ユーフォルビア・オベサ(Euphorbia obesa)の育て方・成長記録(更新中)

ユーフォルビアの人気種

目次

ユーフォルビア・オベサの基本データ

育 て 易 さ:★★★★☆
成 長 速 度:★★☆☆☆
入手し易さ:★★★★☆
耐 寒 性:★★★★☆(耐寒温度(目安):0~5℃)
耐 暑 性:★★★☆☆

原 産 地:南アフリカ(北ケープ州)
花言葉:『明るく照らして』、『控え目』、『地味』
科・属:トウダイグサ科 ユーフォルビア属
学 名:Euphorbia obesa

ユーフォルビア・オベサの成長記録

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サボテンのような見た目をしていますが、サボテンの仲間ではなくユーフォルビアの仲間である、「オベサ(Euphorbia obesa)」の成長記録です!

2023年5月28日(May 28, 2023)

多肉植物専門店で入手し、すでに2~3年ほどは経過している「オベサ」の様子です!

今は、お花を咲かせています。

大きくなると見た目が変わってくるのですが、「オベサ」はこのボール状の形状が、ひとつの魅力になります!

植物のことを詳しく知らないひとが見れば、サボテンにしか見えないと思いますが、サボテンとの違いは、「刺座(しざ)」というトゲの付け根にある綿毛のような器官の有無。
“刺座”はサボテン科の植物のみが持っているため、オベサにはない器官で、別名“アレオーレ”と呼ばれることもあります。

ユーフォルビアの中でもっとも普及している品種といっていいほど高い人気を誇り、オベサの中には肌の木質化が進んでいるオベサこと、「オールドオベサ」や、株にポコポコと新しい子をつけていき群生していく“子吹きオベサ”もいます。
(木質化(もくしつか)とは、植物が自分の肌を茶色く染めて、硬くなる状態のことを指します。)

また、「オベサ」の表面についている模様の入り方や、身にまとっている色にも個体差が見られるため、さまざまな「オベサ」を収集している“オベサコレクター”もいるようです。

オベサの近似種では、「オベサ×スザンナエ」の交配種であるオベサブロウや、「オベサ×鉄甲丸」の交配種であるオベサ鉄甲などがいます。

また、同じような見た目をしたユーフォルビアには「シンメトリカ」や「メロフォルミス」、「バリダ」などがいますが、特に「オベサ」と「シンメトリカ」は見た目がそっくりです。
オベサとシンメトリカは花や根などでも見分けられるようですが、もっとも大きな違いは大きく成長するにつれて、縦に成長していくのが「オベサ」で、縦にも横に成長していき丸いカタチをキープするのが「シンメトリカ」という点です!

自宅では「シンメトリカ」も育てていて、下記の記事で書いているので、ご興味があればお読みください。

植物によっては、ひと株だけでタネを付ける品種もいますが、「オベサ」を単体で育てていてもタネは付けません。
「オベサ」には雄株と雌株がいて、開花した雄花と雌花を交配させることで、はじめてタネを実らせる植物です!
=こういった植物を雌雄異株(しゆういしゅ)といいます。

「オベサ」の花は小さくてあまり目立つモノではないですが、これは「オベサ」に限ったことではなく、ユーフォルビア属の植物全体にいえることで、ユーフォルビアの花言葉が「地味」や「控え目」と名付けられている理由も、そこまで目立たないお花が植物となっています。

雄株と雌株を交配させるには、基本的に開花するタイミングを合わせる必要がありますが、「オベサ」の場合は鉢の置き場所が隣同士など、成育環境がある程度似通ったものであれば、同じタイミングで開花することが多く、また一回花を咲かせたらしばらくの間花をつけているので、交配させやすい品種といえるでしょう!
雄株と雌株のどちらも育てて、受粉させて、実らせたタネから「オベサ」を育てることも、「オベサ」の楽しみ方のひとつといえます!

緑の小さいお饅頭のようなものが、「オベサ」のタネです。

タネをそのままにしておくと、いつの間にか弾けてどこかへ飛んでいってしまうので、タネを採取するときはネットをかけておくなど、対策を講じておく必要があります。

自宅で雄株と雌株を受粉させてタネから育てているオベサの中に、ほかのオベサとは見た目の違う少し変わったタイプがいました。

中央のツーヘッドのオベサです。

成長点が潰れてしまい、突然変異となったのでしょうか!?

ただ、少し変わっている植物はデリケートな性質を持っているのか。
同じ鉢に植わっているオベサの中で、このオベサだけが枯れてしまいました。

2023年10月1日(October 1, 2023)

その後、約4か月が経過しました。

用土が劣化し水はけが悪くなってきたので、オベサを植え替えることにました。

鉢から出して、土を払い落としたところです。

植え替えをする前は1週間ほど水やりをせずに用土を乾かしたつもりでしたが、それでもまだ用土は乾いていなかったので、用土の劣化が想像以上に進んでいたのだと思います。
このまま植え替えをせずにいたら、根が呼吸できずに、根腐れにつながっていたかもしれません。

数年間植え替えをしていない状況でしたが、「オベサ」の根の量はそこまで多くありません。
用土の劣化には注意が必要ですが、どんどん根を張っていく植物のように、半年~1年に1回など定期的に植え替えをする必要はない植物だといえるでしょう。

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2024年1月27日(January 27, 2024)

そして、約4か月が経過したときの「オベサ」の様子です。

日当たりの影響で写真だとかなり肌色が悪く見えますが、実際にはもう少し肌色はよいです。

植え替えをしてからというもの、水やけが改善され、土が乾きやすくなったので、「オベサ」にとって過ごしやすい環境を提供できているはずです。

自宅の環境では、冬の間も雨そして霜が当たらない場所で断水気味で育てていれば、最低気温0℃程度まで耐えています。
この冬も雨や霜が当たらない軒下で育てていて、肌色が少し悪くなってきたように思いますが、春に向けてつぼみを付けだしたようです。
「オベサ」は“地味”とまで言われてしまうお花を咲かせますが、1年のうちに何度かお花を開いてくれるので、育てていて楽しい植物です!

神奈川の育成環境では、冬になったら寒さ対策のために必ず室内に取り込まなくてはいけない植物ではないため、室内のスペースを取らないところも、オベサの魅力のひとつといえるのではないでしょうか。

2024年4月27日(April 27, 2024)

雌株が開花をしました!
相変わらず、花言葉どおり控え目なお花をつけていますが、いくら控え目であっても、集合すれば少なくとも開花してることは一目で伝わってきます!

雄株と雌株を交配させたいですが、実は自宅で育てていた雄株が、昨年の夏に直射日光で溶けてしまったので、いまは自宅にいません。
ガーデニングショップに行けば、開花している雄株の「オベサ」もいるかもしれません。

もしガーデニングショップに行って、開花している気に入った柄の雄株オベサがいれば、あらためて実生の「オベサ」も楽しみたいと思います。

2024年9月7日(September 7, 2024)

それから、約4か月半後を迎えた「オベサ」の様子です。

「オベサ」は、そこまで暑い地域で暮らしている多肉植物ではないため、暑さ対策が課題だと感じています。

夏のあいだの直射日光はNGというのは分かった上で、強い直射日光の当たりづらい屋外で育てていましたが、短時間の直射日光でも葉焼けと思われる症状が出てきてしまいました。

悪い意味では葉焼けの跡が痛々しい、そして良い意味では味がでてきた「オベサ」の成長を、今後も楽しみにしていきたいと思います!

(継続更新中)

ユーフォルビア・オベサの育成環境

日当たり

「オベサ」はサボテンのような見た目をしているので、直射日光に強い植物かと思いきや、自宅の環境では葉焼けを起こすことがあります。

特に真夏の季節は、太陽光からの影響も強くなるので、直射日光にあてない方が無難でしょう。
冬の間には、なるべく直射日光に当てて育てています。

原産地は、暑くなる季節でも最高気温はせいぜい25℃~26℃程度なので、真夏は無理に成長させようとせずに、暑さを乗り切ってもらうことに専念しています。

屋外で日当たりが強すぎるようであれば、日陰に置いたり遮光ネットを設置するなど、光の量を調整していくことで「オベサ」にとって適切な光量を確保できるでしょう。

室内の環境では光量が不足するので、室内で育てる場合には植物育成用LEDの使用を推奨します

「オベサ」を健康的に育てていくためには、季節によって適切な光量を確保する必要があるので、一年中同じ環境で育てていくと徒長するか、体調不良の原因となってしまう可能性が高いです。

水やり

「オベサ」の原産地は、年間降水量が日本と比べると半分程度なので、雨ざらしの環境で育てる場合は、特に水はけの良い土に植えることで、「オベサ」に余計な水分を吸わせることなく育成できるでしょう。

水やりは控えめにして育てていますが、株がまだ小さいうちは多めに水やりをしないと、水切れで調子を崩してしまうことにも。

春と秋の自宅での水やり頻度は、土がしっかりと乾いてから3~4日後に与えるようにし、夏の間は土が乾いてから1週間後ぐらいを目途に与えています。

冬の間は、断水気味に管理をすることで、「オベサ」の耐寒性を向上させることができます。
乾燥には強い多肉植物の仲間なので、寒い季節には、月に1~2回程度の水やりの頻度で与えることで、健康的な成長が期待できるでしょう。

肥料

自然の中で育つ「オベサ」は、肥料分の多くない土壌で暮らしている多肉植物なので、肥料分は少なめに与えていくことが基本的な育成方法。

自宅では、土の中に緩効性肥料を配合しているので、ゆっくりと肥料分を吸わせることを基本としています。

春と秋は「オベサ」の成長期に当たる季節。
この暖かい季節には、1か月に1度程度、液体肥料をサボテンと同じ希釈率で与えています。
また、あわせて活力剤を与えているようにしています。

「オベサ」は成長は遅い植物なので、肥料を与えても効果があるのか分かりづらいものですが、成長させることを優先しすぎて、肥料を与えすぎないように注意が必要です
“成長が遅い植物”ということを前提に、育てていく根気強さが求められるかもしれません。

「オベサ」をはじめ、自宅で多肉植物に与えている肥料は、下記のものを与えています。
植物の“根”の成長を促す“カリ”の割合が高いので、徒長させるリスクを上げないまま、健康的な多肉植物を育てることができると感じています。

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