねが発芽したり、つぼみが開花したりと、植物がもっとも元気になる季節です。
「丸坊主」は少なからずガジュマルにストレスを与えることになりますが、春の季節に「丸坊主」を行うことで、ストレスを受けたガジュマルが復活しやすくなります。

春以外の季節に「丸坊主」を行う場合には、観葉植物の成長に必要な“温度”、“湿度”、“光”、“風”などの環境が一通り整えられている環境が準備できる場合のみにしましょう。

丸坊主の手順

ここから、実際にガジュマルを「丸坊主」にする方法についてご紹介していきます。

準備するモノ

準備するモノ
  • ハサミまたはカッター
    • できるだけ切れ味の良いモノ
  • ライターまたはチャッカマンなど
    • 刃を消毒するために使用します
  • 消毒剤
    • ガジュマルの切り口を消毒するために使用します

さらに、あれば望ましいモノとして「癒合剤(ゆごうざい)」というガーデニンググッズもあります。
癒合剤は絆創膏(ばんそうこう)のような役割を果たし、雨水や雑菌などが植物の傷口から入ってくるのを防ぎ、さらに傷口も早く回復させてくれるありがたいグッズです。
ただし「癒合剤」は、応用的にほかの用途にはなかなか使用することはないので、あればでいいと思います。
もし購入するのであれば、「トップジン」や「カルスメイト」といった商品がメジャーですが、自然な色をしている融合剤は「カルスメイト」です。

ガーデニングショップやホームセンターの園芸コーナーなどでも取り扱っていることがあるので、立ち寄る機会があれば購入しても良いかもしれません!

ハサミ(カッター)を消毒する

まず、「丸坊主」にするために使用するハサミ、またはカッターナイフを消毒します。
この作業は、正直めんどうかもしれませんが、意外と重要です!

医者が手術をする場合に、汚れているナイフを使用することは、あってはならないことです。
これから「丸坊主」というガジュマルの手術をすることになるので、使用する用具はあらかじめしっかりと消毒をします。
ガジュマルに与えるダメージをすこしでも軽減させ、傷口から菌が入るリスクを低減させることが重要です。

ガジュマルを植え替える

丸坊主と植え替えは、できるなら別々に行った方が良いでしょう。
丸坊主と植え替えを別々に行った方がよい理由は、ガジュマルに与えるストレスの面です。
丸坊主も植え替えも、自然の中で生きているガジュマルにはほぼ起こることは無いことなので、ガジュマルにストレスがかかります。
ダブルでストレスを与えてしまうと、ガジュマルへのストレスが余計にかかり、ストレスが大きすぎることで枯れてしまう原因にもなりかねません。

元気が無い状態でその後の復活を期待して「丸坊主」を行う場合には、丸坊主にするだけでは完全な復活が難しい場合もあるでしょう。
“根詰まり”や“根腐れ”など、ガジュマルの根にも問題があるのであれば、植え替え作業も必要となります。
ここは、育てているガジュマルにどうして元気が無くなったのかを判断し、慎重に対応をしていくことが望まれます。

丸坊主とあわせて植え替え作業を行うのであれば、「植え替え作業を行う→植え替えのストレスからガジュマルが回復→丸坊主を行う」という手順がベストだと思います。

丸坊主にする

いよいよ、ここからガジュマルの手術に入ります!
「丸坊主」に限ったことではないですが、植物の枝や葉を切り落とすときに重要なのは、“思い切って切る”ことです!
思い切って切るというより、ガジュマルの切り口をキレイにスパッと切ることが重要なのですが、思い切って切るイメージで刃を入れていくと、結果的に切り口をキレイに切ることがにつながります!

ひとの手術をするときにも、切れ味の良いメスが使われるように、切れ味の良いハサミまたはカッターナイフを使用することが重要ですが、切れ味の良いグッズほど、金額もはね上がるものです。
お財布と要相談ですが、何を購入するのかは慎重な検討が必要ですね。
ひとによりきりですが、高級品には手を出さずに、100円ショップの園芸ハサミを定期的に買い替えている方もいます。

アマゾンなどではサビにくいステンレス製の剪定バサミも売られていますが、デザインも含めて自分が気に入ったものを購入すると、グッズを大事に使うことにつながり、結果的に長持ちさせることができます。

消毒剤を用いて断面を消毒する

ガジュマルはとても強い植物なので、必要以上に気をつかわなくてもいい植物ですが、「丸坊主」を行った断面から菌が入り込むことがあります。
そのため、「丸坊主」を行った場合には、切り口の断面を消毒しておくのがベストです。

このときにもし癒合剤を持っているのであれば、傷口に塗ることで菌が入り込む確率を防ぐ率UPすることができますが、ガジュマルは強い植物なので、融合剤を塗る作業はプラスアルファで考えれば良いと思います。

断面に水が当たらないように水やりをする

「丸坊主」にしたらしばらくの間は、切り口である断面が濡れることは避けたいところです!

理由はやはり、菌が入り込むのを防ぐため。
できれば水やりの際には底面給水という方法で水を与え、鉢底から吸水させるのがベターですが、切り口に水がかからなければいいので、ここは工夫次第かと思います。

普段、雨水が直接あたる環境でガジュマルを育てている場合であっても、このタイミングは雨に濡れる場所には置かないようにして「丸坊主」からの復活を待つことが必要となります。

特に「丸坊主」をしたからといって水やりを極端に減らす必要はありませんが、葉がなくなった分、ガジュマルから水分が抜けていきづらくなるので、土が乾くのが遅くなることもあるでしょう。
ガジュマルを植えている用土が乾いたら、水やりを与えることを繰り返していきます。

また、このタイミングで液体肥料などを与えると、ガジュマルが調子を崩してしまう原因にもなるので、肥料は葉が生えてくるまで与えないようにします。

ひたすら待つ

あとは、ひたすら「ガジュマル」が枝葉を伸ばしてくれるのを信じて、待ち続けます。
成長期であれば、すぐに動き出します。

新たな芽吹き(丸坊主後の姿)

「丸坊主」がうまくいけば、しばらく待っていると、ガジュマルが芽吹いてきます!

丸坊主から約1週間が経過したガジュマル

成育環境が整っていれば、1週間ぐらいすると幹の部分からポツポツと緑色の葉が展開し始めます。

ここまで来れば、半分安心ですね!
ガジュマルがそのまま枯れずに、成長を再開してうれしい気持ちが高まりますが、この時点では肥料は与えないでおきます。

丸坊主から約4週間が経過したガジュマル

完全に葉が生い茂り、絶好調な調子を取り戻したガジュマルです!

ここまで来れば、あとは通常のガジュマルの育成方法で育てていけばいいので、水やりも上から与えて、液体肥料などを与えても問題ありません。

肥料と一緒に活力剤を与えると、より植物が元気に成長しやすくなります。
ほかの活力剤と比べると、正直価格はすこし高いですが、下記の「HB-101」は効果が大きいのでオススメできます。

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まとめ

本記事では、ガジュマルの枝葉をすべて切り落とす「丸坊主」を行うことのメリット、具体的な方法や注意点、さらにその後の様子などについてご紹介しました!

愛情を持ち、大切に育てている植物はいつまでも元気でいてもらいたいところ!
ガジュマルが強い植物だからこそ、「丸坊主」のような園芸ワザで元気を取り戻す手段もあります。
ほかの植物で同じようにすべての枝葉を切り落としてしまうと、なかにはそのまま枯れてしまう植物もあるので、注意が必要ですね。

ガジュマルを育てている方は、適切なタイミングで「丸坊主」を取り入れ、すてきな植物ライフを楽しみましょう!

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