観葉植物で快適ワーク
自宅で仕事をしているときに、以下のように感じることはありませんか?
なんだか気分が乗らない。
集中力がつづかない。
そんなとき、生活に観葉植物を取り入れるだけで、状況がよい方向に変わるかもしれません。
小さなグリーンが、仕事の効率を上げ、日々の暮らしに心地よいリズムをもたらしてくれるでしょう。
この記事では、観葉植物がもたらすメリットや選び方、基本的な育て方など、テレワークを豊かにするヒントをご紹介します。
生活に植物を取り入れることで得られる『心理的なメリット』
自宅にいる時間が長くなりがちなテレワークでは、心身のリフレッシュが特に重要です。
植物という存在は、さまざまなメリットを生み出します。
ストレス軽減
植物に触れるとストレスが軽減できる
たとえ窓の外に緑がなくても、部屋に小さな植物があるだけで、森林浴のようなリラックス効果を得られるのです。
部屋をキレイに保つ気持ちが芽生える
さらに植物があると、以下のような気持ちが芽生えやすくなります。
せっかく植物を置いている部屋だから、キレイに保とう。
植物があることで整理整頓が行き届きやすくなるため、気持ちを落ち着かせてくれるでしょう。
集中力と創造力を高める
酸素が足りないと、集中力や創造力に悪影響が出ることがあります。
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特に最近の住宅は気密性が高く、こまめに換気しないと室内の酸素が不足しがちです。
植物を取り入れると、以下の理由から部屋に十分な酸素が行き渡りやすくなり、仕事に集中しやすくなります。
- 植物の光合成により、酸素をつくり出せる
- 植物に必要な「風通し」を確保するために、換気するようになる
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生活に植物を取り入れることで得られる『身体的なメリット』
テレワークの課題は、ストレスや仕事の効率だけではありません。
知らず知らずのうちに、身体にも負担がかかっています。
眠気や肩こりの改善
酸素が不足した部屋で生活していると、眠気や肩こりの症状があらわれることがあります。
植物は光合成を通じて酸素を放出し、二酸化炭素を吸収する存在。
目の疲れを軽減
テレワークで長時間、パソコンやスマホの画面を見ていると、目に疲労がたまりがちです。
そんなとき、ふと視線を植物に向けるだけで、目の疲れを和らげる効果が期待できます。
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仕事の休憩中にネットニュースを見る代わりに、植物を観察する時間を取り入れてみるのもおすすめです。
適度な運動のキッカケになる(座りっぱなしを解消する)
テレワークは、ついつい座りっぱなしになりがちです。
水やりや日々の観察といった小さな動作でも、座りっぱなしの状態から解放されることで、身体を動かす習慣が身につきます。
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管理する株数が増えたり、植え替えや剪定を行ったりするなど、園芸を突き詰めていくと身体を使う作業が多くなります。
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生活に植物を取り入れることで得られる『その他のメリット』
規則正しい生活リズムの形成
愛情をもって植物を育てているうちに、
植物に、もっと光を浴びさせてあげたい。
という気持ちが芽生え、毎朝すぐにカーテンを開ける習慣がつきます。
早起きしてカーテンを開ける行動は、植物だけでなく、一緒に生活するひとの体内時計を整える上でも重要です。
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コミュニケーションの活性化
自宅に植物があることで、家族や来客との会話のキッカケが生まれます。
- 以前は小さかった植物が、ここまで大きく成長した
- そろそろ、水やりのタイミングじゃない? など
少しずつ変化する植物を一緒に観察することで、コミュニケーションが活発になり、テレワーク中の孤独感を和らげてくれるでしょう。
観葉植物をお迎えするときの注意点
安全性を確保する
特に大きな植物を取り入れる場合は、安全性を確保することが重要です。
倒れにくいように工夫する
なにごとにも100パーセントの対策はありませんが、できる限りのことを想定しておきましょう。
- 安定感のある(重い)鉢を選ぶ
- 陶器鉢や、テラコッタ鉢などは重みがあるため、安定性が増す
- 鉢カバーを活用する
- ひと回り大きな鉢カバーに入れる
- 壁やフェンスに固定する など
子どもやペットが誤って食べないように注意する
- 毒性のある植物を選ばない
- ポトスやアイビー、モンステラなどは有毒性の品種
- 手の届かない場所に置く
- 植物のある部屋に、子どもやペットを入れない
- 棚の上や高い場所に吊るす「ハンギングプランツ」として楽しむ
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ただし毒がない品種を選んでも、リスクがないわけではありません。
環境に合った品種を選ぶ
観葉植物はそれぞれの品種ごとに特徴があります。
以下のような植物の特徴を理解しておくことで、適切な品種を選びやすくなり、永く付き合いやすくなります
- 寒さや暑さに強い植物なのか
- 耐陰性はあるのか(暗い場所で育てる場合)
- どれくらいのサイズまで成長するのか
- 特にコンパクトな空間に取り入れたい場合は、大きくせずに育てる方法も確認する
育てる前に確認しておきたい項目については、以下の記事で詳しく解説しています
植物を育てるのがむずかしいなら、フェイクグリーンという選択肢も
植物は環境への適応力が高い生き物ですが、以下のような環境では元気に生きられません…。
- 寒すぎる環境
- 観葉植物の多くは、10℃以下になると調子を崩すリスクが高まる
- 暑すぎる環境
- 真夏に閉め切った室内では、温度が45℃ほどに達する日もめずらしくない
- 暗すぎる環境
- 耐陰性がある品種でも、ひとが本を読めるほどの日照量は最低限必要
エアコンや植物育成用のLEDライトを付けることで、観葉植物にとって過酷な環境でも、元気な状態を保ちやすくなります。
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本物の植物を取り入れるのがむずかしい場合は、フェイクグリーンという選択肢もありかもしれません。
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観葉植物の基本的な育て方
日当たり
柔らかい光が理想的
直射日光が苦手な品種が多く、強い光が長時間当たると「葉焼け」を起こすリスクが高まります。
暗い場所に植物を取り入れたい場合は、日陰でも育ちやすい「耐陰性のある植物」を選びましょう。
鉢の場所は頻繁に変えない方がよい
観葉植物によかれと思い、急に日当たりのよい場所に移動すると、急激な環境の変化から調子を崩すことがあります。
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定期的に鉢の向きを変えることで、まんべんなく日を当てられますが、頻繁に鉢の場所を変えるのはおすすめできません。
日光不足は徒長の原因に…。
水やり
観葉植物は基本的に湿潤な環境を好みますが、ずっと湿った土壌では根が呼吸できず、元気に育つことができません。
土の表面の色が変わったり、指で土を触ったりすることで、土の乾き具合を確認してから水やりをしましょう。
植物の水やりは、習得するまでに3年かかると言われることがあります。
以下の記事で解説しているので、よろしければ参考にしてみてください
温度
観葉植物の適温は、15~25℃ほど。
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暖かい温度をキープすることで、調子を崩しにくくなります。
肥料
観葉植物の成長期である春と秋に、適量の肥料を与えることで、たくさんの葉を広げてくれるでしょう。
夏と冬は栄養分を必要としなくなるため、肥料の使用を控えることで「肥料焼け」などのリスクを下げられます。
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液体肥料と固形肥料を使い分けることで、最小限の手間で、植物を元気に育てられます。
- 液体肥料
- すぐに効かせたいときに有効
- 固形肥料
- ゆっくりと効果を持続させたいときに有効
肥料に関する詳しい内容は、以下の記事を参考にしてみてください
その他の育て方
風通し
観葉植物は、光合成や呼吸をする生き物なので、元気に育つためには風通しが必要です。
換気したり、サーキュレーターで空気の流れをつくったりして、適度な風通しをつくりましょう。
植え替え
- 肥料を補充する
- 鉢内で根がギュウギュウになった「根詰まり」を解消する
- 劣化した土を入れ替える など
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観葉植物を大きくしたくない場合は、植え替えの適期に、思い切って根を整理するのも対策になります。
テレワークにおすすめの観葉植物7選
数ある観葉植物のうち、どれを選べばよいか迷うかもしれませんが、まずは自分が「よいな」と感じた植物を選ぶのが一番。
気に入った品種の方が、愛情をもって育てられ、植物から元気を分けてもらえます。
品種ごとに成長記録や自宅での育成環境をご紹介しているので、気になる品種がいれば、リンク先で詳細をご確認ください
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それぞれの置き場所に合わせた、おすすめの植物を見ていきましょう。
部屋の床に置く観葉植物5選
成長を楽しめるのはもちろん、部屋の空間を豊かにしてくれます。
デスクの上などと比べると、スペースの制約が少ないため、少し大きめの植物も楽しめます。
サンスベリア(Sansevieria)
空気清浄効果で選ぶなら、「サンスベリア」は外せません。
数ある植物の中でも、サンスベリアの空気清浄能力はトップクラスと言われており、テレワーク中の部屋の空気をキレイに保ってくれます。
サンスベリアは、「葉挿し」でカンタンに増やせるのも特徴のひとつ。
葉の一部を切って土に挿すだけで、あたらしい株を育てることができます。
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100円ショップの植物コーナーで、葉っぱ一枚だけで販売されているサンスベリアを、見かけたことがあるのではないでしょうか。
はじめて植物を育てる方でも、気軽にチャレンジできます。
パキラ(Pachira)
「パキラ」は、入手のしやすさと生命力の強さが魅力の観葉植物です。
100円ショップでも見かけるほど身近で、初心者にも育てやすいことで知られています。
沖縄では地植えで育つほど生命力が強く、その成長ぶりは、見るひとに元気を与えてくれるでしょう。
フリマアプリなどでタネを入手できるため、タネから育てる「実生(みしょう)」にチャレンジすると、より愛着がわくかもしれません。
モンステラ(Monstera)
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大きな葉を何枚も広げるため、モンステラにも高い空気清浄能力が期待できます。
植物は、根が張れるスペースを制限することで成長を抑えることができます。
しかしモンステラは成長が旺盛で、根の成長を制限しても大きな葉を周囲に展開するため、育てるにはある程度のスペースが必要です。
「サンスベリア」や「パキラ」と比べると出逢える確率は低いものの、「モンステラ」も運がよければ100円ショップで出逢える品種です。
“ヒメ”モンステラとして販売されている品種は、モンステラの中では比較的コンパクトに収まる品種。
ヒメモンステラも、ある程度の大きさまで成長しますが、他のモンステラと比べれば生活に取り入れやすいです。
カポック((シェフレラ)Schefflera arboricola)
丈夫な観葉植物の代表格、「カポック」(シェフレラ)もテレワークにおすすめの品種です。
観葉植物は寒さに弱い品種が多いですが、カポックは耐寒性があり、水切れにも強い点も長所のひとつ。
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縦長に成長しやすいため、横にスペースを取りづらい植物です。
厳密に言えば、「カポック」と「シェフレラ」は別の植物ですが、日本では同じ植物として扱われることが多いです。
斑入りの品種も、割とリーズナブルな価格で流通しています。
フィカス・エラスティカ・バーガンディ(Ficus elastica ‘Burgundy’)
「フィカス・エラスティカ・バーガンディ」は、日当たりによって葉裏の色合いが変わるユニークな品種。
- 葉の裏が赤=十分に日光浴ができている
- 葉の裏が緑=日差しが足りていない
葉色の変化を楽しみながら、成長を楽しめます。
デスクの上に置くorハンギングプランツとして楽しむ観葉植物2選
アイビー(Hedera helix)
「アイビー」は、あまり日光が当たらなくても育ってくれるので、窓際から離れたデスクにも置けます。
ツルが伸びていくので、ハンギングプランツにもピッタリな品種です。
品種によって、斑の入り方にバリエーションがあるため、自分好みの品種を見つけられるかもしれません。
水切れすると葉が萎れるため、水やりのタイミングが分かりやすい点も、「アイビー」の特徴です。
ポトス(Epipremnum aureum)
「ポトス」もツル性の植物で、ハンギングプランツとしても人気です。
園芸店に行けば、必ずと言っていいほど見つかる手軽さと、求めやすい価格もポトスの魅力です。
観葉植物と長く付き合うためのQ&A
植物の空気清浄能力を高めるためには?
植物を元気な状態に保てると、高い空気清浄能力を維持できます。
この記事でご紹介した「観葉植物の基本的な育て方」を参考にして、植物を元気に育てることが重要です。
観葉植物の葉が黄色くなってきたら?
下葉が2~3枚ほど黄色くなるのは、植物の新陳代謝によることが多いですが、一気に多くの葉が黄色く変色するときは以下の原因が考えられます。
- 水のやりすぎ
- 日光が不足している
- 根詰まり
- 肥料が不足している など
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育成環境が適切に維持できているか、確認しましょう。
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害虫からの被害を減らすには?
観葉植物を育てていると、害虫の被害に遭うことがあります。
具体的な害虫対策は、以下のとおりです。
- 土を濡れた状態のままにしない
- ガーデニング用品(防虫剤&殺虫剤)を使う
- ハイドロカルチャー(人工的な土)で育てる など
害虫の中でも発生頻度が高い「コバエ」については、以下の記事で予防策や発生したときの対策をご紹介しています
植物が大きく成長しすぎたら、どうすればよい?
ただし鉢が小さすぎる状況がつづくと、植物が調子を崩す原因にもなります。
いつかは大きく成長する植物について、以下の方法で対策をすることが望まれます。
- 切り戻し(剪定)をする
- 植え替えの都度、根を切り落として、同じ鉢に植え戻す など
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ただし切り戻しや根の整理をすると、植物が枯れるリスクもあります。
あらかじめ挿し木などで増やしておくことで、植物を失うリスクを回避できるでしょう。
観葉植物を旅行中に枯らさない方法は?
旅行などで一定期間水やりができない場合は、以下の方法を検討してみてください
- 土の乾燥具合に応じて、少しずつ水やりできる「水やりキャップ」を使用する
- 一時的に、強い日差しが当たらない場所に移動する など
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長い期間水を与えられない場合は、家族に水やりをお願いするなど、別の方法を取る必要があるでしょう。
まとめ
テレワークの効率や質を上げたい。
そう考えているなら、観葉植物がその解決策になるかもしれません。
座りっぱなしになりがちな生活に、水やりや世話をする時間が小さな運動のきっかけになるのも、うれしいポイントです。
まずは本記事でご紹介した、お手入れがカンタンな品種から取り入れてみてはいかがでしょうか!?
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