冬型塊根植物「オトンナ・ヘレー」(蛮鬼塔)の成長記録&育て方※更新中

ゴツゴツした幹が特徴

目次

「オトンナ・ヘレー」(蛮鬼塔)の基本データ

育 て 易 さ:★★★★☆
成 長 速 度:★★★☆☆
入手し易さ:★★★☆☆
耐 寒 性:★★★★☆(耐寒温度(目安):0~3℃)
耐 暑 性:★★★★★

原産地:南アフリカ、ナミビア
科・属:キク科・オトンナ属
学 名:Othonna herrei(オトンナ・ヘレー)
別 名:蛮鬼塔(ばんきとう)

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「オトンナ・ヘレー」(蛮鬼塔)の成長記録

すずしい季節に成長期を迎える冬型の塊根植物、「オトンナ・ヘレー(Othonna herrei)」の成長記録を付けていきます

根が生えていない「未発根株」を購入し、発根管理を経て、無事に発根しました
発根管理の方法や、発根するまでの過程は、以下の記事でご紹介しています

2023年12月9日(December 9, 2023)

記録開始時の「オトンナ・ヘレー」の様子です。

発根管理は、水を溜めた容器に株元を浸ける「水耕(すいこう)」で行いました。
発根が確認できてからは、「土耕(どこう)」での管理に切り替え、自宅で配合している培養土に植え込んでいます。

筆者

今は水やりを多めにし、株がしっかりと活着するのを促しています。

自宅で多肉植物に使用しているのは、赤玉土やひゅうが土を多く配合し、排水性や通気性が高い培養土です。
以下の記事で詳しくご紹介しているため、ご興味があれば参考にしてみてください

ゴツゴツした幹質が特徴的

「オトンナ・ヘレー」はゴツゴツした肌質の塊根部を、ダークブラウンに染める点が特徴的です。

筆者

葉は淡い緑色をしているため、ダークな肌の色合いとのギャップが大きいです!

最大で40~50cmの高さに成長する

日本で流通している「オトンナ・ヘレー」は、10cm未満の株が多く、大きくても高さ15~20cmほど。

自生地の南アフリカでは、40~50cmほどの高さに成長した「オトンナ・ヘレー」もいるのだそうです。

冬型でも厳しい氷点下には耐えられず、耐寒温度は0~3℃

「オトンナ・ヘレー」は、多少の氷点下であれば、耐えられるという情報も見られます。
ただし、自生地は厳しい氷点下に達することは少ないため、耐寒温度は0~3℃程度でしょう

冬型の品種でも、日本の屋外で越冬させる場合、最低限の寒さ対策が必要です
雨ざらしの環境は避け、霜を避けられる軒下で管理することが重要です

植物の寒さ対策は、以下の記事で詳しくご紹介しています

根や茎を肥大させる塊根植物の仲間

ちなみに塊根(かいこん)植物とは、根や茎を、他の植物よりも太らせる植物のことを指します。

「オトンナ・ヘレー」が樹高の割に幹が肥大しているのは、体内に多くの水分を蓄えるためです。
厳しい乾季を乗り越えるために、雨季にできるだけ多くの水分を蓄えているのです。

筆者

植物の成長戦略には、感心させられます。

塊根植物の植え替えには、メッシュタイプの土入れがおすすめ

多肉植物を植え替える際は、ふるい機能がある、メッシュタイプの土入れを使用しています。
微塵を取り除けるため、通気性や排水性を好む多肉植物との相性がバッチリな土入れです。

2024年1月20日(January 20, 2024)

前回の記録から、1か月半が経過しました。

葉に隠れ、塊根部が見えなくなりました…。

葉の展開速度が早い

「オトンナ・ヘレー」が、しっかり活着したのでしょう。
葉をどんどん展開し、以前とは別の植物のように見えます

筆者

ここまで多くの葉を展開する塊根植物は、そう多くありません。

葉の直径は4~5cmほど

「オトンナ・ヘレー」は葉を無数に展開するのではなく、葉の直径を大きくすることで、光合成の効率を高めています。

筆者

今のところ展開している葉は、4~5cmほどの直径のものが多いです。

オトンナ・ヘレーが葉を密に展開している様子。

葉が大きくなると、葉脈やギザギザした形状が目立たなくなる

「オトンナ・ヘレー」の葉が大きく成長するにつれて、以下のような変化が見られます。

  • 展開しはじめたときの葉
    • 葉脈がくっきりと浮き上がっている
    • 葉先や葉の縁がギザギザした形状をしている
  • 大きく成長した葉
    • 葉脈やギザギザした形状が目立たなくなる
筆者

小さな変化ですが、オトンナ・ヘレーの印象を変えている要素です。

冬は土が乾きにくいため、水のやりすぎに注意

植物は葉から水分を排出している(これを蒸散と言います。)ため、多くの葉を展開していると、その分だけ水分が失われやすくなります。

「オトンナ・ヘレー」の葉の量を見ると、多くの水分を、土から吸い上げているのが伝わってきます。
それでも今は温度が低いため、土が乾く速度は早くありません。
成長期だからといって、水やりの頻度が高いと、根腐れを起こしやすくなります

筆者

普段、夏型の塊根植物の育成に慣れていると、冬型の品種に対しても水やりが多くなりがちに…。
同じ塊根植物でも、生育型によって、育成モードを切り替える必要があります!

2024年6月3日(June 3, 2024)

前回の記録から、4か月半が経過したところです。
記録開始日からだと、半年が経ちました。

休眠期を迎え、葉を落としました

冬型の塊根植物は、暑くなると休眠期を迎え、葉を落とします。

室内で育てていた「オトンナ・ヘレー」ですが、4月ごろから屋外に出しています。
5月下旬ごろ、すべての葉を落とし、休眠に入った様子です。

筆者

ただし休眠にしては、落葉するタイミングが早い気もします…。
幹に白っぽく変色した部分があるのも、気になるところ…。

塊根植物が調子を崩しているときは、幹が柔らかくなります。
今のところ「オトンナ・ヘレー」の幹は硬いため、枯れてないと思いますが、調子がよさそうには見えません。

幹の先端が緑色に変色しました

緑色に変色した幹の先端部分5mmほどが、直近の半年で成長した部分だと思います。

筆者

冬に塊根部が隠れるほど多くの葉を展開させていたので、もっと成長していると思っていましたが…!
オトンナ・ヘレーは、マイペースに成長するようです。

2024年9月16日(September 16, 2024)

前回の記録から、3か月半が経過しました。

屋外で夏越しをする予定でしたが、8月下旬ごろに夏バテを起こしているように見えたため、室内に取り込みました。

筆者

こまめに観察していると、植物の些細な変化に気づくことがあります。

開花時期は、秋から冬にかけて

「オトンナ・ヘレー」の開花時期は、気温が下がってきた10月から3月ごろまで。

まだ9月中旬なので開花するには少し早いですが、黄色い花を咲かせ、開花を控えたつぼみが5~6個見られます

屋外の気温と室温の温度差を、秋の訪れと勘違いしたようです。

筆者

相変わらず幹が白っぽく変色していますが、花を咲かせるということは、株に体力はあるためひと安心です。

今は9月中旬ですが、35℃近くまで最高気温が上がっています。
25℃前後まで気温が落ち着いたら、屋外に移動しようと思います。

2025年7月20日(July 20, 2025)

前回の記録から、約10か月が経ちました。

真夏の屋外の環境は、「オトンナ・ヘレー」がキツそうなため、今年は早めに室内に取り込みました。

今年は、去年よりも早いタイミングで花を咲かせています

オトンナ属は1株だけで受粉する「自家受粉」はむずかしいようですが、できなくはないようです。

筆者

オトンナ・ヘレーの育成面には慣れてきたため、タイミングが合えば受粉にチャレンジしてみたいです!

記録開始から1年7か月が経過していますが、一向に塊根部が大きく成長しません…。
それでも、密に葉を展開したり、小さな花を数多く咲かせたりと、一年を通して変化が見られます
今後も「オトンナ・ヘレー」の成長記録を付けていきます

(更新中)

自宅で育てている塊根植物の成長記録は、以下の記事でまとめてご紹介しています
「オトンナ・ヘレー」以外にも魅力的な品種を育てているため、よろしければお読みください

「オトンナ・ヘレー」(蛮鬼塔)の育成環境

日当たり

「オトンナ・ヘレー」は、日光浴が好きなので、成長期には直射日光を当てるのが基本的な育成方法です。

自宅では、春と秋は日当たりがよい屋外に置き、真冬と真夏は室内に取り込んでいます。
冬は植物育成用のLEDライトを使用し、1日の照射時間は10時間ほどです。
夏は窓際に置き、窓から差し込む光を当てています。

夏の強い直射日光に当てていたところ、調子が悪そうな様子が見られました。
夏の直射日光は避け、冷房が効いた室内などに置けるなら、すずしい環境で育てた方が無難です。

水やり

「オトンナ・ヘレー」は、乾燥が進む地域に自生しています。
水やりは控えめにし、乾燥気味に育てることで、健康的に成長する植物です。

自宅での成長期(秋から春)の水やりは、土が完全に乾いた2~3日後に与えています。
「オトンナ・ヘレー」の休眠期(夏)は、月に1~2回ほどの頻度で水やりをしています。

表土が乾き、土の中まで乾いているように見えても、鉢の中は濡れていることも…。
特に冬は、土が完全に乾くまで時間がかかります。
鉢を持ち上げ、スリット(鉢底の側面に入っている切れ目)から用土を目視し、乾いていたら、水やりをするようにしています。

水やりは「習得まで3年かかる」と言われるほど、難易度が高い園芸作業です。
以下の記事では、用土が乾いているか判断する基準もご紹介しているため、よろしければお読みください

肥料

「オトンナ・ヘレー」は、栄養分が少ない土壌で暮らす植物です。
高い頻度で与える必要はありませんが、成長期に少量の肥料を与えることが、基本的な育成方法です。

自宅では培養土に、ゆっくりと効果を発揮する緩効性肥料「マグァンプ」を混ぜています。
液体肥料は与えていませんが、秋から春のすずしい季節に与えてもよいと思います。

塊根植物の肥料については、以下の記事で解説しているため、参考にしてみてください

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