観葉植物への「水やり」~鉢植えの植物を元気に育てるための6つのポイント~

植物の育て方

ガーデニングの世界には、“水やり3年”という言葉があります!
植物への水やりについて、適切な水やりを行うことができるようになるには、最低でも3年間はかかるという言葉です!

通常は3年間かかる水やりの習得期間を、もしも短縮することができたら、枯らしてしまう植物の数を減らせることができると思います!

本記事では、観葉植物の水やりについて深堀りしていきます。

目次

植物が枯れてしまう原因

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自分のことを、「サボテンすら枯らしてしまうズボラな性格なんです。」と言われる方もいますが、サボテンは雨があまり降らない地域で育っているので、ちょっとやそっと水やりを忘れたところで、枯れづらい植物のひとつです。
鉢植えで育てている植物が枯らしてしまう原因でもっとも多いのは、“水のやらな過ぎ”ではなく“水のやり過ぎ”による根腐れだといわれています。

水やりの難易度

植物の育て方が掲載されている園芸本や、ガーデニングショップの販売コーナーには、『この植物の水やり頻度:春から秋まで:週に★回 冬:月に☆回』と書いてあることもあります。
しかしその水やり頻度を守っていることが、必ずしも適切な水やり頻度とはいえず、それはあくまでその植物の生産農家さんの環境や、植物の記事を書いている方の環境ではその頻度ですという、ひとつの参考にすぎない情報です。

水やりは植物に水を与えるだけの単純な作業ですが、習得に3年間もの年月を要するのは、参考にできる情報が無いところが理由です。

日本には北海道から沖縄までさまざまな地域があるので、気温などの地域による環境の変化もあります。
植物を室内ではなく、屋外で育てている場合には地域による環境の差に加えて、次のような影響も受けます。

植物に与えるさまざまな外的要因
  • 植物を置いている場所が、北向きか南向きかなどの方角
  • 日当たり
  • 風通し
  • 雨が直接あたるか
  • 標高

そのほかにも植物を植えている用土の乾きやすさや、そもそも水をどれぐらい好む植物なのかも品種によって違います。

こういったさまざまな要因を考慮した上で水を与えていかなければならないので、単純にも思える水やりの作業ですが、習得に3年もの長い時間がかかってしまうといわれています。

水やりの6つのポイント

結局のところ、実践で習得していくしかない植物への「水やり」ですが、いくつかのポイントをおさえておけば、もっと短期間で習得することもできると考えています。

①:水やりは用土が乾いてから

用土がいつまでも乾かないと、雑菌の繁殖や根腐れなどにつながってしまうため、水やりは用土が乾いてから行います。

そもそも、用土が乾いているのかまた濡れているのかを見極めることができなければ、水やりのタイミングも分からないので用土が乾いているのか、まだ濡れているのかを判断する基準を設けることが重要です!

植物が根を伸ばす用土の上に敷く「化粧石」は、害虫を防ぐなどのメリットもありますが、下の用土が乾いているのか見た目で判断するのが困難になるので、初心者の段階で化粧石まで使いこなすのは、なかなか難易度が高いと思います。
反対に、「赤玉土(あかだまつち)」や「鹿沼土(かぬまつち)」など、濡れていると土の色が顕著に変わる土を混ぜ込むと、目で見て、水やりのタイミングが確認しやすくなります!

見た目的にどうなのか。とも思いますが、鉢内の土が濡れているかどうかをチェックする方法としては、鉢の土の中にあらかじめ割りばしを挿しておき、その割りばしを都度抜いて、割りばしの色によって濡れているのか判断する方法もあります。

ガーデニンググッズには、「水やりチェッカー」も売られています。
割りばしよりは見た目的に優れていて、そこまで高いモノでもなく、Amazonなどでも購入が可能です。

多肉植物は、体内に多くの水分を蓄えているので、ある程度の大きさにまで成長している株であれば、用土が乾いた3~4日後に水やりをすれば充分ですが、観賞植物は水にデリケートで、特に暑い時期に水やりを忘れてしまうとダメージがでやすい品種が多いです。

また、水が足りていないと葉が萎れてくるなど、植物自体に変化が出てくることもあるので、植物が出しているサインを見落とさないようにします!

特に、植物の成長を促すために植物の根を張るスペースを広くして、あえて少し大きめな鉢に植えているときは、植物が鉢の中に充分に根が張っていないので、用土が乾いているように見えても鉢内の用土はまだ湿っている。といったことがよくあります。
鉢は植物に合った大きさに植えることを基本とし、あまり大きすぎる鉢には植えない方が無難です。

②:鉢底から流れ出てくるまでたっぷりと

鉢の中にいる雑菌を洗い流すように、そして鉢内の空気に入れ替えるために、水やりは鉢底から流れ出てくるまでたっぷりとあげます。
植物は根からも空気を取り入れているので、鉢内の空気を新鮮に保つことが望まれるのです!

冬の間もたっぷりと与えるのが基本となりますが、鉢内の土がいつまでも乾かないと根腐れのリスクが高まるので、少し大き目な鉢に植えているときや、乾きづらい環境で植物を育てる場合には注意が必要です。
その場合には、1~2日で乾くぐらいの少量の水を与え、不足する分は霧吹きなどで植物の葉に水をかける「葉水(はみず)」で補うのもひとつの方法です!

霧吹きは、100均のモノで充分ですが、インターネットなどでも入手は可能です。

水やりをしたときに、以前より水が鉢底から流れ出てくるまでに時間がかかるようになっている場合、鉢内が根でいっぱいになっている“根詰まり”や、用土が劣化している可能性があり、植え替えの適期を迎えているかもしれません。
水やり時には、そういった点にも注意して確認したいところですね!

③:用土の全体に水が行き渡るように

特に葉を大きく展開させている植物には、水やりをしているつもりでも、葉に水がかかっているだけで、意外と用土には水がかかっていないこともあります。
植物は葉からも水を吸い上げることができますが、メインは根から吸い上げるモノです。

汚れや害虫対策として葉に水をかけることも必要ですが、土にしっかりと水がかかっていることを確認し、場合によっては、葉や茎を手で抑えながら用土に水がかかりようにする必要もあります。

また偏った箇所に水やりをしていても、鉢の全体に水が行き渡らないこともあるので、まんべんなく水やりをします。

④:週に☆回という情報に頼り過ぎない

前述のように、さまざまな要因によって適切な水やりの頻度は変わってくるので、『週に☆回』という情報に頼り過ぎないようにします。

また日本の場合、季節によって大きく異なるのは、気温だけではなく日射角度にも違いがでます。
実際に真夏は太陽がかなり上まで昇り、角度にすると約80度なのに対して、真冬には約30度になります。
そのため、夏は朝から夕方まで直射日光があたっている場所でも冬になるとほとんど日光が当たらなくなるなど、同じ場所で植物を育てていても、一年の中で植物を取り巻く環境には大きな変化があるので、育成環境を把握することも重要になります。

自分が育てている環境は、自分にしか把握できないので、情報に惑わされることの無いように、自分が育てている植物への水やり頻度を見極めていくことが必要です。

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⑤:受け皿の水は捨てる

室内で植物を育てている方は、植木鉢の下に受け皿を使用していることも多いと思います。

室内が汚れないようにする受け皿ですが、その受け皿に水が溜まったままになっていると、用土が湿ったままの状態が続いてしまい、鉢の中では雑菌が増殖してしまいます。
また受け皿に水が溜まっているということは、鉢底から空気が出入りができなくなってしまうことでもあるので、水やり後に受け皿に水が溜まっている場合には、必ず水を捨てましょう。

鉢底から水を吸わせてる「底面吸水」という水やり方法もありますが、底面吸水の場合は、何分間か水に浸けるのが基本的な方法です。
植木鉢を水に浸けている間に、ほかのことをやっていて底面吸水のことを忘れてしまった結果、何時間も漬けてしまった・・・ということにつながりかねないので、底面吸水の場合には注意が必要です。

底面給水専用の鉢であれば、都度何分間か水に浸ける作業は発生しないので便利です!
100均でも底面給水ができる植木鉢が売られていました。

⑥:水やりをする時間帯にも気を付ける

季節によって、水やりをするのにベストな時間帯は変わってきます!

夏に水やりをする場合は、日中気温が高くなり過ぎるので早朝か夕方以降に与えるのが基本となります。
また、冬は早朝や夜間は気温が低下して水の凍結などにつながってしまうこともあるので、早朝や夕方以降の時間帯は避けて気温が上昇してきたタイミングで水やりをします!

強い植物であれば、どの時間帯で水やりをしても特に影響がでない場合もありますが、植物によっては時間帯を間違えただけで大きなダメージが出ることもあります。

水やりは朝やるのが基本ですが、状況に応じた対応が望まれます。

まとめ

同じマンションに住んでいたとしても、上階で育てているのか下階で育てているのかによっても植物を取り巻く環境は変わってきます。
水やりを与えるタイミングは、植物を育成している環境によって、そして植物それぞれで異なります。

植物は、生産農家さんやガーデニングショップなどにお勤めの方でも、枯らしてしまうときは枯らしてしまいます。
本記事でご紹介したポイントを抑えて、時には失敗もしながら習得していくものだと考えます!

以上、水やりのポイントでした!

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