緑のある暮らし
時間や場所にとらわれず柔軟に働ける「テレワーク(telework)」が浸透してから、植物の人気が高まっているのをご存知でしょうか!?
自宅にいる時間が増えたことで、おうち時間をより豊かに彩るアイテムとして、植物を取り入れる方が増えています!
テレワークには移動時間が短縮されるなどのメリットがある一方で、プライベートと仕事の境目が曖昧になったり、同僚とコミュニケーション不足を感じたりと、デメリットを感じる場合もあります。
そんなときに、テレワークの環境を向上させてくれるのが「植物」です!
人工的につくられた人工観葉植物「フェイクグリーン」も手軽で魅力的ですが、生きた植物は「生きているインテリア」として、人工的な製品にはない“心理的”、“身体的”にさまざまな癒しや恩恵を与えてくれます。
心理的な恩恵
テレワークの環境に、植物を取り入れることの最大のメリットは、心理的な恩恵を受けられることです。
ストレス軽減
森林の中をハイキングし、緑と触れあう「森林浴」は、ストレス軽減の効果がある健康法として広く知られています。
しかし、特に都心部では森林に行くのは簡単ではありません。
そんなときは、「身の回りに植物を置く」ことで、ストレスを軽減できることが科学的に証明されています。
長時間PC画面を見つづける日々の中で、ふと目に入る「緑」は視覚的なリフレッシュ効果をもたらします。
森林浴ほどの劇的な効果は期待できなくても、植物を身近に置くことで、一定のリラックス効果が得られるでしょう。
集中力&創造力の向上
近年の住宅は気密性が高く、エアコンの効率を保つには優れていますが、その反面、換気を怠ると室内の酸素が不足しがちになります。
特に築年数の浅い住宅ではこの傾向が強く、窓を閉め切ったままでは、外気との空気の入れ替えがほとんど行われません。
酸素が不足すると、集中力の持続や創造力など、テレワークに欠かせない能力にまで悪影響を及ぼす可能性があります。
植物は光合成により、酸素をつくり出す生きものです。
植物を置くことで、室内の酸素供給がわずかに向上し、より快適な作業環境を整える手助けになるでしょう。
また、植物があることでインテリアの質が向上し、それに合わせて空間を整理整頓しようという意識が働きます。
整理された作業環境は、人びとに心理的な安定をもたらし、仕事への集中度を高める効果も期待できます。
植物は、視覚的な癒しだけでなく、作業効率や創造性にもプラスの影響を与える優れた存在になるでしょう。
身体的な恩恵
植物がもたらす影響は、心理的な面だけにとどまりません。
テレワークにおける環境では、身体的な影響にもよい働きをもたらします。
肩こりや酸素不足の改善
酸素が不足すると、集中力や創造力の低下だけではなく、眠気や肩こりなどの身体的不調も引き起こします。
酸素は、心理面だけでなく身体の健康維持にも欠かせない要素です!
そんなときの解決策は「こまめな換気」ですが、植物を活用することも一つの方法です!
特に空気清浄機能が高いとされる植物を置けば、室内に新鮮な空気を取り入れる助けとなるでしょう!
植物が酸素をしっかりつくり出せるよう、日当たりの良い場所で光合成を促し、適切な水やりなど、植物が健康的に成長できるように心がけることも大切です。
ちなみに植物の中で、空気清浄機能がもっとも高いとされている植物は「サンスベリア」という品種で、100円ショップでも取り扱いのある植物です。
視覚疲労の軽減
テレワークは、「情報通信技術(ICT)」を活用してどこでも働けるのが特徴ですが、必然的にPCやスマホの画面を長時間見つづけることになります。
PCやスマホの画面を見つめていると、目が疲れやすく、視力低下の原因にもつながってしまうことにも・・・。
植物には、視覚的な疲労を軽減しリラックス効果を与える力があります。
テレワーク中、PC画面を見つづけて疲れたときに、ふと植物に目を向けるだけでも、目の負担が軽減されるでしょう。
また、植物を健康的に育てるためには日々の観察が欠かせません。
休憩時間にネットニュースを見る代わりに植物を観察する時間を作ることができれば、さらに目にやさしい環境を作ることができるでしょう!
運動不足の解消
植物を育てることは、意外と身体を動かすキッカケをつくってくれます!
たとえば、植物への水やりを考えると以下のような動きが発生します。
- イスから立ち上がる
- じょうろに水を入れる
- 植物に水を与える
- 受け皿にたまった水を捨てる
- 再びイスに座る
また「植物を観察」するだけでも、以下の行為をすることになるでしょう。
- イスから立ち上がる
- 植物を近くで観察する
- 再びイスに座る
一つひとつは小さな動作ですが、イスに座りっぱなしの状態は回避できます。
さらに、植え替えや剪定などの作業を行えば、意外と身体を動かす機会が増えるものです。
テレワークではどうしても座りがちな生活になりがちですが、植物を育てることで日常的な軽い運動のキッカケが生まれ、身体の健康維持に役立つでしょう。
その他の恩恵
心理的、身体的な効果だけでなく、植物はテレワークの生活に間接的な恩恵をもたらしてくれます。
規則正しい生活リズム
植物は、育てているうちに愛情が向上していきます。
愛情をもって植物を育てていると、「少しでも光を浴びさせてあげたい」という気持ちが生まれ、朝起きたらまずはカーテンを開けるという習慣がつくことが多いです。
植物にとって太陽の光は成長に欠かせませんが、実は人間にとっても、日光を浴びることはとても大切です。
特に朝日を浴びることで、体内時計が整い、規則正しい生活リズムをつくりやすくなります。
植物に光を当てるために取った行動が、自然と自分の生活リズムにも良い影響を与え、テレワーク中に眠くなることが少なくなり、仕事にメリハリがつくことでしょう!
コミュニケーションの活性化
自宅に植物があるで、家族間や来客者との会話のキッカケとなります。
たとえば、植物は日々変化していくインテリアなので、「植物の成長」や「水やり」など、会話のネタになることがあふれています!
- 「最近うちの植物、暖かくなってどんどん成長しているね!」
- 「そろそろ水やりのタイミングかな?最後にやったのいつだっけ?」
- 「この植物は本当に手がかからず、ほっといても元気に育っているよ!」
このように、植物を取り入れることで、テレワーク中の生活がより楽しく、コミュニケーションも豊かになり、間接的に仕事にも良い影響を与えてくれるのです!
オススメな観葉植物7選
テレワーク環境にどのような植物を取り入れるべきか、迷いますよね。
基本的には、自分が好きな植物を選ぶことが最善の選択になります。
好きな植物なら愛情を持って育てることができ、生活がより一層楽しくなるでしょう!
とはいえ、それだけでは参考にならないので、ここではテレワークに最適な植物をピックアップしてご紹介します!
置き場所に応じて、床置き用とデスク用に分けてご紹介します。
床置き用の観葉植物
床に直接または受け皿を敷いてその上に植物を置く場合は、ある程度の大きさまで成長する植物を育てることができ、成長も楽しめる品種を選ぶことがよいです!
デスクの上に置く場合と比べると、室内のスペースさえあれば、多少大きな植物でも置くことができるので品種をあまり限定しない特徴があるでしょう。
サンスベリア(Sansevieria)
植物に備わっている「空気清浄能力」ですが、もちろん品種によって、空気清浄能力には差があるもの。
数ある植物の中でも、空気清浄能力がナンバーワンと言われている植物が「サンスベリア」です。
「サンスベリア」を健康的に育てることで、どんどん室内の空気を清掃してもらい、テレワークの業務活性化にもつなげたいところです!
「サンスベリア」は葉の一部を切って土に挿しておくことで、切った断面から根が出て、株数を増やすことのできる“葉挿し”の成功率が高い特徴も持っています!
ただし、増えやすいからといって、増やしすぎには注意が必要です
育てやすい観葉植物として、これまでに植物を育てたことのないひとにも、非常にオススメできる植物です。
フィカス・エラスティカ・バーガンディ(Ficus elastica ‘Burgundy’)
「フィカス・エラスティカ・バーガンディ」は、エラスティカの部分を省いて「フィカス・バーガンディ」と呼ばれることも多い品種です。
「フィカス・バーガンディ」は、充分な日光が保たれていれば葉裏が赤色に、日光が足りていなければ緑色になる品種として知られています。
体調のよさが表面にでやすい習性を持ち、丈夫なフィカスの中では、環境にデリケートな品種です。
自宅で育てている「フィカス・バーガンディ」の成長記録などは、下記の記事で書いています
それでもフィカス自体が強い品種ではあるので、育てやすく、変化を楽しめるという面でもテレワークに取り入れるのがオススメです!
パキラ(Pachira)
「パキラ」も、観葉植物としてメジャーな品種で、100円ショップに並ぶことのある植物の一つです。
沖縄などでは地植えでも育っている植物で、グングンと成長していく姿に、元気をもらえることもあるでしょう。
自宅で育てている「パキラ」の成長記録をつけています。
フリマアプリなどでたねを入手することもできるので、たねから育てるのも楽しみ方の一つです!
モンステラ(Monstera)
植物が根を張るスペースを制限することで、大きく成長するのを抑制することができます。
「モンステラ」は、鉢に植えて根を張るスペースを制限しても、横に大きく成長する植物なので、育成スペースに余裕がある場合にオススメしたい植物です!
「サンスベリア」や「パキラ」と比べると出逢える確率は低いですが、「モンステラ」も運がよければ100円ショップでも出逢える植物です!
家具屋のIKEAで売られているところも、以前にお見かけしました。
“ヒメ”モンステラとして販売されている品種は、モンステラの中ではコンパクトにおさまるので、ほかの品種と比べればお迎えしやすい品種といえるでしょう。
カポック(Ceiba pentandra)
丈夫な観葉植物の代表格、「カポック」(シェフレラ)もオススメの品種です!
厳密には、「カポック」と「シェフレラ」はまったく別物の植物ですが、日本では、同じ植物として扱われていることが多いです。
観葉植物にはめずらしく寒さに強い点も長所の一つで、これまで観葉植物を育てたことのない方にも、育てやすさの観点からオススメできる植物です。
デスク用の観葉植物
床に置く場合ではなく、デスクの上に置くのであれば、コンパクトにおさまる品種が適任になるでしょう。
アイビー or ポトス(Hedera helix・Epipremnum aureum)
「アイビー」や「ポトス」は光が強くない室内でも育てやすく、テレワークに取り入れる植物としてピッタリです!
斑の入り方も品種によってさまざまなので、自分好みの品種を見つけやすい特徴を持っています!
水が足りていないと葉が明らかに萎れてくるので、水やりのタイミングが分かりやすく育てやすい特徴をもっています。
観葉植物は人工的な土を使う「ハイドロカルチャー」でも楽しむことができるので、害虫などの懸念も軽減させることができます!
害虫(コバエ)対策は、下記の記事で書いています
まとめ
本記事では、テレワークに植物を導入した場合のメリットや、テレワークにオススメな品種についてご紹介をしました!
植物は、ストレス軽減や集中力向上など、心理的や身体的な面で健康に良い影響を与え、テレワークを取りまく環境を改善する効果があります!
特に、サンスベリアやパキラなどの空気清浄効果の高い植物は、室内の空気をきれいにし、肩こりや視覚疲労を軽減するのに役立ちます。
また、植物を育てることで規則正しい生活リズムが生まれ、コミュニケーションも活発になるなど、間接的な効果も期待できるでしょう!
テレワークをしている方は、植物を生活に取り入れることで、生活にあたらしい彩りが生まれるのかもしれません!!
植物の恩恵を、是非、生活に取り入れてみてはいかがでしょうか!?
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