アガベの斑入り品種
アガベ「王妃雷神錦」白中斑の基本データ
成 長 速 度 :★★★★★(子株が増える速度がとても早い)
育てやすさ :★★★★★
入手しやすさ:★★★★☆
耐 寒 性 :★★★★☆(目安:5℃)
耐 暑 性 :★★★★★
原産地:メキシコ
花言葉:繊細、気高い貴婦人
科・属:キジカクシ科(クサスギカズラ科)・リュウゼツラン(アガベ)属
学 名:Agave potatorum ‘Ouhi raijin’ mediopicta alba(アガベ ポタトラム オウヒライジン メディオピクタ アルバ)
Agave isthmensis(アガベ イシスメンシス)として分類されることもある
アガベ「王妃雷神錦」白中斑の成長記録
2021年の秋ごろにお迎えした、アガベ「王妃雷神錦白中斑(Agave potatorum ‘Ouhi raijin’ mediopicta alba)」の成長記録を付けていきます
埼玉県所沢市にある植物販売店、「mana’s farm(マナズファーム)」で購入しました。
2022年11月29日(November 29, 2022)
お迎えしてから、1年ほど経過した「王妃雷神錦(白中斑)」の様子です。
淡い緑色をした葉の中央部分に、白い斑が入り、葉の先端のスパイン(トゲ)を赤紫色に染めるのが「王妃雷神錦(白中斑)」の特徴です。
縦に入る斑の柄は、それぞれの葉で微妙に異なり、葉裏にも鮮明に斑が入っています!
一枚あたりの葉は幅広で分厚く、体内に多くの水分を蓄えている、多肉植物らしいすがたをしています!
季節は、11月の下旬。
「王妃雷神錦(白中斑)」はそこまで寒さに強くないので、0℃程度まで下がる季節に雨ざらしの環境で育てるのは、枯らすリスクが高いでしょう。
ただし、まだ本格的な寒さが到来していないので、雨風に直接当たる、「雨ざらし」の環境で育てています。
簡易ビニールハウスがあれば越冬しやすい
植物は水やりを控えめにして、風や霜に当たらないようにすることで、寒さに耐えられる力(耐寒性)が増します。
そして雨水や風、霜を避けられる園芸グッズに、「簡易ビニールハウス」があります!
2021~2022年の冬は、屋外の簡易ビニールハウスの中で育てていたところ、大きなダメージを負うことなく越冬しました
下記の記事でメリットやデメリットなどについて、詳しくご紹介しているので、もしご興味があれば、お読みください。
小型品種で、子株の吹き方が特徴的
アガベにはさまざまな品種が存在し、大きくなる品種だと、3~4mほどの大きさまで成長するアガベもいます。
しかし、「王妃雷神錦(白中斑)」は大きく成長しても、ひとの手のひらに収まるぐらいのサイズまでにしか成長しません。
また、アガベは「ランナー」と呼ばれる茎を土の中で伸ばし、そのランナーの先に子株を付けるため、親株の脇に子株を吹くことが多いです。
一方で「王妃雷神錦(白中斑)」は、葉のあいだから子株を吹く特徴をもち、他のアガベより多くの子株を付けます。
定期的に子株を外していけばドンドン増やすことができ、育成場所を「王妃雷神錦(白中斑)」だらけにできるでしょう。
群生株に成長した「王妃雷神錦(白中斑)」
先ほどの写真を、反対側から撮影した「王妃雷神錦(白中斑)」です。
半年前に鉢内がギュウギュウだったので、子株を3つ取り外しましたが、また3つも子株を付けています!
アガベには強くて増えやすい品種が多いですが、その中でも「王妃雷神錦(白中斑)」の繁殖力の強さには、目を見張るものがあります!
長いあいだ、親株に子株を付けたままにしておくと、親株の成長を阻害する原因になるので、子株は定期的に取り外した方が健康的に育てることができます。
王妃雷神錦には「黄中斑」もいる
王妃雷神錦の中でも、斑の色や斑の入り方に、バリエーションがあります。
自宅では黄色の中斑の品種も育てていますが、黄中斑は成長が遅く、子株もなかなか付けません。
王妃雷神錦(白中斑)と王妃雷神錦(黄中斑)は同じ品種で、斑の色が違うだけなのに、成長速度にここまで差が出るのかぁ。
と驚くことがあります
「王妃雷神錦(黄中斑)」については、下記の記事で、成長記録や育成環境をご紹介しています。
2023年3月18日(March 18, 2023)
前回の記録から3か月半後の、「王妃雷神錦(白中斑)」の様子です。
昨年に引き続き2022~2023年の冬も、最低気温が5℃前後になったタイミングから、屋外の簡易ビニールハウスの中で育ててきました。
しかし前年よりも寒さが厳しく、株に大きな傷みがあらわれ、株全体が黄色く変色し、緑色の部分がほとんど残されていません…。
この冬は「10年に一度といわれる大寒波」が到来したので、暖かい室内に取り込むべきだったのだと思います…。
アガベが、枯れてしまうほどのダメージを負ったときは、株がイヤな感じに柔らかくなることが多いです。
ただ、「王妃雷神錦(白中斑)」を触っても、今のところイヤな柔らかさは感じられないので、まだ完全に枯れていないのではないでしょうか。
3月の中旬に入り、神奈川では最低気温が10℃を超える日が増えてきて、「王妃雷神錦(白中斑)」にとって過ごしやすい季節に入ります。
成長期を迎えるタイミングで、不調から復活し、成長を再開してもらいたいです!
2023年9月24日(September 24, 2023)
前回の記録から半年後の、「王妃雷神錦(白中斑)」の様子です。
気温の上昇とともに復活の兆しを見せ、今では完全に復活し、健康的なすがたを取り戻しています!
半年前は、
ダメージが大きかった分、復活しても、元のすがたを取り戻すまでには、長い期間を必要とするだろうなぁ…。
と、思っていましたが、すっかり元通りのすがたに!
「王妃雷神錦(白中斑)」の生命力の強さを、あらためて目の当たりにしました!
寒さによるダメージを負ったあとも屋外で雨風に当て、特別な養生をすることもなく育ててきましたが、株自体の体力により復活してくれたようです。
2024年3月20日(March 20, 2024)
前回の記録から、さらに半年が経過しました。
昨年、大きなダメージが負ったこともあり、2023~2024年の冬は室内に取り込み、植物育成用のLEDライトを当て、育てています。
どんなに寒いタイミングでも、室内は10℃以上に保たれているので、この暖かさであれば、余裕をもって成育してくれるでしょう
親株の大きさに変化は見られないものの、子株のサイズがUPしたこともあり、限られた鉢内のスペースで、少し窮屈そうに見えます…。
下葉にも傷みがあらわれ、茶色く枯れ込んだ葉や、ストレスカラーと思われるピンク色を発した部分も見受けられます。
これ以上同じ鉢で育てても、健康的な成育にはつながらないでしょう。
その後、株分けを行ったときの様子は、下記の記事でご紹介しています。
2024年8月15日(August 15, 2024)
前回の記録から、約5か月が経過しました。
株分けをしたときに、増えすぎた根を切り落としたので、一時期調子が悪そうでしたが、結局葉を一枚も落とさずに復活しました!
すべての子株を外して単頭株になりましたが、きっと、すぐに群生株に生まれ変わることでしょう!
一般的に、多肉植物は大きな鉢に植えると、根が張れるスペースが広くなるため、株のサイズも大きく成育します。
株分けのタイミングで、これまでの鉢より、ふた回りほど大きな「プレステラ120深鉢」に植え替えたので、一枚一枚の葉が大きく成長しました!
子株たちも、プレゼントした鉢で、すくすくと育っています。
ちなみに下記の記事では、鉢の大きさで多肉植物のサイズにどれほどの違いが出るのか、検証した結果をご紹介しています。
検証対象の植物はエケベリアですが、他の多肉植物も、同様の結果になると思います。
2025年1月13日(January 13, 2025)
前回の記録から、5か月が経過しました。
この冬も暖かい室内に取り込み、植物育成用LEDライトに当てて育てています。
この数か月のあいだに、また子株を3つ吹き、家族を増やしました!
アガベには、調子の善し悪しでスパインの色を変える品種もいますが、「王妃雷神錦(白中斑)」のスパインは、体調にかかわらず常に赤紫色に染めています。
「胴切り」は下記の記事でご紹介しているので、アガベを増やしたい場合は、ぜひ参考にしてみてください
(更新中)
アガベ「王妃雷神錦」白中斑の育成環境
日当たり
「王妃雷神錦(白中斑)」は、直射日光などの強い光が好きな多肉植物です。
真夏の肌が痛いぐらい強い光に当てても、葉焼けを起こしたことはないので、光に耐性をもっています。
健康的に育てるためには、直射日光によく当てることが必要でしょう。
自宅では、春から秋までは屋外の育成場所で、朝から日没まで直射日光が当たる場所で育てています。
冬は、簡易ビニールハウス内で太陽光に当てるか、植物育成用LEDライトの光を当てています。
室内に取り入れる場合には、窓の外から差し込む光だけでは光が足りません。
光量不足により、葉が間延びする「徒長」を起こすリスクがあるので、LEDライトの力を借りた方がよいでしょう。
自宅で、LEDライトを使用する場合は、タイマーで毎日10時間稼働するようにセットしています。
自宅で使用しているLEDライトは、下記の「BRIM」のパネル型のものを使用しています。
販売金額が高いものであれば、性能のよいLEDライトは販売されていますが、「BRIM」のライトはお財布にやさしい点もメリットです。
照射距離を近めにすることで、アガベや塊根植物が徒長せずに成育しているので、コスパ重視で購入を検討している場合は、オススメです
水やり
「王妃雷神錦(白中斑)」は乾燥した環境を好むので、成育にあたり、多くの水を必要としません。
自宅では、春から秋までは雨ざらしの環境で育てているため、基本的に水やりは雨に任せています。
ただし、夏に雨が降らない日が続いたときや、液体肥料を与えるタイミングでは、水やりをしています。
冬は、簡易ビニール温室の中に取り込む場合は、月に1回ほどの頻度に水やりを制限していました。
冬でも、室内で成育に十分な光と気温を確保できる場合は、2週間に1回ほどの頻度で水やりをしています。
「王妃雷神錦(白中斑)」は、水分が多いと葉先が割れてくるので、長い雨が続くと葉先に茶色っぽい症状があらわれます。
その場合には、水やりを控えめにする必要があるでしょう。
一回当たりの水やりの量は、鉢底から雑菌や害虫などを洗い流す勢いで、たっぷりと与えています。
シャワーを使用して、葉に勢いよく水をかけることで、害虫予防にもなります。
室内で育成する場合には、扇風機やサーキュレーターを使用して風の流れをつくることで、さらに健康的な成育へとつなげられるでしょう。
多肉植物の室内育成については、用意するグッズや電気代などを、下記の記事でご紹介しています
肥料
「王妃雷神錦(白中斑)」は、成育にあたり、多くの肥料分を必要としません。
肥料分がなくても、成育できるでしょう。
自宅では「マグァンプ」という固形肥料を、培養土に混ぜ込んでいます。
「マグァンプ」は、植物が必要とするときだけ効果を発揮するので、過剰な肥料分によって起こる“肥料焼け”のリスクが低いのが特徴です。
また春と秋の成長期には、1か月に1度ほどの頻度で、液体肥料を水に薄めて与えています。
液体肥料はサボテン類と同じ濃度に薄めることで、肥料で失敗するリスクを軽減させることができるでしょう。
自宅で、「王妃雷神錦(白中斑)」をはじめとして、アガベに与えている肥料は、下記のものを使用しています。
根の成育を促す「カリ」の割合が高く、“葉肥”(はごえ)と呼ばれる「窒素」が控えめなので、アガベを健康的に育てながら徒長させるリスクが低いのが特徴です。
また、同じハイポネックスの活力剤「リキダス」も、一緒に与えています。
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