多肉植物「アガベ」におすすめの配合土:「塊根植物」や「サボテン」にも!

市販の培養土もご紹介

「アガベ」は葉をロゼット状に展開させ、高い人気を誇る多肉植物です

成長が緩やかなアガベですが、適切な用土を選ぶことで、そのポテンシャルを最大限に引き出せます。
逆に用土の選択を誤ると、根の活動が鈍り、健康的な成長が見込めません。

本記事では、さまざまな用土を実際に使用してきた経験に基づき、アガベにとって理想的な用土の条件をご紹介します

アガベの成長に特に重要な「排水性」と「通気性」以外にも、こだわりたいポイントがあるため、参考にしてみてください
アガベと同じく、乾燥気味な環境を好むサボテンや、塊根植物の育成にも役立つ情報となっています。

目次

アガベが育つ自生地(メキシコ)の環境

植物を元気に育てるためには、自生地に近い環境で育成することが重要です

アガベは、自生地のメキシコで生き抜くために、進化を遂げた植物です。
メキシコの気温や湿度、土壌に含まれる栄養分などを再現することで、アガベが暮らしやすい環境になります。

アガベの自生地として知られるメキシコのオアハカ州を、日本の東京と比べたときの環境について、確認していきます

メキシコの気温

筆者

メキシコは、とても暑そう…!

と思っていましたが、実はメキシコはものすごく暑いわけではありません。

メキシコの特徴(気温)
  • 夏の最高気温は、日本と同じくらい
  • 日本の冬のように、寒い季節は訪れない
  • 昼と夜の気温差が大きい

メキシコの降水量&湿度

メキシコは雨が少なく、年間降水量は日本の3分の2程度です。
湿度も低く、特に乾季はカラッとした空気が流れています。

メキシコに、日本の夏のような高温多湿な季節は訪れないため、アガベは蒸し暑さが苦手です。

メキシコの土壌酸度(pH)

植物には酸性を示す土壌(pH7未満)で自生する品種もいれば、アルカリ性の土壌(pH7超)で暮らす品種もいます。
メキシコの土壌はアルカリ性を示しますが、メキシコは、お酢のような強い酸性雨が降る地域です。
アルカリ性の土と酸性雨が混ざるため、アガベが吸い上げる水分は弱酸性(pH6.0~6.5)に中和されます。

アルカリ性を示す土壌酸性雨植物(アガベ)が吸い上げる水分は弱酸性

アガベの休眠期である乾季は、酸性雨の影響を受けづらいため、雨季と比べると土壌酸度は強いアルカリ性を示します。

メキシコの土壌(栄養分)

アガベが暮らす、メキシコの崖のような乾燥地帯の土壌は、栄養分がほとんど含まれていません。

雨にも栄養分が含まれているため多少の栄養はありますが、ジャングルのような場所と比べると、土壌の栄養源になるものは少ないです。
アガベや塊根植物の肥料については、以下の記事で詳しくご紹介しているため、ご興味があれば参考にしてみてください

メキシコの環境のまとめ

以上の点をふまえると、メキシコと日本の違いは以下のとおりです。

メキシコの環境の特徴
  • 厳しい寒さや、高温多湿の季節は訪れない
  • 降水量が少なく、湿度が低い
  • 土壌はアルカリ性を示すが、強い酸性雨が降るため、自生する植物は弱酸性の水分を吸い上げている
  • 土壌に含まれる栄養分は少ない

アガベをはじめ多肉植物の自生地の環境や、地域ごとの望ましい植物の育て方は、以下の記事でご紹介しています
メキシコの特徴についても、より詳細に解説しているため、ご興味があればあわせてお読みください

アガベが元気よく育つ用土

優先して整えたい用土の条件

排水性&通気性がよい

アガベは、どのような特徴をもつ用土を好むのでしょうか!?

結論から述べると、アガベは「排水性&通気性がよい用土」を好みます!

排水性&通気性
  • 排水性
    • 用土内をどれぐらいスムーズに、水が流れていくのかを示すもの
    • ‟水はけ”とも言われる
  • 通気性
    • 用土内を、空気がどれだけ循環しやすいかを示すもの

アガベは、乾燥気味に育てることで、健康的な成長を見せる植物です
排水性と通気性は、どちらも用土の乾きやすさに大きな影響を与えます。

用土が乾きやすいと根腐れのリスクも下げられるため、アガベを元気に育てるためには、排水性と通気性は優先して整えたい条件です

可能なかぎり整えたい用土の条件

排水性や通気性ほど重要ではありませんが、以下のように、可能なかぎり整えたい条件もあります。

  • 硬い品質で、粒が崩れにくい
  • 粒の大きさが均一
  • 弱酸性(pH6.0~6.5)

それぞれの条件を、深堀りしていきます

硬い品質で、粒が崩れにくい

まずは、用土の硬さ。
粒が崩れにくいものが理想的です。

粒が崩れると、排水性や通気性に悪影響を与える

用土の粒が崩れると、微塵(みじん)と呼ばれる泥のような粒子になり、排水性や通気性に悪影響を与えます。
鉢植えの用土は使用とともに少しずつ劣化するため、長期間の使用には向きません。

ただし、粒が崩れにくい用土は長持ちするため、植え替えの回数を減らせます

もっとも硬いのは焼成タイプ

園芸用土の定番である「赤玉土」と「鹿沼土」は、排水性や通気性に優れていますが、粒が崩れやすいです。
通常のものよりも、粒が崩れにくい赤玉土や鹿沼土も市販されています。

粒が崩れにくいタイプ
  • 焼成(しょうせい)
    • 赤玉土を高温で焼いている
    • もっとも硬く、崩れにくい
  • 硬質(こうしつ)
    • 通常の赤玉土よりも硬い
    • 焼成の赤玉土よりは崩れやすい
  • 通常の赤玉土
    • 焼成や硬質のものと比べると、崩れやすい
    • 流通量はもっとも多く、安価

※焼成と硬質は、一緒の意味で使用されることもあります。

赤玉土は、二本線と三本線に分類される

赤玉土の品質の指標として、‟二本線”や‟三本線”という言葉があります。

園芸用土のメーカーが独自に評価しているものですが、高品質の赤玉土を入手したいときは、参考にできる指標です

赤玉土の二本線&三本線
  • 二本線
    • 硬い用土を選別したもの
    • 三本線と比べると、硬くない
  • 三本線
    • 二本線の用土よりもさらに硬く、粒の大きさが揃っている(ほとんどが焼成)
    • 高価な傾向がある

二本線と三本線は、パッケージに書かれている横線の数で見分けられます。
横に二本の線が入っていれば“二本線”、横に三本の線が入っていれば“三本線”と呼ばれる、高品質な用土です。

アガベは短期間でも植え替えが必要になる

アガベは根を旺盛に成長させるため、株の調子がよければ、半年ほどで鉢内が根で溢れてしまうことがあります。

植え替えをサボっていると、アガベの根が鉢を突き破ってしまうことも…

そのためアガベを植木鉢で元気に育てる場合、定期的(1~2年ごと)に植え替え、鉢を大きくしたり根を整理したりするのが望ましいです。
二本線の赤玉土でも十分硬く、1~2年で粒が大きく崩れることはないため、アガベの育成には二本線のものを使用すれば問題ありません。

以下の園芸用土は、二本線の硬質赤玉土と硬質鹿沼土です。
特に硬質鹿沼土は、取り扱っていない園芸店が多いため、必要な場合はインターネットでの購入を検討してみてください。

筆者

アガベの成長はうれしいけど、育てている株数が多いと、植え替えシーズンは大変です…。

粒の大きさが均一

赤玉土や鹿沼土、ひゅうが土は粒の大きさで分類されている

赤玉土や鹿沼土、ひゅうが土は粒の大きさごとに分類された状態で、販売されています。
粒が大きい順に用土を並べると、以下のとおりになります。

用土の粒の大きさ(大きい順)
  • 大粒(おおつぶ)
  • 中粒(ちゅうつぶ)
  • 小粒(こつぶ)
  • 細粒(さいりゅう)

小粒と細粒のあいだの用土として、「極小粒」(ごくこつぶ)が販売されていることもあります。

複数の用土を配合する場合、大きさを揃える

赤玉土や鹿沼土、ひゅうが土など、複数の用土を配合する場合、粒の大きさを揃えた方がよいです。

  • 赤玉土(小粒)+鹿沼土(小粒)+ひゅうが土(小粒)
  • 赤玉土(大粒)+鹿沼土(中粒)+ひゅうが土(小粒)

たとえば、中粒同士の赤玉土と鹿沼土を配合した場合、用土のあいだに適度なすき間ができるため、排水性や通気性が保たれます。
ところが、そこに小粒のひゅうが土を配合すると、赤玉土と鹿沼土のあいだに、小粒のひゅうが土が入り込んでしまいます。
結果的に、もともとのすき間がなくなるため、排水性や通気性が悪くなるのです。

粒の大きさで分類されていない用土の方が多いですが、分類されているものは、粒の大きさを統一することが重要です

粒が大きいほど、排水性や通気性が向上する

粒が大きいほど、用土同士のすき間が広くなり、排水性や通気性が向上します。
ただし株が小さなうちに大粒の用土に植えると、用土同士のすき間が大きすぎることで、元気に成長できません。

株の大きさにあわせて粒の大きさを決める

大きな株ほど、粒が大きな用土を使用するのが望ましいです。

  • 大株は、必然的に大きな鉢に植えることになる
  • 大きい鉢に入れる用土は、量が増えるため、鉢内に空気が入り込みにくくなる
  • 粒を大きくすることで、鉢内のすき間を確保し、空気が入り込みやすくする
迷ったら小粒の用土で揃える

粒の大きさは、どうやって選べばよいの?

と感じる場合は、まずは小粒の用土で揃えるのがおすすめです
大株は丈夫なため、粒の大きさによって、成長が左右されることが少ないです。

弱酸性(pH6.0~6.5)

「アガベが育つ自生地(メキシコ)の環境」で紹介したように、メキシコの土壌はアルカリ性を示します。
以前までは、メキシコに自生するサボテンも、

アルカリ性の用土に植えた方が、よく育つだろう。

と考えられてきました。
しかし最近では、アガベはアルカリ性ではなく、弱酸性の用土の方がよく育つことが分かってきています。

実際に、市販されているサボテン用の培養土の多くは、弱酸性を示しています。

アガベとの相性が悪い用土

相性が悪い用土に植えると、枯れるリスクが高まる

アガベは降水量が少なく、栄養分が微量という過酷な環境で暮らしており、丈夫な植物です。

ただしそれでも生き物なので、相性が悪い用土に植えると根腐れを起こすなど、枯れるリスクが高まります

相性が悪いのは、排水性や通気性が悪い用土

アガベとの相性が悪いのは、排水性や通気性が悪い用土です。
排水性や通気性が悪いと、用土が乾きにくくなるため、水切れのリスクは下がります。
ただしアガベは水切れには強く、逆に多湿の環境が苦手なため、乾きにくい用土との相性が悪いです。

アガベの根の呼吸を促すためにも、排水性や通気性が悪い用土は、避けたいところです

市販の「多肉植物・サボテン用の培養土」にも注意が必要

アガベを育てられるさまざまな培養土が、市販されています。
自分で配合した方がコスパよく楽しめますが、市販の培養土にもメリットはあります。

市販の培養土を使用するメリット
  • 培養土を保管するスペースが少なく済む
  • 配合する手間がかからない

長いあいだ園芸を趣味にしている方でも、市販の培養土を愛用している方は少なくありません。

アガベは「多肉植物用(サボテン用)の培養土」で育てるのが一般的

アガベは多肉植物の仲間で、乾燥気味の環境が好きな点では、サボテンと性質が似ています。

そのため市販の培養土でアガベを育てる場合は、「多肉植物用の培養土」または「サボテン用の培養土」を使用するのが一般的です。

保水性がよすぎる「多肉植物用(サボテン用)の培養土」も販売されている

「多肉植物用(サボテン用)の培養土」は、排水性や通気性に優れているものが多いです。
ただし、保水性(水持ち)がよすぎて、乾きづらい培養土も販売されています。

保水性がよすぎる培養土は、アガベとの相性がよくないため、培養土を選ぶ際は注意したいポイントです

「保水性」ではなく、「排水性」や「通気性」を特徴として打ち出している培養土がおすすめです。

水が乾きすぎるシーズンは、水やりの回数を増やす

アガベも、特に子株のうちは、保水性がよい用土に植えることで元気に育ちます。
逆に、ひゅうが土や軽石のように排水性や通気性を特に重視しすぎた用土では、かえって成長が進まないでしょう。

ただし用土に保水性を求めすぎると、排水性や通気性に支障が出ます

土が乾きすぎるシーズンは、必要以上に保水性を高めるのではなく、水やりの回数を増やした方が、失敗するリスクを下げられます。

市販のおすすめ培養土

市販の培養土の中では、以下の培養土がおすすめです
2025年にプロトリーフさんから発売され、硬質タイプで崩れにくく、排水性や通気性に優れています

配合土&配合割合

望ましい用土の配合割合は育成環境ごとに異なる

同じ育成環境はなかなか存在しないため、望ましい用土の配合割合は育成環境ごとに異なります。
同じ植物を生産している農家さん同士でも、まったく同じ培養土を使用しているひとは、ほとんどいません。

アガベ愛好家には、配合する都度、配合割合などを試行錯誤しているひとが多いです

自宅で使用している配合土&配合割合

自宅で使用しているオリジナル培養土は、以下の割合で配合しています。

用土名配合割合
赤玉土(硬質)3.5
ひゅうが土3.5
鹿沼土(硬質)2
くん炭0.5
パーライト0.5

あわせて、固形肥料「マグァンプ」と浸透移行性殺虫剤「オルトラン」を、少量混ぜています。

赤玉土(硬質)

赤玉土は排水性や通気性に優れ、ある程度の保水性も備えているため、多くのアガベ愛好家がベースの用土として使用しています。
以前、赤玉土のみでアガベを育成したところ、成長速度が遅かったことを除けば、問題なく成長しました
硬質ではない普通の赤玉土を使用すると、短期間でも崩れてしまいます。
自宅では、2倍ほどの金額がかかりますが、硬質タイプを使用しています。

保水性を高めたい場合は、赤玉土の量を増やすことで調整するのが一般的です。

ひゅうが土

ひゅうが土は排水性や通気性に優れており、粒が崩れにくいため、再利用しやすい点も特徴的です。

自宅では3~4割ほどの配合割合ですが、雨ざらしの環境で育てる場合や、水やりが好きな方は、ひゅうが土の割合をさらに増やしてもよいでしょう。

園芸用土のリサイクルについては、以下の記事で詳しくご紹介しています
特に多肉植物の培養土は再利用しやすいため、ぜひ、参考にしてみてください

鹿沼土(硬質)

鹿沼土は、排水性や通気性に優れ、赤玉土ほどではありませんが保水性もあります。
赤玉土との最大の違いは酸度で、鹿沼土はpH4.0~5.0の強い酸性を示します。
自宅で使用している鹿沼土は、赤玉土と同じく硬質タイプです。

鹿沼土を使用すると、コケが発生しやすくなります。
特に室内育成の場合、コケが発生することが多いため、見た目を気にする場合は、鹿沼土の使用を避けた方がよいかもしれません

くん炭

くん炭のpHは8.0~10.0でアルカリ性を示すため、酸性に偏りがちな園芸用土を中和する効果があります。
排水性や通気性に優れ、殺菌効果もあるため、病害虫への対策にもなります。
自宅では木炭を使用していますが、水やりの際に鉢底から流れ出ていきやすく、ふるいにかけると落ちてしまい、リサイクルするのがむずかしいです。

園芸店では取り扱いが多くありませんが、くん炭ではなく竹炭を使用すると、鉢底から流れにくくなります。

排水性や通気性を高める目的で使用する場合は、くん炭ではなく、再利用しやすいひゅうが土がおすすめです。

パーライト

パーライトには「黒曜石」(こくようせき)と「真珠岩」(しんじゅがん)があり、それぞれ異なる性質を持っています。

黒曜石と真珠岩の違い
  • 黒曜石
    • 「排水性」を向上、または改善させる役割
  • 真珠岩
    • 「保水性」を向上、または改善させる役割

アガベには排水性を高める目的で使用するため、黒曜石のパーライトを使用します。

どちらのパーライトも見た目は真っ白です。自宅では培養土のアクセントとして、見た目を向上させる目的で使用しています

アガベに使用されることが多い園芸用土

購入したアガベの用土をチェックすると、以下の用土が使われていることが多いため、あわせてご紹介します

  • バーミキュライト
  • ゴールデン培養土
  • バーク堆肥

バーミキュライト

通気性や保水性、保肥力(肥料を蓄える能力)を有し、軽い特徴があります。
たねまき用の土としても使用されますが、金額が安いものだと、粒がすぐに崩れてしまう傾向があります。

ゴールデン培養土

さまざまな用土を配合することなく、そのまま植物を育てられる培養土です。
保水性や保肥力を高めるために用いられ、少量ですが元肥としても活用できます。

ゴールデン培養土の種類
  • 観葉植物用
  • 花&野菜用
  • 多肉植物用

このうち、おもにアガベの配合土として使われるのは、観葉植物用か花&野菜用のゴールデン培養土です。
(多肉植物用は、アガベをそのまま育てられるため、配合土に使用されることは少ないです。)

バーク堆肥

バーク堆肥は保水性や保肥力を高められ、あわせて有機物を供給できます。

土壌改良材として使われることが多く、フカフカな土になりやすい点もバーク堆肥の特徴です。

なるべくお金をかけずに用土の品質を高める方法

せっかく配合する手間をかけるなら、さらに用土の品質を高めたいものです
あわせて費用を抑えるための、ちょっとした工夫もご紹介します

園芸用のふるいにかけて、微塵を取り除く

アガベを元気に育てるためには、微塵が少ない用土を使用するのが望ましいです。
硬質タイプを使用することで微塵の量を減らせますが、赤玉土や鹿沼土を使用していると、少なからず発生するのが微塵です。

園芸用のふるいにかけることで、用土に含まれている微塵を取り除けます。

用土を鉢に入れる「土入れ」にも、微塵を取り除ける機能が付いたものが市販されています。
土入れについては、以下の記事でご紹介しているため、ご興味があればお読みください。

定期的に植え替える

一般的に劣化した土は虫や微生物によって再生しますが、鉢内には再生する要素が少なく、用土は劣化していく一方です。

定期的にあたらしい用土に取り換えることで、アガベを元気に育てられる環境を維持できます。

植え替え頻度(目安)
  • 硬質タイプの用土を使用している場合
    • 2~3年ごと
  • 硬質タイプの用土を使用していない場合
    • 半年~1年ごと

植え替え頻度は、使用している鉢の大きさや、株の状態によっても大きく変わります。
アガベが成長をつづけている状態では、植え替える必要がありませんが、固形肥料は、効き目が長く持続するタイプでも2年ほどで効果が切れてしまいます。

肥料が切れてしまった場合は、液体肥料を与えるか、用土の上に置いて使用する固形肥料を与えましょう。

固形肥料はあらかじめ用土に配合しない

多くの株数を育てたり、育てているアガベが大きく成長すると、必然的に園芸用土の消費スピードが上がります。

固形肥料は園芸用土と比べると割高なため、使い方を工夫しないと、余計な費用がかさみます

あらかじめ用土の中に入れておくことで効果を発揮する肥料は、以下のように使用することで、コストを抑えられます。

固形肥料の使い方
  • 一定量の用土を鉢に入れる
  • 固形肥料を入れる
  • アガベの株元を鉢にセットする
  • 用土を足していく

アガベの固形肥料として定番の「マグァンプ」をはじめ、固形肥料は、根の近くにあることではじめて効果を発揮するタイプが多いです。
土を配合する段階で肥料を入れると、植物が吸い上げられない場所にも肥料が蒔かれたり、鉢底から抜けていったりと、肥料の無駄遣いにもつながります。
肥料が少なすぎるとアガベの葉色が悪くなるなど、成長に支障をきたすため、少量でも肥料を与えた方がよいです。

あらかじめ用土に配合した方が手間がかかりませんが、必要な場所にのみ固形肥料を入れることで、節約になります

鹿沼土は、酸性を調整する

鹿沼土は、酸性が強い用土です。
アガベは、酸性が強すぎると自生地の環境とかけ離れるため、元気な成長を見せにくくなります。

鹿沼土を使用する場合、アルカリ性のくん炭や木炭、竹炭を配合することで弱酸性(pH6.0~6.5)に中和する必要があります。

まとめ

アガベの育成でもっとも大切なのは、自生地メキシコの環境を再現した用土選びです

特に「排水性」と「通気性」を重視し、硬く粒が崩れにくい用土を選ぶことで、アガベは健康的に育ちます。
市販の培養土を使う場合は、保水性が高すぎない「多肉植物・サボテン用」を選びましょう。
当記事でご紹介した配合例や、微塵の除去、適切な植え替え頻度を守ることで、大切なアガベのポテンシャルを最大限に引き出せます。

ぜひこの記事を参考に、あなたのアガベを元気に育ててみてください

成長速度が遅いアガベは、長く育てていると愛着が増し、どんどん“沼”にハマっていきます
以下の記事で、アガベの魅力についてご紹介しているため、よろしければあわせてお読みください

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